歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

 

歯がしみるのは歯周病のサインかも!

2019年05月24日
ふとした拍子に冷たいものがしみた、という経験は多くの人が持っていると思います。中には冷たいものだけでなく、温かいものがしみる場合もあります。歯がしみると「虫歯かな?」と思ってしまうかもしれませんが、実は歯周病が原因で歯がしみるようになることもあります。

歯がしみる主な原因は虫歯と知覚過敏

冷たいものが歯がしみる女性
歯がしみる場合の主な原因は2つあり、虫歯と知覚過敏がその2つです。それぞれ「しみる」という症状を主症状としますが、症状の出方には違いがあります。

虫歯のしみ方

虫歯はしみる、痛いという症状を引き起こします。どのような症状が出るかは虫歯の進行度合いによって変わってきます。

ごく初期の虫歯の場合は全く症状がありませんが、だんだん深部に進むにつれ、甘いものや冷たいものがしみるようになり、その後は温かいものがしみるようになってきます。最終的には何もしなくても痛みを感じるようになります。このように、虫歯のしみ方というのはだんだんと変化していきます。

また、虫歯の場合、後を引く痛みであることが多く、しみるとしばらくそのしみる症状が続くというのも特徴です。

知覚過敏のしみ方

知覚過敏というのは、虫歯がないのにしみるという症状を引き起こしている状態をいいます。主に、歯のエナメル質の内側にある、刺激に敏感な象牙質が露出してしまうことによって起こります。

知覚過敏の場合、温度刺激(特に冷たい刺激)が伝わると、しみる症状や痛みの症状を感じ、一瞬、もしくは数秒以内くらいにその症状は消え去ります。

基本的にその症状は虫歯と違ってあまり変化することはなく、同じような症状が長期的に続くことが多いです。また、自然に症状が落ち着くこともあります。

知覚過敏は歯周病で起こることが多い

多くの場合、知覚過敏は歯周病が進行すると起こってきます。その理由として歯周病が進むと、周囲の骨が破壊されて下がり、それに伴って歯茎も下がっていくということが挙げられます。

歯茎が下がると歯の歯根が露出してきますが、歯根部分には歯冠(歯の頭に相当する部分)と違い、エナメル質という鎧が存在しません。エナメル質は外側からの刺激を守りますが、これがないと温度などの刺激を直接感じてしまうのです。

そのため、歯周病で歯茎が下がれば下がるほど、知覚過敏が起きやすくなってしまいます。知覚過敏がひどくて困っているという方は歯周病が原因かもしれません。一度歯科医院で診てもらうと良いでしょう。

他にもある!歯がしみる原因

歯ブラシ
知覚過敏を引き起こす原因として、歯周病以外のものが原因になっていることもあります。例えば次のようなものです。

乱暴なブラッシング

硬い歯ブラシで力いっぱい磨いていたりすると、歯茎が下がって知覚過敏が起こる場合があります。また、歯ブラシの圧で歯が少しずつ削れてしまい、エナメル質が剥がれてしみてしまうこともあります。

歯ぎしり

歯ぎしりがひどい場合、歯の根元部分に力が集中し、その部分のエナメル質が剥がれて根元がえぐれたようにくさび状に欠けてくることがあります。この状態をくさび状欠損と呼びますが、高い確率でしみる症状が起こります。

歯のヒビ

歯にかかる力が強いとエナメル質にヒビが入り、そのヒビから内部に温度刺激が伝わってしみてしまうことがあります。

酸蝕症

酢や柑橘系というような酸性の食べ物をよく食べる、という場合、歯が酸によって溶かされていきます。それにより、エナメル質がだんだんなくなり、象牙質が露出してしみるようになります。

大きめの虫歯の治療後

象牙質に達するような大きな虫歯があった場合、特に神経に近い部分に虫歯があった場合、虫歯を削った刺激で神経が過敏になり、治療後にもしばらくしみることがあります。

ホワイトニング後

歯を白くするホワイトニングの治療中や治療後にも、薬剤の刺激で知覚過敏が起こることがあります。

歯がしみる場合の対処法

歯がしみる場合には、ひとまず歯科医院で診てもらいましょう。まずは虫歯なのか、知覚過敏なのかをしっかりと診断してもらうことが大切です。

知覚過敏の場合、原因によって対処法は異なります。

歯根の露出が原因の場合

歯根が露出していてしみる場合には、知覚過敏の塗り薬を塗る方法がよく行われます。しかし即効性はなく、何度か繰り返し塗ることで効果が出てくる場合が多いです。

また、原因自体を解決することも大切です。ブラッシングが乱暴な場合には、歯磨きの仕方を見直す必要がありますし、歯周病の場合にはまずしっかりと歯周病の治療を行い、悪化させないことが大切です。

くさび状欠損の場合

くさび状欠損の場合には、歯科用プラスチックをその部分に詰めればすぐに症状が落ち着く場合がほとんどです。

歯ぎしりの場合

歯ぎしりはご自分でなかなかコントロールできないので、夜間に装着するマウスピースで歯を保護するのがおすすめです。

虫歯治療後、ホワイトニングが原因の場合

一過性の症状のことが多いため、なるべく刺激を与えないようにし、自然治癒を待ちます。ただ、虫歯がひどかったケースの場合、神経への感染が起こっている場合には症状が落ち着きませんので、神経を取る場合もあります。

知覚過敏は誰にでも起こる可能性があります。ただ、しみるからといって安易に「知覚過敏だ」と自己判断するのは危険です。虫歯が原因の場合もあるからです。しみる場合には歯科を受診するようにしましょう。

 

謎の皮膚の荒れは歯科金属アレルギーかも

2019年05月17日
通常、金属アレルギーというのは、ピアスやネックレスなどのような金属のアクセサリーをつけている部分が、かぶれたりかゆくなったりするような症状を出すため、自分でも金属アレルギーだと気がつきやすいものです。歯科治療でも金属をよく使いますが、この歯科金属がアレルギーの原因になることがあります。でも、歯科金属アレルギーの場合、アクセサリーの場合とは違い、歯科金属が原因だとわかりにくいという特徴があり、それで苦しみ続けてしまうことがあります。

そこで今回は歯科金属アレルギーの特徴や症状、またその対処法について詳しく見ていきましょう。

歯科金属はどんなものに使われているか

歯科金属はどんなものに使われているか
歯科では主に、保険の詰め物や銀歯、差し歯、差し歯の土台、入れ歯の金具、ブリッジ、矯正の装置というようなもので金属が用いられ、主にこれらの金属に含まれる成分がアレルギーの原因となります。自費治療でも金属が用いられますが、こちらは貴金属が主ですので、卑金属が主である保険の金属に比べればアレルギーは起こりにくくなります。

歯科金属アレルギーの特徴

歯科金属がアレルギーの原因だとわかりにくい

歯科金属アレルギーの大きな特徴として、口の中というよりはむしろ、全く関係のない部分の皮膚にも症状を出すということが挙げられます。それゆえ、まさか口の中が原因になっていると分からず、皮膚科の治療を受けても改善せずに苦しみ続けている人も少なくありません。

金属が唾液に溶け出しやすい環境にある

特に保険の金属は、常に湿った口の中では唾液に溶け出してしまいやすいという欠点があります。溶け出した金属イオンは体のタンパク質と結びついてアレルゲンとなります。

だんだんと体内に蓄積される

金属アレルギーは金属を入れてすぐに起こるというよりは、何年、何十年と経ってから起こるパターンが多いです。それは、だんだんと金属が唾液に溶け出して、それが体内に蓄積されていき、やがて過剰となった時にアレルギー反応がおこるためです。

いくつかの金属の合金であるため、アレルギーが起こりやすい

歯科金属は、一般的に様々な種類の金属の合金の形で用いられます。口の中の異種金属は、微弱な電流である「ガルバニー電流」というものを発生し、それによってアレルギーが起こりやすくなります。

口内に炎症があると金属アレルギーを起こしやすい

例えば歯周病の炎症状態が続いているお口の中では特に金属がイオン化しやすくなることがわかっており、アレルギー反応が起きやすくなります。

歯科金属アレルギーの症状

歯科金属アレルギーの症状

口周辺の症状

1.口内炎・口角炎

口内炎が頻繁にできたり、口の両端が炎症を起こす「口角炎」を起こすことがあります。

2.口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)

口の中の粘膜に白い線状やレース状、網目状の模様が現れ、その周りが赤くただれます。触れるとピリピリ痛むケース、無症状のケースがあります。

3.味覚異常

舌の表面にある味の受容体にアレルギー反応起こると、味覚に異常が出る場合があります。

全身の症状

唾液に溶け出して体に取り込まれた金属イオンが体内のタンパク質とくっつき、アレルゲンとなります。そしてそれが汗として皮膚から出る際にアレルギー反応を起こすことがあります。

1.掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手の平、足の裏、またその周囲に痒みを伴う小さな水疱や膿疱ができ、悪化したり軽快したりを繰り返します。

2.アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎

体のいたるところにアトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎を起こすこともあります。

3.脱毛症

蓄積された金属イオンにより、一気に髪の毛が抜けてしまうことがあるという報告があります。

歯科金属アレルギーがあるとわかった時の対処法

口の中に金属が入っていて、どうしても治らない謎の皮膚症状のある方は、ひょっとしたら歯科金属が原因かもしれません。気になる方は皮膚科でパッチテストを受けることで金属アレルギーがあるかを調べることが可能ですので、まずは一度歯科で相談してみて、歯科医師に相談し、皮膚科に紹介状を書いてもらうと良いでしょう。

もし歯科金属にアレルギーがあるとわかった場合、その金属を取り外し、金属を使用しない材料で治療を行うことで症状が改善してくる可能性があります。

一般的にアレルギー体質の人は金属アレルギーになりやすい傾向があります。長く続いている原因不明の皮膚トラブルで悩んでいる人はひょっとすると歯科金属アレルギーが原因かもしれません。心当たりのある人は一度ご相談ください。

 

治療したところがまた虫歯に?!二次う蝕とはどんなもの?

2019年05月10日
虫歯の治療が終わったら、もう大丈夫。と思っていませんか?でも歯の治療というのは、本当の意味で「治って」いるわけではなく、実際のところ、虫歯の進行を止めているにすぎません。しかも、人工物を詰めたり被せたりしても、虫歯が再発するということは残念ながらよくあることなのです。

でもこのような虫歯の再発は、気をつけることでなるべく起こさないようにすることも可能です。詳しく見ていきましょう。

二次う蝕とは?

二次う蝕とは?
二次う蝕というのは、二次カリエスとも呼ばれているもので、一度治療したところが再発するものをいいます。特に大人になってからできる虫歯で多いのが、この二次う蝕であると言われており、これが将来的に歯を失う大きな原因になっています。

虫歯を削った後、ぴったりに合わせて作ったはずの詰め物、被せ物なのにどうして虫歯が再発してしまうのでしょうか?

二次う蝕の原因

人工物の劣化

虫歯治療で使用される人工物にはいくつか種類があり、それぞれに特徴が異なります。一般的に保険で使用される材料は、劣化しやすく、耐久性に劣るため、歯と人工物の間に隙間を作りやすく、二次う蝕ができやすい傾向があります。それに対し、保険外の材料で代表的なセラミックの場合、劣化をほとんど起こさないため、二次う蝕ができにくいということが言えます。

セメントの劣化

歯と人工物をくっつけているセメントの劣化も二次う蝕に関係しています。例えば、保険治療で使われる銀歯と歯をくっつけているセメントは、年数が経つにつれ、噛む力によって粉々に割れてしまい、唾液で流れてしまいます。それによってできた隙間に細菌が入り込み、虫歯ができてしまいます。

お口の清掃状態の良し悪し

お口の清掃状態が良いかどうか、ということでも、虫歯のできやすさは変わってきます。もちろん歯磨きができているかどうか、ということは虫歯のできやすさを左右しますが、そのほかにも詰め物や被せ物の材質によっても歯垢のつきやすさというのが変わってきますので、材質選びはとても重要であると言えます。

例えば、保険のコンポジットレジンや銀歯は、表面に傷がつきやすく、歯垢がたまりやすい欠点がありますが、セラミックは傷が非常につきづらいので、歯垢を寄せ付けず、虫歯ができにくい特徴を持っています。

治療の精度

虫歯をそもそもきちんと取りきっているか、詰め物や被せ物がピッタリであるか、という治療する側の問題も二次う蝕の発生に関係しています。これは、術者の技量に大きく左右されます。

治療が丁寧に行われ、精密に治療ができていれば当然二次う蝕にはかかりにくくなると言えますが、マイクロスコープを使用し、より細部を見ながら治療することによって、格段に二次う蝕のリスクを下げることができます。当院ではマイクロスコープを使って精密な治療を行なっておりますので、安心して治療を受けていただくことができます。

二次う蝕を防ぐためにできること

二次う蝕を防ぐためにできること
二次う蝕のリスクは、一度虫歯治療を受けた歯ならばどうしても付きまといます。でも、予防法を知っておくことで、ずっと二次う蝕を作らないことも可能です。二次う蝕を防ぐためにできることを見てみましょう。

清掃を怠らない

二次う蝕を起こさないためには歯磨きをしっかりと、隅々まで行うことが大切です。歯ブラシだけでは汚れの取れる範囲が限られてしまうため、デンタルフロスや歯間ブラシなども使って隅々まで磨くことを心がけましょう。

間食を避ける

間食が多く、お口の中に歯垢がたまりがちだと、虫歯にかかるリスクもそれだけ高くなります。なるべくだらだらと間食をすることは控えましょう。

二次カリエスになりにくい材料を選ぶ

歯科材料選びも重要です。保険の材料でもお手入れをしっかり行なっていれば、二次う蝕が長年にわたって発生しないケースもありますが、よりリスクを下げたいということであれば、セラミックのような歯垢がつきにくく、材質的に安定したものを選ぶと安心です。

歯科医院選びを慎重にする

虫歯治療はどこで受けても同じではありません。信用できる技術を持った歯科医師なのか、慎重に治療を行なってくれるのか、ということは非常に重要な要素を占めます。当院ではマイクロスコープを治療に用い、どんな小さな虫歯も見逃さず、適合の良い隙間のない治療を行うように心がけております。

定期検診を受ける

一旦治療を終えても、その後放置するのではなく、治療箇所に問題が起こっていないか、定期的に検診を受けましょう。それと同時にクリーニングを受けることで、取り残した歯垢を落とし、二次う蝕のリスクを下げることも大事です。

 

歯の治療、キャンセルしてませんか?歯の治療を中断すると起こってくること

2019年04月26日
急に予定が入ったり、仕事が長引いたり、というようなことで歯医者をやむをえずキャンセルしなければならないことは誰にでもあることでしょう。でも、中にはキャンセルが続いたり、「もう痛くないから」というような理由で通院をやめてしまう方もいます。歯の治療は治療間隔が長くなってしまったり、途中でやめてしまうと様々な不具合が起きてきます。治療を中断してしまうとどのようなことが起こるのか、見ていきましょう。

歯の治療の中断、長くなるほど増える様々なリスク

歯の治療の中断、長くなるほど増える様々なリスク
歯の治療というのは中断して、ずっとその状態が続くわけではありません。例えば次のようなことが起きるリスクがあります。

歯を抜いてそのままにしてしまった場合

歯を抜いた後に中断してしまうと、その周囲の歯が移動、傾斜して歯並びやかみ合わせがずれてきてしまいます。そうすると、いざ歯を入れようとなった際に、周りの歯をたくさん削って傾きを修正しなければならなくなるなど、大きな犠牲を払うことになってしまいます。

また、残っている歯に過剰な負担がかかり、他の歯も悪くしてしまうことがあります。結局、周りの歯もどんどんダメになってしまうのでどんどん歯を失ってしまうことにつながっていきます。

虫歯の治療の途中で中断した場合

虫歯の治療で、詰め物・被せ物の型取りをした状態で治療のキャンセルが続いてしまうと、せっかく型を取って作った詰め物や被せ物が合わなくなってしまい、再度型取りが必要になることがあります。

また、仮蓋が外れてしまうと、食べかすが削った部分に入り込んでしまったり、削った面がしみたりなど痛みを引き起こすことにもつながります。

あまりに放置期間が長くなると、削られた面に虫歯が再発し、歯の状態自体が悪化してしまうので注意しましょう。

神経を取る治療(根の治療)の途中で中断した場合

根の治療は回数が多くかかり、期間が長引いてしまうことも少なくありません。それゆえ、途中で治療に挫折していまい、中断してしまう人も中にはいます。また、歯が痛くなって神経を取る治療をした後、痛みが引いたからといってそのままにしてしまう人がいます。

しかし、根の治療中に内部に入れている消毒の薬はこまめに取り替えなければ、消毒効果がなくなり、内部で細菌が繁殖してしまうことになります。また、仮蓋自体すり減って外れてしまうこともあります。

そうすると、せっかく落ち着いてきた状態が逆に悪化することになり、強い痛みを出すようになってきたり、歯を残せなくなってしまって、結局は抜歯をしなければならなくなってしまうということも珍しくありません。歯を残すためにも、決して治療途中でやめてしまうことのないようにしましょう。

歯周病治療の途中で中断した場合

歯周病治療は一般的に、歯石を取る治療が中心となります。歯周病というのはよほど進行しないと痛みを出さないため、歯周病治療はほとんどの場合が痛みを引かせるのを目的とした治療というよりは、ひたすら歯についた汚れや歯石取りというようなクリーニング的な内容の治療となります。

歯周病の程度が軽度で、歯石がそれほどついていないケースでは、歯石取りも少ない回数で終わりますので治療を終了しないまま中断というのは少ないのですが、歯周病が進んでいる場合、歯石が多い場合には何度も治療に通わなければならないため、途中で治療をやめてしまう人が出てきます。

でも、歯石取りはしっかりと取り切らない限り、歯周病が進行してしまう原因となります。歯周病は歯を失う一番の原因となる病気ですので、治療が何度かかかってもその度にしっかりとやり終えることが大切です。

矯正治療の途中で中断してしまった場合

矯正治療は他の治療に比べて、治療間隔が長いことが多いですが、その分キャンセルが続き治療が後延ばしになるほど治療効果が出なくなる、もしくは虫歯などのリスクが高まることにもなります。

歯の治療は治療間隔をできるだけ守ることが大事

歯の治療は治療間隔をできるだけ守ることが大事
いずれにしても、歯の治療は決められた治療期間を守って受けることがとても大切です。歯の治療期間はそれぞれの治療によって適切なタイミングというものがあります。それから外れてしまえばしまうほど、歯の治療の効果がなくなるどころか、逆に悪化してしまうことがあるので注意しましょう。

もしどうしても都合がつかず、治療になかなか通えない、というような事情がある場合には、放置するのではなく、担当歯科医師にその旨を話すようにし、なるべく歯のトラブルが起こらないように、歯を残せるような対処をしてもらうようにしましょう。





 

見た目がいいだけでなく健康的な「メタルフリー治療」とは

2019年04月19日
現在、歯科で注目を浴びている「メタルフリー治療」をご存知ですか?メタルというのは「金属」、フリーというのは「使用しない」という意味ですので、「金属を使用しない治療」ということになります。金属を使用しない治療というのは、歯と似た色の材料を使用するため、審美的な意味で人気がありますが、実は健康にとっても良い効果をもたらすという点でも注目を浴びています。

金属アレルギーの人が増加中

金属アレルギーの人が増加中
花粉症に代表されるような、「アレルギー体質」の人はだんだん増えてきていると言われていますが、金属アレルギーに関しても10人に1人の割合で存在していることがわかっており、この割合も増加傾向にあると言われています。歯科治療においては、噛む力に対応できるよう、強度に優れる金属を多く使用しますが、このような歯科金属にもアレルギーを起こす人がいます。

特に口の中は唾液で常に湿っていることから、金属がイオン化して溶け出しやすく、それが全身に回ってしまい体のあちこちでアレルギー症状を出すことが問題になっています。

歯科金属アレルギーはわかりづらい

一般的な金属アレルギーというのは、例えばアクセサリーが触れている部分がかぶれる、というようにわかりやすい症状で出ることがほとんどです。しかし、歯科金属アレルギーの場合、必ずしもこのように金属が触れている部分だけで症状が起こるわけではありません。

むしろ、口の中とは関係ない部分に症状を出すことが多いことから、その不調の原因が何かわからず、症状に苦しみ続ける場合が多いのが特徴です。

歯科金属アレルギーで現れる症状

歯科金属アレルギーで口の中だけでなく、体の全く関係のない場所に症状を起こす理由として、金属が唾液中にイオン化して溶け出し、それが血液中に取り込まれ、血流に乗って全身を回ることが挙げられます。それゆえ、体のあちこちでアレルギー反応を起こしてしまうのです。

歯科金属アレルギーが起こす症状の例として次のようなものが挙げられます。

口の中に現れる症状

・口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん):金属に接する粘膜が赤く、もしくは白くなる
・舌の炎症、痛み
・口内炎
・口唇炎
・味覚異常

全身的に現れる症状

・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう):手の平、足の裏に痒みを伴う数多くの水疱や膿疱ができ、潰れてはまたできる、というのを繰り返す病気
・アトピー性皮膚炎
・接触性皮膚炎
・蕁麻疹
・脱毛
・自律神経失調症

このように、一見口の中とは全く関係ない部分の皮膚炎などが、実は口の中の金属によってできることがあるのです。

金属を使用しないメタルフリー治療

金属を使用しないメタルフリー治療
実際に歯科金属でアレルギーを起こすかどうかというのは、皮膚科のパッチテストで調べることが可能です。しかし、歯科では様々な金属を使用し、しかも合金の形で使用しますので、例えばゴールドにアレルギーを起こさないからという理由でゴールドを選んだ場合でも、その合金として含まれている他の金属にアレルギーを起こすこともあるので注意が必要です。

メタルフリーな歯科材料

金属アレルギーのリスクを負いたくない、という方はメタルフリー治療をおすすめします。金属を全く使用しない歯科材料としては次のようなものが挙げられます。

■歯科用コンポジットレジン

これは歯科用のプラスチック材料です。保険治療において、主に小さな虫歯の治療に使用されています。保険適用になるので、安くで治療でき、また削る量を最小限にできるのがメリットです。デメリットとしては、年数が経つと変色すること、歯垢がつきやすく歯茎の炎症を起こしやすい、すり減りやすい、というようなことが挙げられます。

■オールセラミック

セラミック(陶材)100%の材料で、保険は適用にならず、自由診療で使われます。メリットとして、天然歯の美しさを再現することができ、傷がつかないので変色しない、歯との馴染みも良く、虫歯の再発が起こりにくいということが挙げられます。

近年では、非常に硬いジルコニアと呼ばれるセラミックも使われるようになり、特に耐久性の求められるブリッジにおいても、金属を全く使用せずにブリッジが入れられるようになりました。

デメリットとしては、保険がきかないため高額であることが挙げられます。ただし、材質的に劣化することがなく、虫歯の再発も起こりにくいため、長持ちすることから、単純に「高い」と言い切れない部分もあります。

他にも、セラミックとコンポジットレジンを掛け合わせて両方の良い部分の性質を持ったハイブリッドセラミック、というような材質もあり、ますますメタルフリーの技術は進化してきています。メタルフリー治療に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

 

インプラントが適している人はどんな人?

2019年04月12日
インプラントに興味はあるけど、もしやってみて合わなかったらどうしよう・・と不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。インプラントは安い治療ではありませんし、なるべく治療を受けたら後悔せず、満足な結果に終わりたいものです。そこで今回は、インプラントが適しているのは特にどのような人なのか、ということについて解説していきたいと思います。

こんな人はインプラントが合っている

こんな人はインプラントが合っている

周りの歯を削りたくない人

インプラントで治療をする場合、ブリッジのように周囲の歯を削る必要はありません。ブリッジ治療は、少数本歯を失った場合に、周囲の歯を削ってかぶせるだけで、簡単に短期間で歯を補うことができるため、多くの人に選ばれています。ですが、ブリッジは「周囲の健康な歯を削る」という大きな代償を払わなければなりません。

それに対し、インプラントは歯がない部分に単独で歯を補うことができるため、周囲の歯を健全に保つことができます。

周囲の歯に異常な力をかけたくない人

ブリッジは隣の歯を削ること自体が大きなダメージとなりますが、歯を失った部分にかかるべき力を両隣の歯が担うことも大きな負担となります。

また、取り外し式の入れ歯で治療をする場合、歯のない部分の両隣の歯には金具がかかり、物を噛むたびに、両隣の歯に引っ張るような揺さぶりの力がかかり続けます。このような異常な力は歯周病を進行させる原因となりますし、金具がかかる部分に歯垢がたまりやすくなるので、そこから虫歯にもかかりやすくなります。

なるべく自然な感じで噛みたい人

インプラントは天然歯のようにしっかりと噛めるのが大きな特徴だと言えます。一般的に、噛む効率は入れ歯で天然歯の30%くらい、ブリッジの場合は天然歯の60%くらいだと表現されます。インプラントは、天然歯の80−90%くらいの咀嚼力が発揮できる、というように言われていますので、何でも美味しくしっかり噛みたいという人に特に向いています。

固定式の装置がいい人

インプラントの場合、外から見える部分は被せ物の部分だけになりますので、特にセラミックにした場合では天然の歯のような見た目になります。

また、固定式の装置ですので、歯のお手入れ方法に関してもほぼ天然歯の場合と変わりません。つまり、自分の歯を磨くように、普通に歯を磨くようにすれば大丈夫です。

一方、入れ歯の場合だと、取り外していちいち入れ歯を洗い、ご自分の歯の方は別に磨かなければなりません。ブリッジの場合は固定式ではありますが、偽の歯がついているつなぎの部分は、装置自体の形が複雑であり、隅々まで磨くのはかなりの努力が必要になります。

骨がちゃんと残っている人

インプラントは顎の骨にインプラントの人工歯根を埋めなければなりませんので、顎の骨がきちんと残っていなければ埋めることができません。それゆえ顎の骨の厚みや高さがしっかりと残っている人にはとても向いていると言えます。ですが近年、顎の骨が少なくてもインプラントができるようになってきており、より多くの方にインプラント治療を受けていただけるようになってきました。

きちんとメインテナンスができる人

きちんとメインテナンスができる人
インプラントは顎の骨に埋まっていますが、歯の頭の部分はお口の中に露出していますので、細菌感染には注意が必要です。細菌感染が起こり、悪化するとインプラント周囲の骨が溶けてインプラントを支えきれなくなってしまうからです。

それゆえ、毎日歯磨きをきちんとできる人、かつ定期的に歯医者でのメインテナンスをしっかりと受けられる人でなければ、せっかく埋めても長持ちさせることができず、残念な結果に終わってしまいます。

喫煙しない人

タバコは歯の健康にとって大敵なものです。喫煙者は歯周病のリスクが5倍以上にもなると言われています。そして、たとえ歯周病治療を行なっても治療の効果が出にくく、歯を失うことになりやすいことがわかっています。これはそのままそっくりインプラントにも同じことが言えます。

入れ歯が合わない人

歯をたくさん失うにつれ、ブリッジにはできなくなりますので入れ歯を使用する人が多くなってきます。でも、入れ歯というのはなじみやすい人、なじみにくい人が分かれるものです。中には辛い思いをしながら仕方なく入れ歯を使っている人もいます。

でも現在では多数の歯を失った場合にもインプラントできる技術が発達してきています。どうしても入れ歯が合わないという方は、インプラントで解決できる場合もありますので、ぜひご相談ください。

 

歯の色、人によって違うのはどうして?

2019年04月5日
歯の色は人によって様々ですね。子供の時は白かったのに、なぜ歯の色が変わってしまうのだろう?と思っている人もいるのではないでしょうか。歯の色がコンプレックスになって、歯を白くするホワイトニングを受ける人も増えてきています。歯の色が人によって違うのはなぜなのか見ていきましょう。

歯の色は人種によって違う?

歯の色は人種によって違う?
欧米人の歯の色は白いと感じたことはありませんか?欧米ではホワイトニングがとても盛んであることも一つの理由ではあるでしょうが、そもそも歯の色というのは実は人種によっても異なります。一般的に、黄色人種は白人や黒人と比べ、歯が黄色いです。

これはなぜかというと、白人や黒人は歯のエナメル質の厚さが厚く、そしてエナメル質の下の象牙質の色が薄いためです。象牙質の色はもともと黄色っぽい色をしていますので、それが濃いほど、また、その外側にあるエナメル質が薄いほど、歯の色は黄色っぽく見えてしまうわけです。

歯の色は乳歯と永久歯では違う?

乳歯から永久歯に生え変わる時、永久歯の色が黄色っぽくて心配になってしまう親御さんが時々おられます。でもそもそも、実は乳歯の色と永久歯の色は違うのです。乳歯はやや青みがかかった白色、永久歯は黄色みがかかった白色をしているのが普通です。そのため、永久歯の色が乳歯よりも黄色いからといって、通常は心配いりません。

歯の色が昔と変わった。原因はなぜ?

歯の色が昔と変わった。原因はなぜ?
乳歯から永久歯へと変わる際に歯の色が変わった、という場合は別として、永久歯そのものの歯の色がだんだんと変わった場合、次のようなことが主な原因になっています。

加齢

加齢現象として、歯の神経が入っている空間が縮小し、それに伴い象牙質は厚みを増します。その分象牙質の黄色味が増し、また歯の再表層のエナメル質もだんだんと様々な刺激により薄くなるため、より一層黄色さが目立つようになります。さらには、加齢につれ、歯の表面に細かなヒビが入り、そのヒビに色素が入り込むことも歯の色を濃くさせる原因だと考えられます。

神経を抜いた

虫歯が進行して歯の神経を抜いた場合、年数が経つにつれ、歯の色がだんだんと黒ずんできます。神経の周囲の象牙質には、コラーゲンが含まれていますが、神経の処置をすると血液循環がなくなってしまうため、このコラーゲンが古くなってしまい変質します。その後時間が経つにつれて変色し、歯の色が変わっていってしまうのです。そのため、年数が経つにつれ、だんだんと歯の色が変わっていってしまいます。

歯をぶつけて神経が死んだ

神経を抜いた覚えがないのに、周囲の歯に比べて1本だけ歯の色が黒い、という場合、過去に歯を強くぶつけたなどの衝撃で歯の神経が死んでしまっている可能性があります。歯をぶつけた際の内出血、そして、神経が死んで歯の内部の血液循環が行われなくなることにより、周囲の象牙質のコラーゲンが変質してしまい、歯がだんだんと変色していきます。

ステインやタバコのヤニ

ステインというのは飲食物による着色のことです。このような着色は、色の濃い食べ物やお茶やコーヒー、赤ワインなどを好む人ほど多く見られます。タバコのヤニはヘビースモーカーの人ほどつきやすいと言えるでしょう。

うがい薬などの影響

グルコン酸クロルヘキシジン系の洗口剤を使っている場合、長く使用していると、歯の表面に茶色っぽい着色が起こることがあります。

酸蝕症

酸蝕症というのは、酸性の強い飲食物のせいで歯が溶けてしまう現象を言います。私たちは日常生活で多くの酸性食品を口にしています。酢や、柑橘類、清涼飲料水、炭酸飲料などがその例です。特に健康に良いと言われている食品には酸性のものが多く、そのようなものを長年多く摂り続けていると、だんだんと歯の表面が溶かされ、象牙質が露出して歯が黄色く見えるようになってきます。

咬耗

咬耗というのは、歯と歯が擦れ合って磨り減ることです。これは加齢現象でも起こりますが、歯ぎしりや食いしばりがひどい人には特に起こりやすく、咬耗の度合いが酷いと、歯の象牙質が見えてくるため、歯の色が濃く見えるようになってきます。

詰め物の変色

歯の色が変わってきた、と思っていたら実は過去につめたプラスチックの詰め物の変色だった、という場合もあります。プラスチックは表面に傷がつくのと、吸水性があるため、だんだんと月日が経つにつれて黄ばんできます。

歯がだんだん変色してきた場合の対処法

だんだんと変色してきた場合、原因によって対処法が異なります。単なる外部からの着色であれば、歯医者でクリーニングをすれば元の白さをある程度取り戻せます。加齢などが原因で歯の色そのものが変色してしまっている場合にはクリーニングでは白くなりません。そのような場合にはホワイトニングが適しています。神経を抜いた場合の変色は内部から行うホワイトニングやセラミックを被せる治療が通常行われます。歯の色にお悩みの方はまずは歯医者で相談してみましょう。


 

歯周病が全身疾患にも関係しているって本当?

2019年03月28日
歯周病はお口の中の疾患であり、日本人の約8割の人々が歯周病に罹患していると言われている国民病とも認識されています。そのお口の中の疾患として認識されている歯周病ではありますが、近年の研究により歯周病は、全身疾患にも関係していると考えられるようになりました。そこで今回は、歯周病が全身疾患にどのように関係しているのかを、ご紹介してまいりましょう。

歯周病とは?

歯周病とは?
歯周病とは、歯周病菌によって引き起こる炎症性疾患であります。歯と歯肉の溝を歯肉溝と呼び、その溝に歯周病菌であるプロフィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌)や、トレポネーマ・デンティコーラ(T.d菌)、タンネレラ・フォーサイセンシス(T.f菌)などが停滞し、毒素を排出することで周囲の歯肉などの歯を支える歯周組織である、歯槽骨、歯根膜、セメント質に炎症をきたします。

歯周病は突然に発症するわけではありません。お口の中の清掃が上手くおこなわれていなかったり、おろそかになってしまったりした場合に、歯肉溝を住みかにするプロフィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌)を始めとする歯周病菌が増殖していき、細菌の塊であるプラークに姿を変え歯石になり、更なる歯周病菌を呼び寄せ、歯肉を炎症させます。

炎症が歯肉までの場合は歯肉炎とされ、自覚症状は歯磨きの際に少量の出血を伴う程度ではありますが、炎症が歯肉のみに収まらずに、歯槽骨、歯根膜、セメント質にまで炎症が広がってしまった場合には歯周病と診断され、更なる出血や、歯肉の腫れ・膿の症状と共に、歯周組織も徐々に溶かされていき、歯肉溝の深さが4mm以上に達すると歯周ポケットと呼び、歯周ポケットが深ければ深いほどに歯周病の進行度は高くなり、遂には歯を支えきれなくなってしまいます。

歯周病が及ばす影響

歯周病は、歯を失ってしまうだけではありません。お口の中で増殖した歯周病菌は、歯肉から血管を通り全身に行き渡り、さまざまな影響を及ぼします。

糖尿病

歯周病は糖尿病も合併症であり、糖尿病発症のリスクファクターであると、糖尿病学会でも報告されており、全身に回った歯周病菌がインスリンを効きにくくしてしまうため(インスリン抵抗性)、糖尿病を発症または進行させてしまいます。

肺炎

高齢者の死亡原因で最も多い疾患が誤嚥性肺炎です。歯周病は年齢を重ねる毎に罹患率が上昇し、65歳以上、75歳未満の方である前期高齢者の罹患率は53%、75歳以上の後期高齢者にいたっては62%もの方が歯周病に罹患しているとされ、歯周病菌が潜む唾液を誤嚥するなどして、肺に歯周病菌が炎症をきたし、肺炎を誘発してしまう場合があります。

心内膜炎

本来は無菌である血液内に歯周病菌が侵入し(菌血症)、心内膜炎を誘発する場合があります。

心筋梗塞

歯周病に罹患していない方と、歯周病に罹患している方とを比べると、罹患していない方の2.8倍もの確率で歯周病に罹患している方は脳梗塞になりやすいと報告されています。

動脈硬化

動脈硬化には3つの種類が存在し、その中の1つのアテローム性動脈硬化の患部から歯周病菌の遺伝子が検出され、歯周病菌が関係していると考えられています。

エイズ(潜伏感染HIVの活性化)

歯周病菌である嫌気性グラム陰性菌が産みだす酪酸が潜伏感染しているHIVを活性化させ、HIVを発症させてしまう原因となる場合があると考えられています。

脳卒中

歯周病菌が血液内に侵入し、血液を凝固させてしまい血流の流れを遮り、脳梗塞を発症させてしまうリスクを高めます。

バージャー病

難病に指定されているバージャー病は、閉塞性血栓性血管炎の一種とされています。発症原因などは不明ではありますが、病変部位から歯周病菌が検出されることも多く、関連性が高いと考えられています。

早産・低体重児

歯周病菌が全身に回り妊娠中の場合には、早産のリスクが高まるだけではなく、低体重児出産となるリスクも歯周病に罹患していない方と比べると7倍にもなり、その影響力は喫煙や飲酒、高齢出産などよりも高くなる傾向が見受けられ、妊娠・出産と歯周病は関連性があると考えられています。

歯周病を防ぐには?

歯周病を防ぐには?
上記でご紹介したような全身疾患を誘発させないために、また歯を失わないためにも、自宅でおこなうセルフケアと歯科医院でおこなうプロフェッショナルケアを併用しておこない、歯周病予防をおこないましょう。歯周病は静かなる病気という意味の“サイレントディジーズ”とも呼ばれ、気づいた時には歯周病がかなり進行してしまっているケースも少なくありません。そのためにも歯科医院で定期的に検診をおこない、必要に応じて歯のクリーニング、歯ブラシでは落としきれない歯石を除去するスケーリングなどをおこない、更には正しい歯磨き方法を身に付け歯周病予防へ繋げましょう。

歯周病は、私たちの身近にある疾患であり、誰もが罹患する可能性を秘めています。歯を失ってしまう恐れのある疾患であるだけでなく、更には全身疾患にも影響を及ぼす恐れのあるお口の中の疾患でもあります。お口の中と全身の健康を維持するためにも、歯周病を予防しましょう。

 

インプラント治療はなぜメインテナンスが必要なの?

2019年03月21日
1952年に骨とチタンが結合することが発見され、半世紀以上もの月日が経過し、近年では歯を失った際の治療法の選択肢の1つとして、多くの人々がインプラント治療を選択する時代となりました。天然の歯と同じように、食事を楽しめ、生活を送ることができるインプラントではありますが、あくまでも歯を支える歯槽骨に直接埋め込んでいる医療機器であるため、定期的なメインテナンスが必要となります。そこで今回は、なぜインプラントにはメインテナンスが必要なのか、詳しくご紹介してまいりましょう。

インプラント治療の内容・工程

インプラント治療の内容・工程
インプラントは、歯槽骨に埋め込むネジのような形状をしたインプラント体、人工の歯冠、それら2つを繋ぎとめるアバットメントで構成されています。歯を失ったスペースの歯槽骨にインプラント体を埋め込み、歯槽骨とインプラント体が結合するのを待ってから、アバットメントを装着し、人工の歯冠を製作・装着します。

こころ歯科でのインプラント治療の流れは以下の通りになります。

カウンセリング

十分なカウセリング時間を設け、現在患者さんがお困りの症状やご希望をお伺いします。同時にお口の中の状況確認や、レントゲン撮影をおこない、おおまかな治療方針をご案内し、治療期間やインプラント埋入法・工程、費用をご説明致します。

診査・診断

治療をおこなう前に、精密検査をおこないます。お口の中の写真撮影、CT検査でインプラントを埋め込む歯槽骨の状態を詳しく診査し、血液検査もおこないます。

治療計画立案

精密検査の結果をもとに、歯槽骨の量、インプラント埋入の本数、人工歯冠の種類などをご相談しながら、患者さん一人一人に合った綿密な治療計画を立てます。

前処置

インプラント治療をおこなう前に、虫歯や歯周病などを治療し、お口の中の環境を整えます。

コンピュータシュミレーション

コンピュータシュミレーションをおこない、手術前にインプラント体を埋入する位置、埋入後のシュミレーションを確認し、より安全で精密なインプラント埋入手術をおこないます。

インプラント埋入手術

患者さんの心拍数、血圧、血中酸素濃度などを、生体モニターを確認しながら慎重におこないます。手術は細菌感染リスクをともなうために、滅菌された手術器具を使用するのはもちろんのこと、普段とは異なる滅菌済みの手術着を着用しおこないます。

治癒期間

歯槽骨とインプラント体が結合するまでの治癒期間を設けます。個人差はありますが、2ヶ月から6ヶ月で結合します。

人工の歯冠の制作

歯槽骨とインプラント体の結合を待って、アバットメントを装着し、上層構造である人工歯冠の制作をおこないます。

メインテナンス

定期的なメインテナンスをおこない、インプラントと歯槽骨をはじめとする周辺組織の状態の確認をおこない、必要に応じて処置をおこないます。

インプラント治療はなぜメインテナンスが必要なのか?

「インプラントを埋め込んだら、もう歯医者さんに通う必要はないのでは?」と、お考えの患者さんも少なくありません。

しかし、インプラントを埋入し、人工歯冠を装着し終え天然の歯と同等に食事を楽しめるようになったとしても、冒頭でもお伝えしたように、インプラントはあくまでも身体に埋め込んだ医療機器です。温度や感覚を感じる神経が備わっていないために、インプラント周辺に炎症がおきていたとしても、自覚症状がない場合もあり、歯科医による定期健診が必要不可欠であります。

天然歯は、歯槽骨、歯根膜、セメント質、歯肉で支えられています、その中でも歯根膜は咬む力が直接歯槽骨に伝わらないようにするクッション的役割や、歯肉へ血液を供給するためのラインとなっていました。しかし、インプラントを埋入した歯槽骨には歯根膜が存在しないために、細菌感染からの防御力も弱く、歯肉に炎症が起きてしまうと、歯槽骨に埋入したインプラントの状態が不安定になってしまい、インプラント自体がグラついたり、膿がでたりと、インプラントを継続して維持できなくなってしまう恐れもある症状がでてきてしまう場合もあります。より長くインプラントを維持できるように、今まで以上に口の中を清潔に保つために、口腔ケアをおこなう必要があります。

そこで、こころ歯科では3ヶ月から6ヶ月を目安にメインテナンスを推奨しております。お口の中の環境、咬み合わせ、レントゲン撮影をおこない歯槽骨の状態の確認をおこないます。更には必要に応じて、歯面清掃やスケーリングをおこない、お口の中を清潔に保ち、インプラントをより長く維持できるように、サポート致します。

インプラント生活の注意点

インプラント生活の注意点
「インプラントを埋入したあと、お酒やタバコは控えなきゃいけませんか?」とご相談されることがあります。インプラント埋入手術直後は傷口に影響するために、禁煙や禁酒をお願いしております。たばこを吸うと血中酸素濃度が低くなり、細菌感染のリスクが高まる傾向があると考えられているため、現在では喫煙している方には基本的にはインプラント治療はお断りしております。

まとめ

以上、今回はインプラント治療後のメインテナンスについて、詳しくご紹介してまいりました。インプラントは入れ歯のように着脱する必要もなく、自身の歯と同等に生活を送れるようになりますが、より長くインプラントを維持するために、定期的にメインテナンスをおこないましょう。


 

入れ歯のお手入れの仕方それであっていますか?入れ歯のあれこれ

2019年03月14日
入れ歯は失った歯の役割を補い、食べ物を噛み砕き食事をするためには欠かせないものであります。毎日、口の中に入れて使用するものだからこそ、入れ歯のお手入れは、しっかりとおこなわなければなりません。しかし、入れ歯のお手入れを正しくおこなうことができずに、入れ歯が口臭や口内炎の原因になってしまったり、入れ歯自体が壊れてしまったりと、数多くのトラブルが起こるリスクが高まります。そこで今回は、入れ歯の正しい清掃方法や、入れ歯の正しい知識を確認していきましょう。

入れ歯の清掃の仕方

入れ歯の清掃の仕方
入れ歯は人工物であるために虫歯にはなりません。しかし、お口の中に装着して失った歯の代わりに食べ物を噛み砕き食事をする為には欠かせない物であり、取り扱い方法やお手入れをおろそかにすることは望ましくありません。

食べ物の糖分をエネルギーにして増殖し、お口の中にさまざまなトラブルを引き起こしかねない細菌は、歯垢(プラーク)と呼ばれる塊となって入れ歯や、(部分入れ歯の場合)健康な歯に引っ掛けて入れ歯を支えるクラスプと呼ばれる金属などに付着する性質をもっています。誤った入れ歯の清掃方法や清掃自体を怠ると、その不衛生な入れ歯が原因となり、口臭やお口の中に口内炎、更には部分入れ歯の場合には健康な歯までもが、虫歯になりかねません。

そうならないためにも、正しい入れ歯の清掃の仕方を確認し、誤っていた場合には改善していきましょう。

正しい入れ歯の清掃の仕方

① 入れ歯の清掃をおこなう前に、まずは必要な用具や薬剤を用意しましょう。
・洗面器
・入れ歯専用の歯ブラシ
・入れ歯洗浄剤
・コップ

② 入れ歯は必ず外して洗いましょう。
入れ歯を外さないで、口の中で自身の歯を磨くように入れ歯を磨く人も見受けられますが、必ず、どんなに小さな入れ歯でも、総入れ歯であっても、必ず外し目で確認しながら汚れを除去しましょう。

③ 洗面器に水をはり、その上で入れ歯を磨きましょう。
入れ歯を磨くときに、注意しなければいけないのが落下による破損・紛失です。片手に入れ歯を持ち、もう片方の手でブラシを使い入れ歯を磨くために、入れ歯を落とす人も多く見受けられます。入れ歯を落とし破損や排水溝に流れてしまわないためにも、水をはった洗面器の上で入れ歯を磨きましょう。

④ 清潔な流水で洗いましょう。
入れ歯はお口の中に入れる物です。常に清潔に保つためにも、流水で洗いましょう。

⑤ 入れ歯の汚れやすい部分を確認しましょう。
入れ歯の歯と歯の間や、入れ歯の内側(歯肉など粘膜に面する部分)、部分入れ歯の場合はクラスプに歯垢が形成しやすく念入りに磨きましょう。

⑥ ゴシゴシ強く磨かず、適度な力で入れ歯を磨きましょう。
入れ歯を強い力で磨いてしまうと、傷ついたり、破損したりとリスクがあるために、適度な力で優しく磨きましょう。

⑦ しっかりと磨けているサインがヌルっとしているか、していないか
入れ歯に歯垢や汚れが付着している場合には、入れ歯がヌルヌルとしていることが多いため、入れ歯がしっかりと洗えているか、洗えていないのかを判断する1つ目安となります。

⑧ 就寝前には入れ歯洗浄剤を使用しましょう。
就寝前にはコップにぬるま湯を入れ、そこに入れ歯洗浄剤と入れ歯をいれて洗浄しましょう。使用方法は入れ歯洗浄剤に記載している事項を守りましょう。

入れ歯の管理方法

就寝時に入れ歯を装着しないで保管する場合には、清潔な入れ歯専用のケースに水を入れて、その中に入れ歯を入れて保管しましょう。入れ歯はとても乾燥に弱く、乾燥すると変形や破損などする恐れがあります。

入れ歯Q&A

入れ歯Q&A
患者さんよりご相談頂く、入れ歯の悩みや疑問を一部ご紹介致します。

入れ歯専用のブラシは本当に必要ですか?

A.入れ歯に付着した汚れを除去することに特化しているため、おすすめです。

普段使用する歯を磨く歯ブラシでも入れ歯を洗うことはできますが、天然の歯や歯肉を洗うためのブラシであるために、汚れの洗浄力は低下します。それとかわり、入れ歯用の歯ブラシは入れ歯の汚れを落とすために特化した専用歯ブラシなので、洗浄力は高く、的確に汚れを磨き落とすことができるので、なるべく入れ歯専用歯ブラシを用意しましょう。入れ歯専用の歯ブラシは、お近くのドラックストアやネット通販で購入することが可能です。

毎晩、洗浄剤に漬ける必要はあるのでしょうか?

A. 入れ歯にはブラシでは落としきれない細菌が付着しています。

お口の中を清潔に保つためにも、1日1回就寝前の洗浄を推奨いたします。洗浄しないまま使用してしまった場合には細菌が増殖し、口の中にさまざまなトラブルを引き起こしかねません。

汚れが落ちているか気になります。歯磨き粉を使っていいですか?

A.入れ歯を洗うことを目的として、歯磨き粉を使用することはおすすめできません。
歯磨き粉の大半に研磨剤が含まれています。研磨剤は入れ歯の表面を傷つける恐れがあります。傷ついた表面に細菌が付着しやすくなってしまうために、歯磨き粉を使用して、入れ歯を磨くことは避けましょう。

入れ歯を熱湯で煮沸消毒したいのですが、問題ありませんか?

A.入れ歯を熱湯に浸すと、変形してしまう恐れがあります。

入れ歯は熱に弱く、熱湯で消毒することは厳禁です。入れ歯が変形してしまい、装着することができなくなります。入れ歯の消毒は入れ歯洗浄剤を使用しましょう。

まとめ

以上、入れ歯のお手入れ方法、管理方法についてご紹介してまいりました。清潔な入れ歯の状態を保つことは、お口の健康にも繋がるため大変重要であります。正しい方法を身に付け、明るい未来へと繋げましょう。

ご予約・お問い合わせはこちらまで
0562-44-2111

アクセス

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