歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

 

お子さん、口呼吸してませんか?口呼吸がのちに及ぼす影響とは

2019年11月9日
最近、口をポカンと開けている子供たちが増えてきていると言われています。なぜ口を開けたままなのか、その理由として口で呼吸をしている「口呼吸」が1つに挙げられます。

子供たちの口呼吸が増えている背景として、花粉症などのアレルギー疾患の影響が大きいと言われていますが、口呼吸を続けていくことによって、顔やあごの発達に影響が出てくる場合があるので注意が必要です。

お子さんは口呼吸?鼻呼吸?

お子さんは口呼吸?鼻呼吸?
お子さんが口呼吸なのか、鼻呼吸なのか、チェックをしてみましょう。次の項目で当てはまるものが多いほど、口呼吸である可能性が高くなります。

・よく鼻が詰まっている
・口をポカンと開けていることが多い
・食事の時にクチャクチャ音を立てる
・唇が乾燥気味
・歯茎が赤く腫れている
・風邪をよく引く
・いびきをかく
・歯並びが悪い
・出っ歯気味
・唇を閉じるとアゴに梅干しのようなシワができる
・滑舌が良くない
・口臭が強い
・口内炎ができやすい

口呼吸はなぜよくない?

あまりよく知られていませんが、口で呼吸をすると、様々な弊害が出てきます。人間は鼻で息をするのが本来の姿ですが、これを口で行うことにより、次のような悪影響が起こる危険性があります。

虫歯・歯周病リスクが高まる

口で呼吸をすると、口の中が乾き、細菌が唾液によって洗い流されずに繁殖しやすい状態になります。そうすると、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

歯並びや骨格に異常が出やすい

口呼吸をしていると、口で呼吸がしやすいような歯並び、あごの形になっていきます。口呼吸に対処せず放置していると、「アデノイド顔貌」と呼ばれる、特有の顔つきになる場合があります。

風邪をひきやすくなる

鼻で呼吸をしていると、鼻毛や鼻の中の粘液がフィルターとなって、外部から侵入したウイルスなどをキャッチし、体内に入れないようにします。

一方、口で呼吸をする場合、フィルターの役割をするものがないため、喉の粘膜にウイルスが定着しやすく、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

口臭が強くなる

口呼吸で口の中の唾液が乾くと、細菌が口の中に繁殖しやすくなるので、口臭が強くなります。

いびきや睡眠時無呼吸症候群を起こしやすい

舌の位置というのは、上あごの前歯の裏側にあるのが普通ですが、口呼吸をしている場合、舌の位置も口呼吸をしやすいよう、低い位置にいってしまいます。

そうなると、舌の後方が喉の方に落ち込んだ状態となります。眠っている間にはさらに下に下がるため、気道が狭くなり、いびきの原因になったり、「睡眠時無呼吸症候群」を引き起こすこともあります。

口内炎ができやすい

口呼吸をしていると、口の中が乾き、粘膜がちょっとしたことで傷つきやすくなります。また、細菌も多い状態となるため、口内炎が頻繁にできやすくなります。

集中力がなくなりやすい

口から呼吸をする場合、正常な状態よりも舌の位置が落ち込んでいて、気道が狭くなっているため、酸素の取り込み量が少なくなります。

それに加え、睡眠時無呼吸症候群を起こしている場合、いくら眠っても疲れが取れず、日中も眠くなってしまいがちです。そのため集中力に問題が出て、学業や仕事に影響が出ることも少なくありません。

口呼吸で起こりやすい「アデノイド顔貌」

口呼吸で起こりやすい「アデノイド顔貌」
子供の頃に口呼吸をしていると、「アデノイド顔貌」という特有の顔つきになってしまうことがあります。具体的には次の様な特徴のものをいいます。

アデノイド顔貌の特徴

・口がいつもぽかんと開いている
・下ぶくれ
・顔が長い
・下あごが小さい
・二重あご、もしくは下あごが引っ込んで首との境目があいまい
・唇を閉じると、あごに梅干しのようなシワができる
・唇が分厚い
・面長
・鼻の下が長い
・出っ歯で歯並びが悪い
・鼻が小さく、鼻の穴が小さい

アデノイドというのは鼻腔とのどの境目にあるリンパ組織のことです。アデノイドは2〜5歳くらいまでは大きくなりますが、その後は通常だんだんと小さくなっていきます。

5歳くらいまではアデノイドが大きいため、この年齢くらいの子供は口呼吸をすることが多くなりますが、その後はアデノイドが小さくなると共にだんだんと鼻呼吸に変わっていくのが通常です。

ところが、花粉症などのアレルギーや、風邪による鼻炎で鼻が詰まり、口呼吸が続いてしまうと、アデノイドがなかなか小さくならず、肥大したままの状態となり、口呼吸がしやすくなる様な「アデノイド顔貌」へと変化していきます。

また、アデノイドが実際に肥大しなくても、口呼吸が癖になっていると、体が口呼吸に適応する結果、アデノイド顔貌になってしまうことがわかっています。

一旦アデノイド顔貌になってしまうと、成長した後にはその骨格を治すことはできません。アデノイド顔貌を防ぐためには、お子さんが小さなうちに親御さんが口呼吸に気づき、早めに対処することが大事です。

鼻づまりがある場合にはそちらの治療が必要ですし、鼻に問題がなく、口の周囲筋肉が弱いことが原因になっている場合には、矯正歯科で筋肉の訓練をして改善することができます。

もしお子さんが口呼吸をしている場合には一度ご相談ください。





 

インプラントが他の治療に比べて満足度が高い理由とは

2019年10月27日
インプラント治療は高額な治療費がかかりますし、手術が必要な治療です。それに加え、治療期間も長くかかります。

ですが、それにもかかわらず、インプラント治療は患者さんの満足度が高く、当院でもインプラントを選ばれる方が増えてきています。

一度インプラント治療を受けた方は、次の治療もまたインプラント治療を選ぶことが多いです。

インプラントがなぜ満足度が高いのか、詳しく見ていきましょう。

インプラントの良いところ

インプラントの模型

天然歯のように噛める

インプラントの代表的な良いところは、何と言っても、「天然の歯のように噛める」ことです。これは他の治療法に大きく差がつくところです。

他の歯に負担がかからない

インプラント治療では歯を失った部分に、他の歯の力を借りずに、単独に歯を立てることができます。そのため周囲の歯に負担をかけません。

お手入れが簡単

お手入れ方法が簡単なのも魅力です。入れ歯はいちいち外さなければなりませんし、ブリッジはつなぎ目の部分の形が複雑で、隅々まで磨くのが結構大変です。
インプラントはご自分の歯を磨くように磨けば良いので、お手入れで苦労することがありません。

見た目が自然

インプラントは、人工歯根を骨に埋め、表から見えるのは被せ物の部分だけですので、天然歯と見た目が変わらず、自然です。

これらのことをトータルで見ると、インプラントは、まるで自分の歯が蘇ったような感覚が得られることが大きな魅力だと言えるでしょう。

見た目や心身の若々しさを保ちやすいインプラント

若々しい女性の口元
上で挙げたメリットの他にも、長い目で見た時に、インプラントには他の治療法にはない大きなメリットがあります。それは、「見た目や心身の若々しさを保ちやすい」というところです。

歯を失った部分の骨の吸収を防いでくれる

入れ歯やブリッジの場合、歯を失った部分の骨は直接刺激を受けなくなるため、1年に1mmも吸収して痩せてしまうと言われています。

骨が吸収して痩せてしまうと、内側のボリュームが減りますので、顔の張りもなくなり、ほおがこけ、シワっぽくなり、老けた印象に見えてしまうようになります。

そしてその失われた骨というのは、自然に回復してくることはありません。一方、インプラントの場合、骨に埋め込んであるため、噛んだ力が骨に直接伝わり、骨の吸収を防いでくれます。そのため、お顔の張りが保たれ、若々しい見た目を長く保ちやすくなります。

認知症リスクを下げる

インプラントは、天然歯に匹敵するほどよく噛めますので、何でもしっかり噛むことができます。一方、入れ歯の場合だとあまりしっかりと噛めないことも多く、あまり噛まなくて済むようなもので済ませる場合が多くなります。

しっかり噛むことで脳が刺激され、認知症を防ぐ効果があることがわかっています。そのため、インプラントは認知症のリスクを下げてくれると言えるでしょう。

体の衰えを防ぐ

また、しっかり噛んでお口周囲の筋肉が鍛えられることで、体の衰えを防げることもわかっています。実際に体の衰えは噛む、飲み込むというような機能が衰えることで始まる人が多いようです。

歯を失った際の治療方法をどうするかにより、将来的にも見た目や健康年齢に差がついてくるといっても過言ではありません。

治療法を選ぶ際には、治療費のお得さ、治療の手軽さだけで選ばす、長期的なことまでよく考えて選ぶことをおすすめします。


 

難しい根の治療…でもマイクロスコープで成功率を大幅アップ!

2019年10月22日
根の治療は歯科治療の中でよく行われている治療の一つですが、根の内部という見えづらい部分を扱うため、非常に難易度が高い治療として知られています。ですが、近年、マイクロスコープの登場により、根の治療の精度を高め、成功率を上げることが可能になってきています。

根の治療は実は最も難しい治療の一つ

根の治療
根の治療は「根管治療(こんかんちりょう)」と呼ばれ、虫歯が神経に達してしまった場合や、根の奥に膿が溜まった場合に行われるもので、歯根の内部という非常に見えにくい部分を取り扱います。

根の治療は数多くある歯科治療の中でも一番難しい治療とも言われます。その理由の一つとして

「治療を行う部分を肉眼で見ることができない」

ということが挙げられます。歯根の内部というのはどんなに頑張ってみたとしても、肉眼では入り口と、せいぜいその少し奥しか見ることができません。つまり、歯科医師は悪くなっている部分に器具を入れて治療を行いますが、その実態はレントゲンのイメージを元に歯根の形態を想像し、手探りや勘で治療を行なっている状態なのです。

そして二つ目の理由として、

「歯根の管の形が複雑である」

ということが挙げられます。歯根の内部は1本の管状になっているのではなく、木の枝のように複雑に枝分かれしていたり、網目状になっていたりすることが多く、隅々まで器具を到達させることはほぼ不可能なのです。

根管治療の成功率はどれくらい?

根管治療の成功率というのはそれほど高くはありません。実際、保険診療で治療を行なった場合、根管治療の成功率は50%に満たない程度だと言われており、多くのケースで再治療が必要になるという、残念な結果に終わっています。

ですが、この再治療も初回の治療と同様に成功率は高くないため、結果的には歯を長持ちさせられないことも珍しくありません。

マイクロスコープを使った根管治療で成功率アップが可能に

マイクロスコープ
根管治療の最大のネックとも言える「見えない」という問題を解決する方法として、マイクロスコープを使った根管治療が挙げられます。マイクロスコープとは医療用の顕微鏡のことで、肉眼と比較して視野を20倍にも拡大して見ることができます。

マイクロスコープを使うことで、具体的に次のようなことが可能になりました。

実際に見えるので、汚染部分をより多く取りのぞくことができる

マイクロスコープを使用することで、根の深い部分まで確認することができるようになります。それゆえ、従来の「勘にたよる治療」とは異なり、複雑な根管の細部まで実際に肉眼で見ながら、汚染物質をより多く取りのぞくことが可能になりました。

歯質をなるべく多く残すことができる

従来の治療法だと、歯根内部、汚染部分が見えないため、汚染部分をなるべく多く取り除けるよう、内部を多めに削り取ることで、汚染部分の取り残しを防ぐ、という方法がなされていました。

ですが、この方法だと、健全な部分まで無駄に削られてしまうというデメリットがありました。歯が多く削られると、歯が薄くなり、結局は歯の噛む力がかかり続けて歯が割れてしまうため、歯の寿命が短くなってしまいます。それゆえ、この方法はあまり良いとは言えませんでした。

でも、マイクロスコープを使うことで、健康な部分を削るのを避けることができ、なるべく歯をしっかりと残すことが可能になりました。

 

八重歯はそのままでも大丈夫?八重歯を矯正した方がいい理由

2019年10月13日
八重歯の人は日本では珍しくなく、「かわいい」というポジティブなイメージを持たれていることが多いようです。確かに八重歯は可愛らしいですが、実は歯の健康上ではあまりポジティブだとは言えません。

今回は、八重歯はなぜ歯にとって不健康なのか、八重歯を治すことにどんなメリットがあるのか、そして八重歯を治す治療法にはどんなものがあるのか、についてご紹介します。

八重歯は歯の健康に悪い?

八重歯の女性
八重歯に悪いイメージを持っている人はあまりいないかも知れませんが、実はこれは「叢生(そうせい)」と呼ばれる不正咬合の一種です。

不正咬合は歯や体にとって色々と都合の悪いことを起こしてきます。八重歯ももちろん例外ではなく、放置しておくことで様々な弊害が起こってきます。

虫歯や歯周病のリスクを高める

八重歯の部分は磨き残しが出やすく、その部分から虫歯や歯周病が起こりやすくなります。ということは、いずれ歯の寿命を縮めてしまうことになります。あまり高齢の方で八重歯を見かけないのは、そういうことも関係していると思われます。

歯周病に関しては、全身の健康とも大きな関わりがあることがわかってきており、八重歯のせいで歯周病リスクが高まることで、全身の病気リスクも高くなってしまうと言えるでしょう。

口内炎ができやすい

八重歯は犬歯が前に出ている歯並びですので、ちょっとしたことで唇を傷つけやすく、そこから口内炎になりやすいのもデメリットです。このように歯が常に粘膜に刺激をしていると、口腔ガンのリスクも高めてしまうことがわかっています。

顎関節症のリスクを高める

不正咬合は、顎関節症を起こしやすくします。顎関節症になると、顎周辺の痛みを起こしたり、顎関節の雑音、口が開きづらい、などの様々な不快症状を引き起こします。また、頭痛や肩こり、首の痛み、耳鳴りなど、体の不調まで起こりやすくなります。

他の歯もダメにしやすい

犬歯は、本来歯を横にずらす際に、支点となる歯です。それゆえ、犬歯は全ての歯の中で最も長い歯根を持っています。ですが、八重歯の場合にはその役目が果たせず、他の歯にその分負担がかかりますので、他の歯が早くダメになってしまう可能性が高くなります。

八重歯を治すことで得られるメリット

八重歯を治すと、虫歯や歯周病にかかりにくくなり、歯を長持ちさせやすくなります。また、歯が健康になると、全身疾患のリスクを下げることにもつながります。

噛み合わせが正常になることで、不正咬合によって起こる顎関節症や体の不調を感じることもなくなってきます。また、噛み合わせのバランスが安定し、効率よくしっかりと噛めるようになるので、胃腸に負担もかからなくなり、栄養もよく吸収されるようになりますし、日常生活やスポーツにおいても十分に力を発揮しやすくなります。

八重歯の治療法

歯列矯正
八重歯を治す治療法には主に次の2つの方法があります。

歯列矯正

八重歯は歯が並ぶところの大きさに対し、歯が大きすぎるために起こっています。これを重なりなく並べるためには、歯を数本抜いて(間引いて)十分なスペースを作り、できたスペースに歯を並べなければなりません。

歯列矯正は歯を削ることなく、歯そのものを動かして理想的で健康的な歯並びに仕上げることができるのが大きなメリットです。

セラミック矯正

矯正装置をつけたくない、予算的に難しい、早く八重歯を解決したい、というような場合には、歯を削ってセラミックを被せる「セラミック矯正」という方法があります。

この方法では、通常の矯正治療とは違い、歯そのものの位置は変えずに歯を削ってセラミックを被せて歯並びを整えます。歯を動かす手間がかからないため、歯列矯正とは違い、短期間で手っ取り早く歯並びを改善することが可能です。

ですが、歯並びによっては健康な歯を大量に削らなければなりませんし、歯の神経を取らなければならないケースや、邪魔な歯を抜歯しなければならないケースもあります。

健康な歯を削ると、歯は弱くなってしまい、将来的には歯が長持ちしなくなるリスクがあるため、その部分をしっかりと理解しておく必要があります。

八重歯を治療する場合、治療費や治療期間を比べて安易に選択せず、将来的なことまで長期的に考え、慎重に治療法を選択することをおすすめします。


 

歯周病とアルツハイマー型認知症との関係

2019年10月6日
歯周病が体の様々な病気と関係していることが次々と明らかになってきています。そんな歯周病ですが、アルツハイマー型認知症との関連性も指摘されています。

アルツハイマー型認知症とは?

アルツハイマー型認知症とは?
認知症というのは、物事を認識したり、記憶したり、判断したりというような機能に障害を受けて、社会生活において支障をきたしてしまう状態のことを言います。

認知症にはいくつかタイプがありますが、アルツハイマー型認知症はその中の一つのタイプで、認知症の中の6〜7割がこのアルツハイマー型認知症だとされています。
現在、高齢化社会に伴い、アルツハイマー型認知症患者は増加していると言われています。

アルツハイマー型認知症の症状

アルツハイマー型認知症というと、「記憶がだんだんとなくなる」というイメージを持つ人が多いですが、具体的には次のような症状が出てきます。

・少し前に起こった記憶がなくなる
・時間や場所がわからなくなる    
・人の顔や物の区別ができなくなる
・言語障害が起きてくる
・家事や仕事がだんだんとできなくなってくる
・日常生活(食事、風呂、着替えなど)がまともにできなくなってくる

一般的に、病状が進むにつれて症状は悪化し、最終的には寝たきりになって10年くらいで死に至るという経過をたどることが多いようです。

歯周病とアルツハイマー型認知症の関係

歯周病とアルツハイマー型認知症の関係
アルツハイマー型認知症にかかると、脳に様々な異変が起きてきます。これらの異変は、脳の内部にβ(ベータ)アミロイドと呼ばれるタンパク質が蓄積することが一因だとされています。そして、このβアミロイドは歯周病になると増えてくることがわかっています。

歯周病にかかると、歯周病細菌が産生する毒素が血管に入り、全身を巡ります。その毒素は脳内にも到達し、そこで炎症性物質がたくさん作り出されます。そしてこの炎症性物質がβアミロイドを増やし、脳にダメージを与えてしまうと考えられているのです。

実際に、βアミロイドが蓄積し始めてから認知症を発症するまでは25年くらいかかると言われています。認知症は70歳前後で発症する人が多いと言われていますから、だいたい45歳頃から認知症の予防を始める必要があるということになります。

歯周病に関しては、30歳前後くらいから発症する場合が多いので、認知症のリスクを減らすためには、出来るだけ若いうちから歯周病対策をしていくことが大切になってきます。

歯を失うことでも認知症にかかりやすくなる

歯を失うと、よく噛めなくなります。噛めなくなると、脳に刺激が伝わりにくくなるため、認知症が進行しやすくなると言われています。

歯周病は歯を失う原因の第一位の病気です。それゆえ、歯周病対策をしっかりと行い、歯周病予防をしていくことで、歯をできるだけ残すことができようになるため、認知症にかかるリスクを大きく下げることができると言えるでしょう。

でも、すでに歯が抜けている場合や、現在歯周病であったとしても、しっかりと歯周病治療を行いつつ、抜けている部分に入れ歯やインプラント、ブリッジで歯を補うことで、認知症を予防することは可能です。

大切なのは、悪い部分を放置しないことです。歯はしっかりと治療をし、メインテナンスを続けていくことで良い状態を保ち続けることは可能です。ぜひあきらめずにお手入れしていきましょう。

 

お口の中をよく噛んでしまう、という方へ 原因と対策

2019年09月29日
お口の中をうっかり噛んでしまう、ということは誰にでもありますが、噛むのが頻繁な場合、何か根本的な問題が隠れていることがあります。お口の中を噛んでしまう原因と対策について見ていきましょう。

口の中を噛んでしまう原因

口の中を噛んでしまう原因

加齢

加齢とともに、頬の張りがだんだんと失われ、当然内側もたるんでくるために頬の肉を噛みやすくなります。

噛み合わせの高さの低下

歯は使うほどにすり減って高さを失い、全体的に噛み合わせが低くなってきます。それに伴い、頬の肉が余って噛みやすくなってしまいます。古い入れ歯の場合も、噛み合わせの高さが低くなって頬を噛みやすくなります。

被せ物の形

歯科治療で新しい被せ物に替えたばかりの頃や、新しい入れ歯を入れたばかりの頃は、噛み合わせに馴染むまで頬や舌を噛みやすくなることがあります。

不正咬合

歯並びがガタガタになっている場合、外側や内側に入っている歯が頬や舌、唇を巻きこみやすくなります。

顎関節症

顎の関節にズレがあったり、噛む筋肉がアンバランスになったりすると、口の中を噛みやすくなることがあります。

体調不良・疲れ

疲れが溜まっていたり、体調が悪かったりすると、普段は問題なく行われているあごの運動がうまくできなくなることがあります。これは、通常だと頬や舌を噛ないような動きを脳が記憶して無意識に行なっていることが、疲労時や体調不良時だとうまく働かなくなるためだと言われています。

肥満

太ると頬が内側にも張り出し、頬の内側を噛みやすくなります。

口の中を噛んでしまう場合の対処法

新しい被せ物、入れ歯で頬や舌を噛みやすくなった場合

ほとんどの場合、新しい被せ物や入れ歯に慣れてくると、脳が噛まなくなるような動きを次第に覚え、噛まなくなります。

ですが、中には上下の歯の位置関係で頬や舌が巻き込まれやすくなっているケースもあります。そのようなケースでは、歯の形を修正した方が良い場合もあります。

入れ歯を使い続けて頬を噛みやすくなってきた場合には、噛み合わせの高さが低くなってしまっている可能性が高いため、作り直しを考えた方が良いでしょう。

噛み合わせの低下によるものの場合

歯ぎしりなどをしている人はとくに、歯がすり減りやすく、噛み合わせが低くなりがちです。歯ぎしりは意識して止めることが難しいため、歯を就寝時に歯ぎしりから保護するマウスピースをつけた方が良いでしょう。

不正咬合が原因の場合

歯並びを整えると問題を根本的に解決できます。歯や歯茎の健康のためにも矯正治療はおすすめです。

顎関節症の場合

この場合には顎関節症の治療を行う必要があります。

体調や疲れが原因の場合

休息を十分に取ることで問題は起こらなくなるでしょう。

肥満、たるみが原因の場合

肥満の場合には痩せることで解決できる可能性が高いでしょう。加齢などによる頬のたるみの場合には表情筋を鍛える顔の体操なども効果的です。

口の中を噛んで傷つけてしまった時は

口の中を噛んで傷つけてしまった時は
少し噛んだ程度であれば、安静にしておけば自然に治るので問題ありません。もし傷がひどい場合には、早めに歯科で診てもらい消毒をした方がよいですが、それまではなるべく傷口を不潔にして口内炎などにならないよう、洗口剤などでうがいをよくしておきましょう。

あまりお口の中を頻繁に噛む状態が続くと、まれではありますが、口腔ガンなどの原因になる可能性もあります。頻繁に噛む場合には一度歯科で相談してみましょう。


 

矯正治療中、虫歯対策はどうする?

2019年09月22日
矯正治療をして歯並びを整えると、口元の見た目が良くなるだけでなく、歯のお手入れがしやすくなり、虫歯や歯周病にもかかりにくくなります。ですが、矯正治療中は、歯に装置を固定している場合、虫歯リスクが一時的に高まり、油断をすると虫歯ができてしまいます。

そこで今回は、矯正治療中に虫歯を防ぐための方法についてご紹介していきたいと思います。

矯正治療中は歯磨きがしにくい

矯正治療中は歯磨きがしにくい
矯正治療でもっとも多く行われているのは、歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置をつけてワイヤーを通す、ワイヤー矯正(ブラケット矯正)と呼ばれるものです。

最近では「マウスピース矯正」という目立たない矯正も人気が出てきており、この方法だと虫歯のリスクが高くなることはありません。ですがこの方法の場合、適用症例が限られますので、全ての場合で行えるわけではありません。

ワイヤー矯正の場合、ほぼどんなケースにもフレキシブルに対応できるので、やはりこちらで行われるケースが多くなります。

ワイヤー矯正は、ほぼどんな症例にも対応できるメリットがあるのですが、歯の表面に装置が付き、その上にワイヤーが通るため、歯垢がたまりやすく、虫歯リスクはどうしても高くなってしまいます。

矯正治療中の虫歯対策、どうしたらいい?

矯正治療中の虫歯対策、どうしたらいい?

正しい歯の磨き方を身につけましょう

虫歯を予防するには、まず正しい磨き方で行う必要があります。これは矯正中でなくても、正しい磨けていなければ虫歯ができる可能性がありますので、どんな場合にでも言えることです。

ですが、歯に装置がつくと、歯垢はもっとたまりやすくなります。「歯磨きをやっているのに虫歯になってしまう」、という人がいますが、そういう場合、磨きを「ただやっているだけ」ということが多いようです。

虫歯にならないようにするためには、自己流の磨き方ではなく、歯科医院で正しい歯磨き方をまずは教わりましょう。

歯ブラシ以外の道具も使いましょう

歯ブラシだけで隅々まで磨くことは不可能ですので、矯正中かそうでないかに関わらず、歯ブラシ以外の補助清掃器具を使うことは大切です。

特に歯の矯正中は、特に歯に固定されている装置周囲に歯垢がたまりやすくなります。また、その上にワイヤーなどが付きますので、より一層きれいに磨くのが難しくなります。

歯ブラシ以外の道具としては、毛束の小さいタフトブラシや歯間ブラシなどを使うと良いでしょう。詳しくはブラッシング指導時にアドバイスがあると思いますので、参考にしてみてください。

フッ素を活用しましょう

虫歯にまけない歯を作っておくことも大切です。ご家庭でフッ素入りの歯磨き剤を使うことで、歯質を強化することができます。また歯科医院で定期的に高濃度のフッ素塗布を受けることで、より一層歯の質が強化されます。

食生活に気をつけましょう

虫歯予防のためには、歯磨きだけでなく、食生活にも気をつけなければなりません。いくら歯磨きをちゃんとやっていたとしても、間食が多く、糖質を多く摂取しているようであれば、歯垢がたまり、虫歯ができてしまいます。まずは規則正しい食生活を心がけ、間食は控えるようにしましょう。

予約をキャンセルしないようにしましょう

矯正治療の予約のキャンセルが多く、治療間隔がその都度大きく開いてしまうと、矯正治療効果が出なくなるだけでなく、装置周囲に蓄積した歯垢によって虫歯ができる可能性が高くなります。できるだけ予約はキャンセルをしないようにするのが歯並びにとっても、歯の健康にとっても大事です。

矯正治療中でも、しっかりと対策することによって虫歯は防げます。ぜひ参考にしてみてください。


 

歯が抜けたらインプラントとブリッジ、入れ歯、どれがいい?

2019年09月15日
歯を失って、治療法をどれにするか迷っている方もいらっしゃることでしょう。今回は、そんな方のために、インプラントとブリッジ、入れ歯のメリット・デメリットを含めてご紹介します。

歯を失った時に行う治療法、インプラントとブリッジ、入れ歯

インプラントとブリッジの比較模型
歯を補う治療法には、大きく分けてインプラント、ブリッジ、入れ歯の3種類があります。歯を補う治療法といっても、それぞれが全く違う治療法であるため、「どの治療法が一番いいのか」、というのは人によっても異なってきます。それぞれの特徴をよく理解し、治療を選ぶことが大切です。

インプラント

インプラントは、歯を失った部分の骨に人工歯根を埋め、その上に歯をかぶせる方法です。

■メリット

1.よく噛める
インプラントは天然歯の8〜9割程度噛めると言われています。一方、ブリッジは6割程度、入れ歯は2〜3割程度だとされています。

2.見た目が自然
インプラント自体は顎の骨の中に埋まっているので、その部分は通常は見えません。実際に表から見えるのは、セラミックなどの被せ物部分ですので、自然な見た目になります。

3.周囲の歯にダメージを与えない
インプラントは単独で歯を立てられるため、周囲の歯を削る必要がありませんし、入れ歯のように周囲の歯に金具をかけて負担がかかるということもありません。

4.骨が痩せにくい
インプラントは、噛む力が直接骨に伝わるため、骨が吸収しにくいのが特徴です。それゆえ、口元の若々しさを保ちやすくなります。

一方、インプラント以外の治療法の場合、顎の骨の内部に噛む力が伝わりません。そのため、顎の骨が徐々に痩せて減っていってしまいます。

5.お手入れが簡単
インプラントのお手入れ方法は天然の歯の場合とほぼ同様です。それに対し、入れ歯の場合は毎回外して磨く必要がありますし、ブリッジはつなぎ目の部分なども含め、形が複雑で隅々まで磨くのが少し大変です。

■デメリット

1.保険がきかない
インプラントは保険がききませんので、他の治療法に比べ、治療費が高額になります

2.手術をしなければならない
インプラントは人工歯根を顎の骨に埋めこむ手術が必要です。そのため、妊娠中の方や重度の全身疾患などがある方には適用できない場合もあります。

3.治療期間が長い
インプラントは人工歯根と顎の骨と結合する期間が必要です。そのため、治療終了までに通常は数ヶ月必要です。

ブリッジ

ブリッジは、1本か2本歯を失った場合に、両隣の歯を削って、繋がった被せ物を橋をかけるように被せて固定する治療法です。保険治療、自費治療があります。

■メリット

1.保険治療だと安価
ブリッジは保険だと治療費が安く抑えられます。

2.固定式
ブリッジはセメントでしっかりと固定しますので、違和感が少ないのが特徴です。

3.短期間で入る
ブリッジは通常、数回の治療で終了します。

■デメリット

1.健康な歯を削らなければならない
ブリッジの最大のデメリットと言ってもいいのが、周囲の歯をたくさん削ることです。たとえ健康な歯であっても、被せ物をするために多く削らなければなりません。

2.保険の場合、審美的に問題が出ることがある
保険だと安く済ませられるのですが、奥歯は銀歯になってしまうため、審美的な問題が出てきます。

3.顎の骨が痩せる
ブリッジの歯がない部分は、噛む刺激が伝わらないので、顎の骨がだんだんと痩せていきます。

入れ歯

入れ歯
入れ歯は取り外し式の装置で、部分入れ歯と総入れ歯があります。こちらもブリッジと同様、保険と自費があります。歯を1本失った場合から、全て失った場合まで、どんなケースにでも対応できるため、多くの人に選ばれています。

■メリット

1.治療回数が少なくて済む
入れ歯は通常、3、4回の治療でできあがります。

2.保険だと安価
保険の場合、治療費を安く抑えることができます。

3.口元を若々しく見せられる
歯を失うと、だんだんと顎の骨が痩せてしまいます。そうすると、口元がシワっぽくなってしまいますが、入れ歯の場合だと、歯茎の部分が唇に張りを出し、若々しい口元が再現できます。

4.清潔を保ちやすい
入れ歯はご自分で外せるので、汚れを目で見ながらしっかりと落とすことができます。

■デメリット

1.違和感がある
入れ歯は歯茎の上に乗っかっている状態ですので、違和感を感じやすいですが、慣れで解決できる場合も多くあります。

2.噛む力が最も弱い
入れ歯は他の治療に比べ、噛む力を発揮しにくいですが、ぴったり合った入れ歯であれば、大抵のものは問題なく食べられます。

3.部分入れ歯の場合、見た目が悪くなることがある
保険の部分入れ歯の場合、金具が外から見える位置にくることがあります。

4.周囲の歯に負担をかけることがある
周囲の歯に金具がかかる部分入れ歯では、その歯に大きな負担がかかってしまいます。

5.顎の骨が痩せる
合わない入れ歯を長く使用している場合、顎の骨がだんだん痩せてしまいます。


 

歯並びが悪いと、歯が長持ちしなくなる理由

2019年09月8日
歯並びが悪いと、見た目が悪くなるだけでなく歯が長持ちしなくなることがあるのをご存知ですか?歯並びというのは見た目の問題だけと思われがちですが、実はそれ以上に歯の健康にも大きく関わっています。

今回は歯並びが悪いと歯にどんな悪影響を及ぼしてしまうのか、についてご紹介していきます。

歯並びが悪いことによる悪影響

歯並びが悪い女性

歯がすみずみまで磨けない

歯並びがデコボコに重なっていると、歯ブラシは隅々まで当たらず、磨き残しが出てしまいます。一方歯並びがきれいに整っている人は、簡単に汚れを落とすことができます。歯並びが悪いと、どんなに時間をかけて頑張っても限界があり、そこから虫歯や歯周病になりやすいのです。

治療に限界が出てしまう

歯並びが悪いと、虫歯や歯周病の治療をする際に機械や器具が入りづらくなります。そうすると治療にも限界が生じ、正常な歯並びのところを治療するよりも治療の質が格段に落ちてしまいます。

虫歯や歯周病が再発しやすい

虫歯や歯周病の治療をしても、また歯磨きをしっかりと行うことができないため、結局再発しやすくなります。歯並びの悪いところはこのようなことを繰り返されるので、歯はどんどん悪くなってしまいます。

噛み合わせの負担がかかりやすい

歯並びが悪いと、噛み合わせた時に力のかかる部分に偏りが生じ、力がより強くかかる部分に負担がかかり過ぎてしまいます。

過剰な負担がかかると、歯が割れたり、歯周病が進行しやすくなったり、というようなことが起こってきますので、結果的に歯が長持ちしなくなります。

このような理由により、歯並びが悪いと歯が長持ちしづらくなるのです。また、影響はそれだけではありません。歯並びが悪いと見た目が悪くなるのはもちろんのこと、口臭も悪化しますし、顎関節症や頭痛、肩こりといった症状も起こりやすくなり、生活にも支障を起こしやすくなります。

歯並びが悪いと健康も害しやすい

心疾患
歯並びが悪いと歯が長持ちしにくくなったり、様々な悪影響が出ることをご紹介しました。でも、歯並びの影響は体の健康状態にも関係してきます。

歯並びが悪いと歯周病にかかりやすくなりますが、歯周病は体の様々な病気を引き起こすことがわかっています。そのため、歯並びが悪いとそれらの病気を起こす可能性も高くなってしまうということが言えるでしょう。

歯周病が関係していると言われている病気には次のようなものがあります。

心疾患

歯周病菌や歯周病菌が出す毒素は血液中に入り、感染性心内膜炎を起こしたり、血管に血栓を詰まりやすくさせて、心筋梗塞や狭心症の原因となることがわかっています。

脳梗塞

歯周病菌やその毒素が脳の血管を詰まらせて脳梗塞の原因になることもわかっています。

糖尿病

糖尿病にかかると、歯周病を発症しやすくなります。また最近、歯周病にかかっていると糖尿病を悪化させることもわかってきました。

誤嚥性肺炎

高齢者は反射機能が落ちるため誤嚥を起こしやすく、お口の中の歯周病菌が唾液や食べ物と一緒に肺に入り込んで肺炎を起こすことがあります。それが原因で寿命を縮めてしまうケースが大変多くみられます。

早産・低体重児出産

妊娠中の女性が歯周病にかかっていると、歯周病菌やその毒素により早産や低体重児出産を起こしやすくなることがわかっています。

このように、歯並びが悪いことは、見た目だけの問題ではなく、健康にも大きく関わり、生活の質に大きな影響を与えます。つまり、歯並びが良いと見た目が良いだけでなく、歯を一生健康に保てる可能性が高まり、全身の様々な病気を未然に防げる可能性まで出てくるのです。

歯並びはいつからでも治すことが可能です。歯並びが悪い方は、ぜひ健康のためにも、一度、矯正治療を検討して見られることをオススメします。


 

ストレスで虫歯や歯周病が悪化するってホント?

2019年08月26日
ストレスが色々な病気の原因になっていることは皆さんもご存知かと思います。でも、ストレスが虫歯や歯周病を悪化させたり、ひいては歯を失うことにも繋がるのをご存知ですか?

ストレスで口の中にも変化が起こります

ストレスで口に違和感を覚える女性
胃潰瘍や自律神経失調症、うつ病というような病気は、ストレスとの関連が強いことで知られています。身近な例では、不安や緊張を感じるとお腹が痛くなる、というような現象、これもストレスが体に影響を与える例だと言えるでしょう。

このように、体と心というのは密接に関係しています。心理的なストレスというのは体にも影響してくるのです。お口の中の病気である虫歯や歯周病も例外ではありません。

それでは、ストレスがお口の中に与えるメカニズムについて見ていきましょう。

ストレスが虫歯や歯周病を悪化させるメカニズム

ストレスで唾液の分泌が減る

強いストレスを感じると、自律神経のうちの交感神経が優位な状態となります。そうすると、体が興奮した状態となり、唾液の分泌が減ってお口の中が乾いた状態となります。

口の中は唾液で満たされているのが健康的な状態であり、唾液が少なくなると、様々な弊害が起きてきます。

唾液には様々な作用があり、お口の中の細菌を洗い流す「自浄作用」、雑菌の繁殖や発育を抑える「抗菌作用」、免疫力に関わる「免疫作用」、食後に酸性に傾いた唾液を中和する「緩衝作用」、虫歯菌が出す酸に溶かされ始めた歯の表面を修復する「再石灰化作用」、歯にペリクルと呼ばれる保護膜を形成する「保護作用」というものがあります。

唾液が少なくなると、このような唾液の大事な機能が働かなくなるということにつながります。私たちの歯は、実は常に唾液に守られているのであり、その唾液がなくなってしまうと、たちまちのうちに虫歯菌や歯周病菌にやられてしまう恐れがあるのです。

ストレスで歯ぎしりをしてしまう

歯ぎしりはストレスによって引き起こされることがわかっています。歯ぎしりはただギリギリ歯をこすり合せる動作なのではなく、実は普段食事で噛む際の数倍もの力が歯に持続的にかかります。

それゆえ、歯に与えるダメージというのは非常に大きく、放置すると歯に亀裂が入ってその部分から細菌が内部に入り込んで虫歯ができたり、ひどい場合には歯が真っ二つに破折することもあります。

また、歯に強い力がかかり続けると、歯の周囲組織にもダメージが加わることになります。そうすると、歯を支える骨がダメージによって吸収してしまい、下がってしまうことにつながります。もしその歯が歯周病にかかっている場合、歯周病による骨の吸収を一気に進めてしまう恐れがあります。

ストレスで免疫力が低下する

ストレスは体の血管を収縮させ、血行を悪くさせてしまいます。血管の中には白血球やリンパ球というような免疫に関わる成分が含まれており、血行が悪くなることで免疫力が落ちてしまいます。

虫歯や歯周病というのも細菌による感染症であり、免疫力が落ちるとかかる危険性が高まります。

ストレスのコントロールが大事

マウスピースを装着する女性
ストレスというのは過剰になると、体に害を起こす危険性が高まります。ですが、生きていく上でストレスを全く感じないということは不可能です。むしろ適度なストレスがなければ張り合いも何もない人生になってしまうでしょう。

ただ、ストレスが過剰な場合は、体が悲鳴をあげる前に、ストレスをどうにかして解消したり、和らげる必要があります。ストレスから病気になってしまうと、余計にストレスを抱えることになり、悪循環になってしまうからです。

そうならないようにするためには、1日に少しでもリラックスできる時間を作って自律神経のバランスを整えることが大事です。

歯ぎしりは、ストレスが減ることで改善する可能性がありますが、歯ぎしり自体もストレスを解消する体の反応だと言われています。そのため、そういう観点から言えば、歯ぎしりは悪いこととも言えないのですが、でもやはり強い力がかかり続けることによって歯にとっては相当なダメージとなることは否定できません。

そのため、歯ぎしりがひどい場合には歯や歯の周囲組織を守るように、夜間に装着するマウスピースを入れることをおすすめします。こちらは保険適用で作れますので、歯ぎしりが気になる方はご相談ください。


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