歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

 

インプラントをお考えの方に禁煙をおすすめする理由

2020年08月14日
タバコが体に良くないことは知られていますが、実はタバコはお口の健康にとっても、インプラントにとってもあまり好ましいとは言えません。インプラントに含まれる成分によりお口の健康は害されやすく、それがインプラントを支える周囲組織に対しても同様なことが言えるからです。

インプラント失敗率は喫煙者で4倍増

タバコを吸う男性
タバコを吸う方、特にヘビースモーカーの方の場合、インプラントの失敗のリスクが4倍にもなる、という報告があります。少しなら吸っていても問題ないだろう、と考える人もいますが、例えタバコを吸う量が少ないとしても、インプラントを行う上で常にリスクがつきまとうことになる、と考えたほうが良いでしょう。このような理由から、タバコを吸う方はインプラント手術を断られてしまうこともあります。

喫煙がインプラントに不利になってしまう理由

インプラントと骨の結合がしにくくなる

インプラントは骨と結合しなければ機能しませんが、インプラントが骨としっかりと結合するためには、十分な酸素と栄養が必要になります。ところが、タバコを吸うと、タバコに含まれるニコチンが血流を悪くさせ、さらにはタバコから出る一酸化炭素が血液中に酸素を運ぶ働きを邪魔します。

その結果、血液中の酸素や栄養が、インプラント周囲の骨や歯周組織に運ばれなくなってしまい、インプラントと骨との結合を妨げてしまうのです。

手術後の治りを悪くしてしまう

タバコを吸うと、ニコチンの血管収縮作用で血流が悪くなり、一酸化炭素が組織への酸素供給を妨げます。ニコチンはさらに、免疫を低下させるとともに、傷を治す細胞の働きまで抑制してしまうため、インプラント手術後に傷口がなかなか治りにくくなってしまいます。

インプラント周囲炎のリスクを高める

タバコを吸うと、唾液の分泌が低下し、お口の自浄作用、免疫作用が落ちてしまいます。その結果、お口の細菌感染が起こりやすくなり、インプラントの歯周病である「インプラント周囲炎」を起こして、それがインプラントを抜け落ちさせる原因となることがあります。

つまり、たとえインプラントを埋めた後に骨とうまく結合したとしても、その後に喫煙していると、インプラント周囲炎を起こして結果的にインプラントを失うことにつながりやすいのです。

インプラントをお考えの方は禁煙をおすすめします

インプラントイメージ
現在、日本人の歯を失う原因で最も多いのが歯周病だと言われており、8割の成人が歯周病であるということが調査の結果わかっています。タバコはその歯周病の大きな危険因子として知られており、タバコを吸う人は歯周病があっという間に進んでしまいやすい傾向があります。
これはインプラントについても同様なことが言えますが、実際は天然歯の場合より進行が速いと言われています。

また、ヘビースモーカーは、非喫煙者に比べて5.4倍も歯周病にかかりやすいと言われています。インプラントの歯周病であるインプラント周囲炎の場合にもそれが同様に当てはまると言いたいところですが、実際は、それよりもハイリスクになります。

なぜかというと、インプラントが骨や歯茎などと結合している状態というのは、天然歯のそれと比べて弱いということと、その構造ゆえにどうしても細菌感染に対して弱い傾向があるからです。

つまり、タバコを吸う方はインプラント周囲炎にかかるリスク、進行するリスクが非常に高くなると言えるのです。

そのため、是非とも、インプラントを考えている方で喫煙をされている方は、この機会に禁煙を考えてみられることをおすすめします。

 

ぶつけて抜けた歯が元どおりにくっつくって本当?

2020年07月11日
事故などで歯を強くぶつけると、歯が折れたり抜けたりしてしまうことがあります。歯が折れた場合には差し歯などで対応できますが、抜けてしまった場合、早めに対処をすれば歯を元どおりに戻せることがあります。

歯が抜けてしまうのはどんな時に起こる?

抜けた歯
歯が抜けてしまうのは、乳歯が抜け落ちる時、歯周病で抜けてしまう場合というのもありますが、このような場合をのぞき、外傷によって抜けた歯は、その状態に応じて元に戻せる場合があります。

外傷で抜ける場合というのは、交通事故や転倒、喧嘩、格闘技、球技といったスポーツが挙げられます。このような状況と言うのは急に起こりますので、あらかじめ対処法を知っておくことで慌てずに冷静に対処することができます。

もしも歯が外傷で抜けてしまったら

もしもぶつけたりなどして歯が抜けてしまったら、全身の状態などもみた上で歯以外に問題がないようであれば、早急に歯科、または口腔外科を受診するようにしましょう。抜けた歯をもとに戻せるかどうかは、歯と骨をつなぐ組織である歯根膜が良好な状態であるかどうか、というのにかかっており、そのためには次の点に注意をする必要があります。

抜けた歯を見つける

抜けた歯がなければ当然もとに戻すことはできません。そのため、抜けた歯をいち早く見つけるようにしましょう。

歯根をなるべく触らない

歯根の表面にある歯根膜に極力ダメージを与えないということが大事になってきますので、歯に触れる場合には歯冠(歯の頭部分)を持つようにしましょう。歯が汚れてしまっている場合には歯冠を持って流水でさっと数秒間洗い流すようにしてください。決してしつこくゴシゴシ洗ったりしないようにしてください。

歯を乾燥させない

歯を乾かさないことも重要です。歯科医院に持っていくまでの間は、生理食塩水か牛乳(砂糖などが入っていないもの)に入れるか、もしなければ口の中に含み唇と歯との間にキープしておくようにします(飲み込んでしまわないように)。決してティッシュなどに包むなどはしないようにしてください。

早めに歯科を受診する

歯を元の位置に戻せるかどうかは、早めの処置にかかっています。できるだけ早く歯科へ連絡を入れ、早めに対処してもらいましょう。

歯が抜けてしまった場合の歯科での対応

レントゲン
歯科ではまず、レントゲンを撮り、骨に骨折などがないかを確認します。その後、抜けた歯を洗浄し、麻酔をして抜けた歯を歯の抜けた穴へ戻します。そして、その歯がその部分にきちんと固定されるように、両隣の歯としっかりと固定をします。

後日、歯の神経を取り除く処置をします。歯が抜けた時点で、歯の神経は根元から断たれてしまっていますので、神経を取らないと中で腐ってしまうためです。その後歯と骨がしっかりとくっついたのを確認後、固定を取り外します。

歯の状態に応じ、詰め物または被せ物をして治療終了です。

抜けた歯を戻せない場合

抜けた歯を紛失してしまった、戻せない状況になってしまっていた、歯がうまくくっつかなかったというような場合はインプラント 、ブリッジ、または入れ歯にするという方法があります。それぞれの方法にメリットデメリットがありますので、治療の特徴をよく踏まえた上で選んでいただくことになりますが、できればひとまずは抜けた歯を戻すことができれば、それに越したことはありませんので、ぜひ抜けた際の注意事項をよく覚えておかれることをおすすめします。

 

インプラントでしっかり噛んで認知症予防

2020年06月27日
インプラントは、ご自分の歯に近い感覚でよく噛めるという点でも、とても人気のある治療法です。よく噛めることでお食事を存分に楽しめるというのはとても素晴らしいことですが、よく噛めることで認知症の予防にも効果が高いと言われています。

よく噛めるということ

食事をする高齢女性
よく噛めるということは、食べ物をよく噛み砕くことができて、唾液を分泌させてより消化がスムーズに行われる上でとても大事なことです。ですが、それに加えてまた、噛む刺激が脳に伝わることで脳を活性化するということもわかっています。これは、子供でも大人でも同様のことが言えます。

残っている歯が少ないほど、認知症になりやすい

高齢者において、残っている歯が少ないほど認知症になりやすいということは、いくつかの研究により証明されています。そのうちの東北大学の研究によると、認知症の疑いのある人と、健康な人を残っている歯の本数で比較した結果、認知症の疑いがある人では9.4本、健康な人では14.9本という結果が出たということです。

また、歯が少ない人ほど、脳の記憶や学習能力を司る場所や、思考や判断を司る場所が萎縮してしまっていることもわかりました。

このような結果から、歯が少なくなるほど認知症になるリスクが高いということが疑われると言えるでしょう。

歯が少なくても治療して噛めるようにすれば、脳は活性化できる

インプラントイメージ
歯をすでにたくさん失ってしまっている方でも、治療をして噛めるようにすれば、心配することはありません。歯を失った場合に行われる治療法はきちんと確立していますので、入れ歯でもインプラントでも、しっかりと噛めるようにさえすれば、ご自分の歯でなくても脳に刺激を与えることができます。

逆にいえば、歯が例えたくさん残っていたとしても、虫歯がひどい、歯周病でグラグラしている、というような状態できちんと噛むことができなければ、脳に噛む刺激が伝わらないので、あまり意味がないということが言えます。

インプラントが特に認知症予防に効果的な理由

歯を失った際の治療法には、大きく分けて、入れ歯、ブリッジ、インプラントがあり、この中から治療法を選ぶ形になります。どの治療法でもしっかりと行われればきちんと噛めるようになります。ですが、インプラントはその中でも認知症予防に特に効果が高いと言えるでしょう。その理由は次の通りです。

インプラントは他の歯も健康に保ちやすい

部分入れ歯やブリッジというのは、周囲の歯の力を借りなければ安定しないので、それがだんだんと周囲の歯の負担となり、最終的には歯の寿命を短くしてしまいます。その点、インプラントは単独で立てることができるので、周囲の歯を健康に保ちやすくなります。

インプラントは噛む力を最も発揮しやすい

天然歯で噛む力を100%とした場合、入れ歯は20〜30%、ブリッジは60%、インプラントは80%〜90%程度と言われています。天然歯に近い感覚で噛めるインプラント は、噛む力を脳に伝える上でも有利です。

インプラントは長期的に安定した状態を保ちやすい

インプラントはお手入れをしっかりとしている場合、他の治療法に比べて、安定して快適に使え、長持ちしやすいのも特徴です。入れ歯の場合、使い勝手が悪かったりなどの理由で外しておくと、合わなくなってしまい結局外したまま、ということにもなりかねません。

インプラントはこのように、安定して長期的によく噛めることから認知症予防に効果的だということが言えますが、それ以外にも色々と良い点があります。食事を美味しく食べられる、胃腸を健康に保てる、ということはもちろんありますが、そのほかにも、しっかり噛むことで顔の筋肉が鍛えられて見た目を若々しく保ちやすい、きちんと噛めることで体幹がしっかりとするので体も健康に保ちやすい、といったようなことがあります。

インプラントは自費治療なので、高額な治療というイメージがあるかもしれません。ですがこれらのように多くの効能があることを考えると、決してそうとも言い切れない部分があります。インプラントに興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。

 

乳歯のグラグラ、生え変わり、歯科を受診するタイミング

2020年06月20日
乳歯が生え変わる際に起こるグラグラは、それほど心配しなくても放っておいて自然に抜けるケースがほとんどです。ですが、中には注意が必要なケースもあります。今回は乳歯のグラグラや生え変わりで歯科を受診するタイミングについてご紹介します。

乳歯のグラグラの原因

歯が痛む子供
乳歯のグラグラの原因は、ほとんどが永久歯への生え変わりによるものです。ですが実は違った原因で起こっていることもあります。乳歯がグラグラする場合、次のような原因が考えられます。

乳歯から永久歯へ生え変わる時

乳歯がグラグラする場合のほとんどはこれが原因です。永久歯が生える時期になると、奥にある永久歯が押してきて、乳歯の歯根が吸収されてだんだん短くなり、しまいには抜け落ちます。

外傷

歯をぶつけたダメージによりグラグラすることもあります。

虫歯で歯が崩壊している

虫歯で歯がボロボロになっている場合、その破片がグラグラしていることがあります。

乳歯のグラグラ、生え変わり、こんな時は歯医者で受診を

ずれた位置に歯が生えた子供
次のようなケースでは、一度歯科で受診をおすすめします。

ぶつけてグラグラしている場合

歯をぶつけたことがきっかけで歯がグラグラしている場合、例え痛みが引いていたとしても、歯科を一度受診することをおすすめします。生え変わりが近い場合にはそのままでも問題ないことがありますが、生え変わりまでにまだ時間がかかる場合、歯を固定するなどの処置が必要になることがあります。

虫歯がひどい場合

この場合、たとえグラグラしていなくても、虫歯によって化膿を起こしたりする恐れがあるため、歯科を受診しましょう。

乳歯の下から永久歯が見えている

乳歯の下から永久歯が見えている場合で、乳歯がなかなか抜けないようであれば、歯科で抜歯をした方が良い場合があります。この状態が長く続くと、お子さんにとってもストレスになりますし、歯磨きがしづらく、永久歯が虫歯になってしまうリスクもあります。

乳歯と明らかにずれた位置から永久歯が出てきた

乳歯の下からではなく外れた場所から永久歯が生えてきた場合、乳歯の歯根がきちんと吸収されずになかなか抜けなくなってしまう可能性があります。乳歯がなかなか抜けないと、永久歯が外れた位置に固定されてしまう恐れもありますので、この場合には早めの抜歯が望まれます。

反対側の同じ歯が抜けたのに、なかなか抜けない

通常、乳歯から永久歯への生え変わりは、だいたい左右で同じ時期くらいに起こります。片方がずいぶん前に生え変わっているのに、もう片方がなかなか抜けない場合、念のために一度レントゲンで確認を取った方が安心です。

乳歯が抜けた後、永久歯がなかなか生えてこない

乳歯が抜けた後なかなか永久歯が生えてこない場合、永久歯がもともと足りない可能性や、永久歯の方向が悪い可能性もあります。この場合も念のため、レントゲンを撮っておくと安心です。

乳歯から永久歯へとスムーズに生え変わることは、永久歯の健全な歯並びにも影響してきます。何かおかしなこと、不安なことがあれば、早めに一度当院へご連絡ください。

 

歯周病って遺伝は関係ある?

2020年06月13日
成人の8割がかかっている、またはその予備軍であると言われている歯周病ですが、遺伝が関係しているある種の病気のように、歯周病にも遺伝が関係しているのでしょうか?

歯周病と遺伝との関係

赤ちゃん
歯周病が遺伝病なのか?ということに関していえば、それは「そうではない」と言えるでしょう。歯周病そのものは遺伝することはありません。歯周病というのは、歯周病菌によって起こる病気であり、その発症に関しては、細菌の多さに加えて、体の抵抗力、生活習慣といったものが複雑に絡み合ってきます。

歯周病は家族内で同じような傾向になることがありますが、その理由として、「細菌を家族内でうつし合っている」ということがまず挙げられます。歯周病菌は唾液を介してうつりますので、食器の共有や飲み物の共有など、ふとしたタイミングでうつってしまうことがあります。

また、食生活や生活習慣も大きく関係します。家族内だと同じような食生活をし、歯磨きの頻度なども似通ってくる、というようなことです。

それに加え、歯周病を発症しやすい体質というのはあると考えられます。唾液の質、歯並び、最近に対する抵抗性の強さ、といったようなことです。

歯周病は生活習慣病の要素が大きい

歯周病は、現在、高血圧や糖尿病などと同様、生活習慣病の一つとして数えられています。生活習慣病というのは、かつては「成人病」と呼ばれていましたが、成人になったからと言って皆がかかるものではなく、生活習慣が原因となるため、このように名前が変わっています。

生活習慣病も遺伝的な要素が全くないわけではないのですが、例え遺伝的にかかりやすい体質があったとしても、生活習慣に気をつければ発症せずに済むことも十分にありえます。

歯周病の場合も同様で、たとえ歯周病にかかりやすい素因があったとしても、歯周病にかかる条件を揃えないことで、歯周病にかからないようにすることは可能です。

遺伝の要素が強い歯周病もあります

アイスがしみる女性
大半の歯周病は、「成人型歯周炎」、別名「慢性歯周炎」と呼ばれているものです。これは30〜40代から発症し始め、ゆっくりと進行していくもので、適切な治療を受けることで、進行を止めることが可能です。これには、歯垢の存在、生活習慣が大きく関係しています。

しかし、数少ないケースでは、遺伝の要素がとても強いと言われているものがあります。

早期発現型歯周炎

早くて10代初めという若いうちから発症するタイプの歯周病で、40歳以降で急速に病状が悪化して歯が一気に抜け始めます。このタイプの歯周病は家族内で発症するケースが多く、遺伝的な要因が大きいと考えられています。

急速進行性歯周炎

通常20代以降で発症し、急速に病状が悪化していくものです。

特殊性歯周炎

体の免疫機能に異常が起こる遺伝性の病気(ダウン症候群、好中球減少症、パピヨン・ルフェーブル症候群など)が原因となって引き起こされる特殊なタイプの歯周病です。

歯周病に極力かからないようにするためには

歯周病にかかりやすい遺伝子を持っている人であっても、それを持っているからといって必ず歯周病になるとは限りません。歯周病の発症には様々な要因が絡んでいますので、歯周病を起こしやすくする要素を極力なくしていけば、歯周病にかからないことも可能です。

そのためには、

・歯磨きを正しい方法で行い、プラークを溜めない
・バランス良い食事を心がけ、間食を避ける
・タバコを吸わない
・生活のリズムを整え、ストレスを溜めすぎない

というようなことに気をつけるだけでもかなり違います。これに加え、定期的に歯科での検診、クリーニングを受けていくことで、歯周病を効果的に予防していくことができます。ぜひ参考にしてみてください。

 

親知らずの抜歯、どんな場合に痛みや腫れがひどくなるの?

2020年06月7日
親知らずの抜歯というと、「痛い」「腫れる」といったイメージがあるかもしれません。そのようなイメージが先にたって、親知らずの抜歯になかなか踏み切れない、という方も多いかと思います。ただし、親知らずの抜歯と言っても、歯の生え方、埋まりかたなどによって難易度が大きく変わってきますし、それに伴って痛みや腫れの症状というのも出方が異なります。

親知らずの抜歯後、痛みや腫れが出やすいケース

頬が腫れている女性
親知らずの抜歯で痛みや腫れが出やすいケースというのは、親知らずを抜く際に、傷口が大きくなってしまう場合です。具体的には、一般的に、歯が横に倒れて生えていたり、骨が大きくかぶっていて、歯を分割したり、骨を削らなければ抜けないようなケースです。正常に生えていても、歯根が肥大している、曲がっている、大きく開いている、というような場合もそのままでは抜けないので、同様に、歯の分割や骨を削るといった工程が必要になり、痛みや腫れが出やすくなります。

このようなケース以外では、ほとんどの親知らずは比較的すんなりと抜けて、傷口も小さめになりますので、痛みや腫れもそれほど強く出ないことも珍しくありません。特に、上の親知らずの場合、あっという間に抜けて、麻酔が切れた後にもほとんど痛みがない、ということもよくあります。

親知らずの抜歯後に痛みや腫れを悪化させてしまう要因

同じような生え方、埋まり方をしている親知らずであっても、条件によって抜歯後の痛みや腫れの出方が変わってきます。例えば次のような要因は抜歯後の痛みや腫れを出やすくさせます。

お口の中が不衛生である

お口の中が不衛生な状態だと、歯を抜いた傷口に細菌感染を起こしやすくなりますので、痛みや腫れが強く出やすくなります。

麻酔が効きにくい

麻酔が効きにくいと麻酔の本数が増えて、麻酔に含まれる血管収縮剤の影響が大きく出てしまい、抜歯後に十分な出血が起こらず、ドライソケットと呼ばれる強い痛みを引き起こす状態になることがあります。

麻酔が効きにくくなる条件として、下顎の親知らず(骨が厚くて麻酔液が到達しづらい)、炎症の起こっている歯茎(炎症で組織が酸性に傾き、麻酔が効きづらい)といったことが挙げられます。

抜歯後のうがいのしすぎ

抜歯をした後には出血しますが、血が傷口に溜まったものをうがいのしすぎで流してしまうと、うまく治癒が起こらず、ドライソケットと呼ばれる強い痛みを出す状態に陥ることがあります。

親知らず抜歯で極力痛みや腫れを起こりにくくするために

歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ、ミラー
親知らず抜歯を受ける予定のある人は、なるべく痛みや腫れを起こりにくくするよう、次のことに気をつけておきましょう。

お口を清潔にしておく

細菌感染を防ぐために、抜歯前も抜歯後も、お口の中を清潔に保つようにしましょう。

親知らずの周りもしっかり歯磨きしておく

抜歯予定の親知らずは「どうせ抜いてしまうから」と磨かない人がいますが、これはおすすめしません。親知らず周りの歯茎に炎症が起こると、抜歯時に麻酔が効きにくくなり抜歯時に痛い思いをするのに加え、麻酔の量が増えて抜歯後にもドライソケットを起こしやすくなるので、親知らずの周りの歯茎も炎症をなるべく起こさないようにきちんと汚れを落としてしておきましょう。

うがいをしすぎない

抜歯をした後の出血は、しっかりとガーゼなどを噛んで圧迫することで止まります。出血が気になるからとうがいをすると、後に痛みが強くなる原因になりうるので気をつけましょう。

 

歯に段差!原因と対策

2020年05月30日
歯の表面の段差が気になっている方もいるかもしれません。歯の段差は放っておくと悪化して、痛みなどの症状を出す原因になることもあります。歯に段差ができる原因にはいくつかあり、原因により対策も変わってきます。詳しく見ていきましょう。

歯の段差の原因は?

鏡で歯を見る男性
歯に段差がある場合、主に次のような原因が考えられます。

クサビ状欠損

歯の根元がくさび形に欠けてしまっている状態です。これは、特に小臼歯(前から4番目、5番目の歯)に現れることが多いですが、他の歯にも現れることがあります。これは歯磨きの力が強すぎる、歯ぎしりなどが原因で噛み合わせの力が長期的に強くかかっている、というようなことが原因とされています。

詰め物による段差

歯に詰めたコンポジットレジン(歯科用プラスチック)などの詰め物は、本来歯と段差のないように詰めますが、歳月が経って詰め物が欠けたりすることなどにより段差ができることがあります。

酸蝕症

歯は酸に対して弱く、多く酸にさらされると溶けてしまいます。酸性の飲み物や食べ物を頻繁に摂取していたり、逆流性胃腸炎などが原因で胃液の逆流などが起こったりすると、歯が徐々に溶けて、歯の表面に段差ができることがあります。

虫歯

虫歯が進行すると歯に穴があき、歯に段差ができることがあります。

歯の段差への対策

虫歯
段差ができる原因によって次のような対処法があります。ぜひ参考にしてみてください。

クサビ状欠損の場合

虫歯ではないため、そのままにしていても問題が生じないこともありますが、多くの場合、原因を解決しないとだんだんと悪化し、知覚過敏や虫歯といった状態を招くことがあります。まずは歯磨きの方法を見直し、歯磨き時に強い力をかけすぎない、硬い歯ブラシを使わない、歯磨き粉をつけすぎない、というようなことを意識してみましょう。

また、歯ぎしりが原因になっていることも多いため、歯に異常なダメージを与えないための対策として就寝時にマウスピースを装着するのもおすすめです。

すでにできてしまったくぼみに対しては、その部分に汚れが溜まって虫歯になるのを防ぐために、コンポジットレジンを詰める処置が行われることが多いです。

詰め物の段差の場合

詰め物の段差の部分を研磨して段差を解消するか、詰め直しを行います。

酸蝕症の場合

段差が軽度であれば経過観察で問題ありませんが、審美的に問題が出ているケース、くぼみから虫歯ができそうなケースにおいては、詰め物や被せ物が勧められる場合もあります。ですが、酸性食品を取りすぎない、胃の逆流がある場合にはその治療をするなど、根本的な解決が必要なのはいうまでもありません。

虫歯の場合

なるべく早めに虫歯の治療を行う必要があります。

歯の段差は、このように予備知識を持っておくことで、しっかりと対策することで防ぐことも可能です。もしすでにできてしまっている場合には、自己判断で放置するのではなく、念のために歯科を受診して診断を受け、必要に応じて治療を受けることをお勧めします。

 

妊娠中に歯が痛くなったらどうする?

2020年05月23日
妊娠中には様々なことが原因でお口の中のトラブルが起こりやすくなります。それゆえ、妊娠中に歯が痛くなることも決して珍しくはありません。妊娠中に歯が痛くなりやすい原因、そして対処法について見ていきましょう。

妊娠中にお口のトラブルが起こりやすくなる原因

妊婦
妊娠中は、虫歯や歯周病などのトラブルが起こりやすくなると言われています。その原因として次のようなことが挙げられます。

原因1.女性ホルモンの急激な変化

妊娠中は女性ホルモンが急激に増加します。すると、その女性ホルモンを好む特定の歯周病菌が増加し、歯周病が起こりやすくなります。

原因2.唾液の性質の変化

妊娠中はホルモンの影響により、唾液の性質が変わり、お口の中がネバネバした状態になります。このような状態の唾液では、お口の中の汚れが洗い流されにくいので、細菌が繁殖しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

原因3.免疫力の低下

妊娠中はホルモンバランスの乱れに加え、赤ちゃんを異物とみなさないよう、体全体の免疫力が低下すると言われています。そのため、免疫力が低下すると歯周病などの感染症が起こりやすくなると考えられます。

原因4.つわりによる清掃不足

つわりにより、歯磨きが思うようにできず、お口の清掃不足から虫歯や歯周病にかかりやすくなります。

原因5.食生活の変化

妊娠中は一度にたくさん食べられなくなるため、1日に何度も食べるということになりがちです。そのため、お口の中が常に酸性化し、虫歯や歯周病のようなトラブルが起こりやすくなります。

妊娠中に歯が痛くなったときの対処法

妊娠中でも歯科治療は可能です。歯科治療はお腹の赤ちゃんに負担がかかると思われがちですが、歯が痛いのをそのままにしておく方がむしろお腹の赤ちゃんにストレスを与え、悪影響があると言えるでしょう。

もし歯が痛くなったら、自己判断で痛み止めを飲んで様子を見ても悪化するだけですので、迷わず歯科医院へ行って早めに診てもらうことが大切です。歯科医院では、必要に応じてレントゲン撮影、麻酔を使用することがありますが、お身体への影響を十分に考慮して行いますので、心配はいりません。

適切な治療を行うことにより、いち早く症状を抑えることができ、痛みがある場合でも妊婦さんに安全な薬を使用しますので安心です。外科処置が必要な場合などは応急処置を行い、出産後に改めて行う場合もありますが、症状を楽にすることができ、赤ちゃんにとって有害なストレスが減らすことができます。

妊娠中に歯が悪くならないようにするコツ

小さめヘッドの歯ブラシ
妊娠中は、そうでない時に比べてお口のトラブルが起こりやすくなります。ですが、妊娠したら必ずトラブルが起こるというわけではなく、注意することで防ぐことも可能です。妊娠中のお口のトラブルを最小限にするためには、次のことを試してみると良いでしょう。

・お口に入れても気持ち悪くなりにくい小さめヘッドの歯ブラシを使う
・歯磨き粉は使用しないか、使って心地よい風味のものを使う
・歯磨きの際は、前かがみになり、歯ブラシを後ろから前にかきだすように磨く
・歯ブラシを入れるのが辛い場合は、せめて食べた後にすぐゆすぐ
・食後は水やお茶をよく飲んで、口の中を洗い流す
・だらだら食べるのはなるべく控える
・夜寝る前には必ず磨くようにする

 

歯のくすみ、ステインの原因と対処法

2020年05月17日
歯のくすみや着色が気になっている方もいらっしゃることでしょう。歯のくすみや着色は歯ブラシでもなかなか落とすことができません。このような歯の着色はステインと呼ばれていますが、つきやすい人、つきにくい人がいるものです。

今回は、歯のくすみや着色の原因は何なのか、このようなステインにはどう対処したら良いのか、ということについて詳しくご紹介します。

歯のくすみ、ステインの正体

紅茶を飲んで歯に色が付いた女性
歯のくすみやステインは、湯飲みの内側にいつの間にか付着する茶渋のようなものです。加齢に伴う黄ばみのような、歯の色そのものが変色してしまっているケースというのもありますが、単なる着色というケースも多く見られます。着色は変色と違い、落とすことが可能ですが、茶渋と同様、ただ擦るだけではなかなか落ちないものです。

ステインの原因

ステインの原因になるのは、食べ物や飲み物、タバコです。飲食物としては、お茶、コーヒー、赤ワインなど、タンニンを多く含むもの、カレー、ケチャップ、ミートソース、着色料の入ったジュースなど、色の濃いものが主に着色の原因になります。

タバコは、タバコに含まれるタールが歯の表面にこびりつくことで着色します。タールは、飲食物の着色よりも落ちにくく、歯磨きではなかなか落とすことができません。しかも、タールは着色のみならず、ニオイの原因、そして有害物質を放出し続けているとも言われています。

歯の細かい傷にステインが付きやすくなる

歯磨き粉と歯ブラシ
歯の表面には、毎日の歯磨きによるダメージなどにより、細かい傷が無数についています。この傷がたくさんついていればいるほど、その部分に色素が入り込んで着色を起こしやすくなります。特に、硬い歯ブラシで力任せに磨いていたり、研磨剤を含んだ歯磨き粉をたくさん使うことで、このようなリスクが高くなります。

ステインへの対処法

すでにあるステインへの対処法

ステインがついていると、とにかくゴシゴシ落としたくなりますが、硬い歯ブラシで力任せに磨く、研磨剤がたくさん入っている歯磨き粉をたっぷり使う、というようなことはあまりお勧めしません。また、市販されている「ホワイトニング歯磨き粉」の多くは、研磨剤を多く含んでいることが多く、一時的には研磨効果により歯が白くなったようなように見えるかもしれませんが、粒子で擦り取り、歯に傷をつけてしまっていることも少なくないため、注意が必要です。

つまり、その場では白くなったように見えても、歯の表面の傷は増えてしまうため、以前よりも着色しやすくなったりすることもあるのです。また、継続して長年使うことで、歯の表面がだんだんと薄くなり、それによって内部の象牙質の黄色い色が目立つようになることもあります。

ステインが気になったら歯のクリーニングを歯科で受けるのが一番安心です。歯のクリーニングであるPMTCは、専用の器具や機械を用いて、なるべく歯にダメージを与えずにステインを効果的に取り除くことができるのでお勧めです。

ステインを予防する方法

まずは、着色を起こしやすい飲食物やタバコを控えるのが一番簡単な方法です。でも、飲食物の場合は全くそういったものを食べない、というわけにもいきませんので、着色しやすいものを口に入れたあとは、なるべくすぐに水を飲むか、水ですすぐと色素がつきにくくなるでしょう。

また、普段から歯磨きをしっかりと行い、歯の表面をツルツルに保ってステインがつきにくくすることも大事ですが、歯ブラシは硬いものを避けて、あくまでも軽い力で磨くようにしましょう。また歯磨き粉のつけすぎには注意しましょう。

ただし、どうしても多かれ少なかれ、ステインというものはついてくるものです。そのため、できれば定期的に歯医者に通い、クリーニングを受けることをお勧めします。定期的なクリーニングを受けることにより、歯の隅々まできれいになり虫歯・歯周病予防にも高い効果があるので、是非お勧めです。

 

デンタルフロスってやったほうがいいの?

2020年05月10日
皆さんは歯の間を磨く時、どうやっていますか?デンタルフロスを使っていますか?毎日デンタルフロスを使っている人というのは、日本ではまだまだ少ないようです。日本において、デンタルフロスを日常的に使っている人は20%という報告がありますが、欧米の予防歯科先進国ではデンタルフロスの使用が当たり前になっていると言われています。今回はデンタルフロスについてお話ししていきます。

歯ブラシだけでは磨きのこしがいっぱい

歯ブラシだけでは磨きのこしがいっぱい
歯磨きを丁寧にしている人でも、実際には6〜7割くらいしか汚れが取れてないという研究結果があります。それでは歯ブラシで落とせない汚れはどこにあるかというと、それは「歯と歯の間」です。歯ブラシをグリグリ入れて磨いたとしても、やはりこの部分の汚れは完全に落とすことが難しいのです。

そしてこの状態が続いていくと、蓄積した汚れが原因で、歯間から虫歯ができたり、歯周病を発病したりしていくことになります。

デンタルフロスを使うと、汚れ除去効果が2〜3割アップ

デンタルフロスを普段の歯磨きにプラスすることで、汚れの除去効果が2〜3割アップすると言われています。つまり、汚れの除去効果は9割ほどにまで高めることができるのです。お口のお手入れは毎日行うものですから、このちょっとした一手間を加えて汚れを毎日より効果的に取り除くことで、お口の状態が変わってくることは言うまでもありません。

デンタルフロスを毎日使うことで得られる効果

デンタルフロスを毎日使うことで得られる効果
デンタルフロスを毎日のお手入れにプラスすることで、次のような効果があります。使うのは1日に1回で十分です。ぜひ夜の歯磨きにプラスしてみてください。

虫歯・歯周病予防効果

歯間の汚れを効率よく落とすことができるため、虫歯や歯周病をより確実に、効果的に予防できます。特に歯周病に関しては、様々な全身の病気を引き起こす原因になると言われていますので、体の健康維持のためにもデンタルフロスを使うことはおすすめです。

口臭予防効果

歯と歯の間に蓄積した歯垢というのは、口臭の原因の一つになっています。歯磨きをしてもなかなか口臭が改善しない、という方は、ぜひ一度デンタルフロスを通してみて匂いを嗅いでみることをおすすめします。もしひどい匂いがするようであれば、それが口臭の原因となっている可能性も高いと言えます。毎日フロスを通しているうちに、だんだんと匂いも改善していくでしょう。

虫歯早期発見効果

歯と歯の間というのは汚れが溜まりやすいため、虫歯リスクの高い場所の一つです。ところが、見えにくい場所なので、虫歯ができてもなかなか気付く、発見が遅れやすい傾向があります。

デンタルフロスを普段から通す習慣をつけておくと、虫歯の穴の部分で引っかかったり、切れたりして異変に気が付きやすくなります。もしもこのようなサインが見られたら虫歯ができている可能性もあるため、一度早めに歯科を受診しましょう。

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