歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

この記事を書いたのは…
畑 伸二郎
こころ歯科クリニック 院長 畑 伸二郎

徳島大学歯学部卒業後、愛知県大府市にてこころ歯科クリニックを開院。マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を歯科治療に利用し、またそれに関する講演も行っている。

 

お口の中をよく噛んでしまう、という方へ 原因と対策

2019年09月29日
お口の中をうっかり噛んでしまう、ということは誰にでもありますが、噛むのが頻繁な場合、何か根本的な問題が隠れていることがあります。お口の中を噛んでしまう原因と対策について見ていきましょう。

口の中を噛んでしまう原因

口の中を噛んでしまう原因

加齢

加齢とともに、頬の張りがだんだんと失われ、当然内側もたるんでくるために頬の肉を噛みやすくなります。

噛み合わせの高さの低下

歯は使うほどにすり減って高さを失い、全体的に噛み合わせが低くなってきます。それに伴い、頬の肉が余って噛みやすくなってしまいます。古い入れ歯の場合も、噛み合わせの高さが低くなって頬を噛みやすくなります。

被せ物の形

歯科治療で新しい被せ物に替えたばかりの頃や、新しい入れ歯を入れたばかりの頃は、噛み合わせに馴染むまで頬や舌を噛みやすくなることがあります。

不正咬合

歯並びがガタガタになっている場合、外側や内側に入っている歯が頬や舌、唇を巻きこみやすくなります。

顎関節症

顎の関節にズレがあったり、噛む筋肉がアンバランスになったりすると、口の中を噛みやすくなることがあります。

体調不良・疲れ

疲れが溜まっていたり、体調が悪かったりすると、普段は問題なく行われているあごの運動がうまくできなくなることがあります。これは、通常だと頬や舌を噛ないような動きを脳が記憶して無意識に行なっていることが、疲労時や体調不良時だとうまく働かなくなるためだと言われています。

肥満

太ると頬が内側にも張り出し、頬の内側を噛みやすくなります。

口の中を噛んでしまう場合の対処法

新しい被せ物、入れ歯で頬や舌を噛みやすくなった場合

ほとんどの場合、新しい被せ物や入れ歯に慣れてくると、脳が噛まなくなるような動きを次第に覚え、噛まなくなります。

ですが、中には上下の歯の位置関係で頬や舌が巻き込まれやすくなっているケースもあります。そのようなケースでは、歯の形を修正した方が良い場合もあります。

入れ歯を使い続けて頬を噛みやすくなってきた場合には、噛み合わせの高さが低くなってしまっている可能性が高いため、作り直しを考えた方が良いでしょう。

噛み合わせの低下によるものの場合

歯ぎしりなどをしている人はとくに、歯がすり減りやすく、噛み合わせが低くなりがちです。歯ぎしりは意識して止めることが難しいため、歯を就寝時に歯ぎしりから保護するマウスピースをつけた方が良いでしょう。

不正咬合が原因の場合

歯並びを整えると問題を根本的に解決できます。歯や歯茎の健康のためにも矯正治療はおすすめです。

顎関節症の場合

この場合には顎関節症の治療を行う必要があります。

体調や疲れが原因の場合

休息を十分に取ることで問題は起こらなくなるでしょう。

肥満、たるみが原因の場合

肥満の場合には痩せることで解決できる可能性が高いでしょう。加齢などによる頬のたるみの場合には表情筋を鍛える顔の体操なども効果的です。

口の中を噛んで傷つけてしまった時は

口の中を噛んで傷つけてしまった時は
少し噛んだ程度であれば、安静にしておけば自然に治るので問題ありません。もし傷がひどい場合には、早めに歯科で診てもらい消毒をした方がよいですが、それまではなるべく傷口を不潔にして口内炎などにならないよう、洗口剤などでうがいをよくしておきましょう。

あまりお口の中を頻繁に噛む状態が続くと、まれではありますが、口腔ガンなどの原因になる可能性もあります。頻繁に噛む場合には一度歯科で相談してみましょう。


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