歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

この記事を書いたのは…
畑 伸二郎
こころ歯科クリニック 院長 畑 伸二郎

徳島大学歯学部卒業後、愛知県大府市にてこころ歯科クリニックを開院。マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を歯科治療に利用し、またそれに関する講演も行っている。

 

お子さん、口呼吸してませんか?口呼吸がのちに及ぼす影響とは

2019年11月9日
最近、口をポカンと開けている子供たちが増えてきていると言われています。なぜ口を開けたままなのか、その理由として口で呼吸をしている「口呼吸」が1つに挙げられます。

子供たちの口呼吸が増えている背景として、花粉症などのアレルギー疾患の影響が大きいと言われていますが、口呼吸を続けていくことによって、顔やあごの発達に影響が出てくる場合があるので注意が必要です。

お子さんは口呼吸?鼻呼吸?

お子さんは口呼吸?鼻呼吸?
お子さんが口呼吸なのか、鼻呼吸なのか、チェックをしてみましょう。次の項目で当てはまるものが多いほど、口呼吸である可能性が高くなります。

・よく鼻が詰まっている
・口をポカンと開けていることが多い
・食事の時にクチャクチャ音を立てる
・唇が乾燥気味
・歯茎が赤く腫れている
・風邪をよく引く
・いびきをかく
・歯並びが悪い
・出っ歯気味
・唇を閉じるとアゴに梅干しのようなシワができる
・滑舌が良くない
・口臭が強い
・口内炎ができやすい

口呼吸はなぜよくない?

あまりよく知られていませんが、口で呼吸をすると、様々な弊害が出てきます。人間は鼻で息をするのが本来の姿ですが、これを口で行うことにより、次のような悪影響が起こる危険性があります。

虫歯・歯周病リスクが高まる

口で呼吸をすると、口の中が乾き、細菌が唾液によって洗い流されずに繁殖しやすい状態になります。そうすると、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

歯並びや骨格に異常が出やすい

口呼吸をしていると、口で呼吸がしやすいような歯並び、あごの形になっていきます。口呼吸に対処せず放置していると、「アデノイド顔貌」と呼ばれる、特有の顔つきになる場合があります。

風邪をひきやすくなる

鼻で呼吸をしていると、鼻毛や鼻の中の粘液がフィルターとなって、外部から侵入したウイルスなどをキャッチし、体内に入れないようにします。

一方、口で呼吸をする場合、フィルターの役割をするものがないため、喉の粘膜にウイルスが定着しやすく、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

口臭が強くなる

口呼吸で口の中の唾液が乾くと、細菌が口の中に繁殖しやすくなるので、口臭が強くなります。

いびきや睡眠時無呼吸症候群を起こしやすい

舌の位置というのは、上あごの前歯の裏側にあるのが普通ですが、口呼吸をしている場合、舌の位置も口呼吸をしやすいよう、低い位置にいってしまいます。

そうなると、舌の後方が喉の方に落ち込んだ状態となります。眠っている間にはさらに下に下がるため、気道が狭くなり、いびきの原因になったり、「睡眠時無呼吸症候群」を引き起こすこともあります。

口内炎ができやすい

口呼吸をしていると、口の中が乾き、粘膜がちょっとしたことで傷つきやすくなります。また、細菌も多い状態となるため、口内炎が頻繁にできやすくなります。

集中力がなくなりやすい

口から呼吸をする場合、正常な状態よりも舌の位置が落ち込んでいて、気道が狭くなっているため、酸素の取り込み量が少なくなります。

それに加え、睡眠時無呼吸症候群を起こしている場合、いくら眠っても疲れが取れず、日中も眠くなってしまいがちです。そのため集中力に問題が出て、学業や仕事に影響が出ることも少なくありません。

口呼吸で起こりやすい「アデノイド顔貌」

口呼吸で起こりやすい「アデノイド顔貌」
子供の頃に口呼吸をしていると、「アデノイド顔貌」という特有の顔つきになってしまうことがあります。具体的には次の様な特徴のものをいいます。

アデノイド顔貌の特徴

・口がいつもぽかんと開いている
・下ぶくれ
・顔が長い
・下あごが小さい
・二重あご、もしくは下あごが引っ込んで首との境目があいまい
・唇を閉じると、あごに梅干しのようなシワができる
・唇が分厚い
・面長
・鼻の下が長い
・出っ歯で歯並びが悪い
・鼻が小さく、鼻の穴が小さい

アデノイドというのは鼻腔とのどの境目にあるリンパ組織のことです。アデノイドは2〜5歳くらいまでは大きくなりますが、その後は通常だんだんと小さくなっていきます。

5歳くらいまではアデノイドが大きいため、この年齢くらいの子供は口呼吸をすることが多くなりますが、その後はアデノイドが小さくなると共にだんだんと鼻呼吸に変わっていくのが通常です。

ところが、花粉症などのアレルギーや、風邪による鼻炎で鼻が詰まり、口呼吸が続いてしまうと、アデノイドがなかなか小さくならず、肥大したままの状態となり、口呼吸がしやすくなる様な「アデノイド顔貌」へと変化していきます。

また、アデノイドが実際に肥大しなくても、口呼吸が癖になっていると、体が口呼吸に適応する結果、アデノイド顔貌になってしまうことがわかっています。

一旦アデノイド顔貌になってしまうと、成長した後にはその骨格を治すことはできません。アデノイド顔貌を防ぐためには、お子さんが小さなうちに親御さんが口呼吸に気づき、早めに対処することが大事です。

鼻づまりがある場合にはそちらの治療が必要ですし、鼻に問題がなく、口の周囲筋肉が弱いことが原因になっている場合には、矯正歯科で筋肉の訓練をして改善することができます。

もしお子さんが口呼吸をしている場合には一度ご相談ください。





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