歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

この記事を書いたのは…
畑 伸二郎
こころ歯科クリニック 院長 畑 伸二郎

徳島大学歯学部卒業後、愛知県大府市にてこころ歯科クリニックを開院。マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を歯科治療に利用し、またそれに関する講演も行っている。

 

親知らずを抜いた後痛みが引かない!ドライソケットとは

2020年02月29日
親知らずを抜いた後、それほど多くはありませんが、なかなか痛みが引きづらいケースというのがあります。そのような場合、ひょっとしたら「ドライソケット」という状態になっている可能性があります。

ドライソケットとは

抜歯
ドライソケットというのは、歯を抜いた後の傷口が正常に治らず、骨がむき出しになり、その部分が強く痛む状態のことをいいます。

通常、歯を抜いた後というのは、出血が起こり、その後血が固まってかさぶたを作り、そこが徐々に歯茎へと置き換わっていくというように治っていきます。

ですが、何らかの原因で血の塊がしっかりと形成されないと、骨が長期間むき出しになってしまい、強い痛みを感じてしまうのです。

ドライソケットは、特に下の親知らずで、骨に埋まっている部分が多いというような難易度の高いケースにおいてよく起こります。統計によると、下の親知らず抜歯の約3%ほどのケースで見られるとされています。

正常に治る場合、抜歯直後から2、3日くらいまでが痛みのピークで、その後は徐々に落ち着いてきますが、ドライソケットの場合、痛みがだんだんと増し、二週間以上続くことも少なくありません。

ドライソケットの原因

過剰なうがい

ドライソケットの原因のほとんどは過剰なうがいによるものです。抜歯後の出血が気になり、うがいをやり過ぎてしまうと血が流れ出てしまい、血のかさぶたができなくなってしまうのです。

傷口のいじりすぎ

食べかすが傷口に入り込んで気になってしまい、舌でいじりすぎるのも、かさぶたを剥がしてしまう原因になります。

傷口を吸うような動作

穴に入ったものが気になり、吸うような動作で陰圧がかかると、血の塊を剥がしてしまうことがあります。

麻酔の作用

下の親知らずの周囲は骨が厚くて緻密なため、麻酔液が浸透しづらく、効きにくいことがよくあります。それゆえ、しっかりと麻酔を効かせるために、麻酔の本数が増えてしまうことがあります。ところが、麻酔薬の中には血管収縮薬が入っているので、出血量が減り、血のかさぶたがうまくできないことがあります。

抜歯に時間がかかった場合

抜歯時に骨が空気に触れる時間が長いと、その後の治りが悪くなる傾向があります。

喫煙

喫煙すると、血行が悪くなるため、、傷口の治りが悪くなってしまいます。

ドライソケットの予防法

タバコ
抜歯をした後、ドライソケットを防ぐためには次のことに気をつけましょう。

抜歯後うがいをしすぎない

抜歯後の血は、圧迫して止めるようにし、あまりうがいはしないようにしましょう。

傷口をいじらない

抜いた傷口は、感染予防の面でもあまりいじらないようにしましょう。

タバコは控える

タバコを吸うと、傷口の治りが悪くなりますので、抜歯後は控えましょう。

ドライソケットの対処法

歯科で治療を受ける

抜歯をした後、日が経つにつれてひどくなってくるようであれば、早めに歯科医院を受診しましょう。適切な処置を受けることで早めに症状が緩和されます。

安静を心がける

ドライソケットになったら、無理をせず、なるべく安静にするようにしましょう。体力が回復すると、傷口も早く治りやすくなります。

鎮痛剤を服用する

ドライソケットで痛みがひどくて辛い場合には、痛み止めを服用しましょう。ただし、飲み過ぎは胃を痛めますので、使用方法は守るようにしましょう。

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