歯科コラム

Column

歯科医が教える 歯についての豆知識

 

見た目がいいだけでなく健康的な「メタルフリー治療」とは

2019年04月19日
現在、歯科で注目を浴びている「メタルフリー治療」をご存知ですか?メタルというのは「金属」、フリーというのは「使用しない」という意味ですので、「金属を使用しない治療」ということになります。金属を使用しない治療というのは、歯と似た色の材料を使用するため、審美的な意味で人気がありますが、実は健康にとっても良い効果をもたらすという点でも注目を浴びています。

金属アレルギーの人が増加中

金属アレルギーの人が増加中
花粉症に代表されるような、「アレルギー体質」の人はだんだん増えてきていると言われていますが、金属アレルギーに関しても10人に1人の割合で存在していることがわかっており、この割合も増加傾向にあると言われています。歯科治療においては、噛む力に対応できるよう、強度に優れる金属を多く使用しますが、このような歯科金属にもアレルギーを起こす人がいます。

特に口の中は唾液で常に湿っていることから、金属がイオン化して溶け出しやすく、それが全身に回ってしまい体のあちこちでアレルギー症状を出すことが問題になっています。

歯科金属アレルギーはわかりづらい

一般的な金属アレルギーというのは、例えばアクセサリーが触れている部分がかぶれる、というようにわかりやすい症状で出ることがほとんどです。しかし、歯科金属アレルギーの場合、必ずしもこのように金属が触れている部分だけで症状が起こるわけではありません。

むしろ、口の中とは関係ない部分に症状を出すことが多いことから、その不調の原因が何かわからず、症状に苦しみ続ける場合が多いのが特徴です。

歯科金属アレルギーで現れる症状

歯科金属アレルギーで口の中だけでなく、体の全く関係のない場所に症状を起こす理由として、金属が唾液中にイオン化して溶け出し、それが血液中に取り込まれ、血流に乗って全身を回ることが挙げられます。それゆえ、体のあちこちでアレルギー反応を起こしてしまうのです。

歯科金属アレルギーが起こす症状の例として次のようなものが挙げられます。

口の中に現れる症状

・口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん):金属に接する粘膜が赤く、もしくは白くなる
・舌の炎症、痛み
・口内炎
・口唇炎
・味覚異常

全身的に現れる症状

・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう):手の平、足の裏に痒みを伴う数多くの水疱や膿疱ができ、潰れてはまたできる、というのを繰り返す病気
・アトピー性皮膚炎
・接触性皮膚炎
・蕁麻疹
・脱毛
・自律神経失調症

このように、一見口の中とは全く関係ない部分の皮膚炎などが、実は口の中の金属によってできることがあるのです。

金属を使用しないメタルフリー治療

金属を使用しないメタルフリー治療
実際に歯科金属でアレルギーを起こすかどうかというのは、皮膚科のパッチテストで調べることが可能です。しかし、歯科では様々な金属を使用し、しかも合金の形で使用しますので、例えばゴールドにアレルギーを起こさないからという理由でゴールドを選んだ場合でも、その合金として含まれている他の金属にアレルギーを起こすこともあるので注意が必要です。

メタルフリーな歯科材料

金属アレルギーのリスクを負いたくない、という方はメタルフリー治療をおすすめします。金属を全く使用しない歯科材料としては次のようなものが挙げられます。

■歯科用コンポジットレジン

これは歯科用のプラスチック材料です。保険治療において、主に小さな虫歯の治療に使用されています。保険適用になるので、安くで治療でき、また削る量を最小限にできるのがメリットです。デメリットとしては、年数が経つと変色すること、歯垢がつきやすく歯茎の炎症を起こしやすい、すり減りやすい、というようなことが挙げられます。

■オールセラミック

セラミック(陶材)100%の材料で、保険は適用にならず、自由診療で使われます。メリットとして、天然歯の美しさを再現することができ、傷がつかないので変色しない、歯との馴染みも良く、虫歯の再発が起こりにくいということが挙げられます。

近年では、非常に硬いジルコニアと呼ばれるセラミックも使われるようになり、特に耐久性の求められるブリッジにおいても、金属を全く使用せずにブリッジが入れられるようになりました。

デメリットとしては、保険がきかないため高額であることが挙げられます。ただし、材質的に劣化することがなく、虫歯の再発も起こりにくいため、長持ちすることから、単純に「高い」と言い切れない部分もあります。

他にも、セラミックとコンポジットレジンを掛け合わせて両方の良い部分の性質を持ったハイブリッドセラミック、というような材質もあり、ますますメタルフリーの技術は進化してきています。メタルフリー治療に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

 

インプラントが適している人はどんな人?

2019年04月12日
インプラントに興味はあるけど、もしやってみて合わなかったらどうしよう・・と不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。インプラントは安い治療ではありませんし、なるべく治療を受けたら後悔せず、満足な結果に終わりたいものです。そこで今回は、インプラントが適しているのは特にどのような人なのか、ということについて解説していきたいと思います。

こんな人はインプラントが合っている

こんな人はインプラントが合っている

周りの歯を削りたくない人

インプラントで治療をする場合、ブリッジのように周囲の歯を削る必要はありません。ブリッジ治療は、少数本歯を失った場合に、周囲の歯を削ってかぶせるだけで、簡単に短期間で歯を補うことができるため、多くの人に選ばれています。ですが、ブリッジは「周囲の健康な歯を削る」という大きな代償を払わなければなりません。

それに対し、インプラントは歯がない部分に単独で歯を補うことができるため、周囲の歯を健全に保つことができます。

周囲の歯に異常な力をかけたくない人

ブリッジは隣の歯を削ること自体が大きなダメージとなりますが、歯を失った部分にかかるべき力を両隣の歯が担うことも大きな負担となります。

また、取り外し式の入れ歯で治療をする場合、歯のない部分の両隣の歯には金具がかかり、物を噛むたびに、両隣の歯に引っ張るような揺さぶりの力がかかり続けます。このような異常な力は歯周病を進行させる原因となりますし、金具がかかる部分に歯垢がたまりやすくなるので、そこから虫歯にもかかりやすくなります。

なるべく自然な感じで噛みたい人

インプラントは天然歯のようにしっかりと噛めるのが大きな特徴だと言えます。一般的に、噛む効率は入れ歯で天然歯の30%くらい、ブリッジの場合は天然歯の60%くらいだと表現されます。インプラントは、天然歯の80−90%くらいの咀嚼力が発揮できる、というように言われていますので、何でも美味しくしっかり噛みたいという人に特に向いています。

固定式の装置がいい人

インプラントの場合、外から見える部分は被せ物の部分だけになりますので、特にセラミックにした場合では天然の歯のような見た目になります。

また、固定式の装置ですので、歯のお手入れ方法に関してもほぼ天然歯の場合と変わりません。つまり、自分の歯を磨くように、普通に歯を磨くようにすれば大丈夫です。

一方、入れ歯の場合だと、取り外していちいち入れ歯を洗い、ご自分の歯の方は別に磨かなければなりません。ブリッジの場合は固定式ではありますが、偽の歯がついているつなぎの部分は、装置自体の形が複雑であり、隅々まで磨くのはかなりの努力が必要になります。

骨がちゃんと残っている人

インプラントは顎の骨にインプラントの人工歯根を埋めなければなりませんので、顎の骨がきちんと残っていなければ埋めることができません。それゆえ顎の骨の厚みや高さがしっかりと残っている人にはとても向いていると言えます。ですが近年、顎の骨が少なくてもインプラントができるようになってきており、より多くの方にインプラント治療を受けていただけるようになってきました。

きちんとメインテナンスができる人

きちんとメインテナンスができる人
インプラントは顎の骨に埋まっていますが、歯の頭の部分はお口の中に露出していますので、細菌感染には注意が必要です。細菌感染が起こり、悪化するとインプラント周囲の骨が溶けてインプラントを支えきれなくなってしまうからです。

それゆえ、毎日歯磨きをきちんとできる人、かつ定期的に歯医者でのメインテナンスをしっかりと受けられる人でなければ、せっかく埋めても長持ちさせることができず、残念な結果に終わってしまいます。

喫煙しない人

タバコは歯の健康にとって大敵なものです。喫煙者は歯周病のリスクが5倍以上にもなると言われています。そして、たとえ歯周病治療を行なっても治療の効果が出にくく、歯を失うことになりやすいことがわかっています。これはそのままそっくりインプラントにも同じことが言えます。

入れ歯が合わない人

歯をたくさん失うにつれ、ブリッジにはできなくなりますので入れ歯を使用する人が多くなってきます。でも、入れ歯というのはなじみやすい人、なじみにくい人が分かれるものです。中には辛い思いをしながら仕方なく入れ歯を使っている人もいます。

でも現在では多数の歯を失った場合にもインプラントできる技術が発達してきています。どうしても入れ歯が合わないという方は、インプラントで解決できる場合もありますので、ぜひご相談ください。

 

歯の色、人によって違うのはどうして?

2019年04月5日
歯の色は人によって様々ですね。子供の時は白かったのに、なぜ歯の色が変わってしまうのだろう?と思っている人もいるのではないでしょうか。歯の色がコンプレックスになって、歯を白くするホワイトニングを受ける人も増えてきています。歯の色が人によって違うのはなぜなのか見ていきましょう。

歯の色は人種によって違う?

歯の色は人種によって違う?
欧米人の歯の色は白いと感じたことはありませんか?欧米ではホワイトニングがとても盛んであることも一つの理由ではあるでしょうが、そもそも歯の色というのは実は人種によっても異なります。一般的に、黄色人種は白人や黒人と比べ、歯が黄色いです。

これはなぜかというと、白人や黒人は歯のエナメル質の厚さが厚く、そしてエナメル質の下の象牙質の色が薄いためです。象牙質の色はもともと黄色っぽい色をしていますので、それが濃いほど、また、その外側にあるエナメル質が薄いほど、歯の色は黄色っぽく見えてしまうわけです。

歯の色は乳歯と永久歯では違う?

乳歯から永久歯に生え変わる時、永久歯の色が黄色っぽくて心配になってしまう親御さんが時々おられます。でもそもそも、実は乳歯の色と永久歯の色は違うのです。乳歯はやや青みがかかった白色、永久歯は黄色みがかかった白色をしているのが普通です。そのため、永久歯の色が乳歯よりも黄色いからといって、通常は心配いりません。

歯の色が昔と変わった。原因はなぜ?

歯の色が昔と変わった。原因はなぜ?
乳歯から永久歯へと変わる際に歯の色が変わった、という場合は別として、永久歯そのものの歯の色がだんだんと変わった場合、次のようなことが主な原因になっています。

加齢

加齢現象として、歯の神経が入っている空間が縮小し、それに伴い象牙質は厚みを増します。その分象牙質の黄色味が増し、また歯の再表層のエナメル質もだんだんと様々な刺激により薄くなるため、より一層黄色さが目立つようになります。さらには、加齢につれ、歯の表面に細かなヒビが入り、そのヒビに色素が入り込むことも歯の色を濃くさせる原因だと考えられます。

神経を抜いた

虫歯が進行して歯の神経を抜いた場合、年数が経つにつれ、歯の色がだんだんと黒ずんできます。神経の周囲の象牙質には、コラーゲンが含まれていますが、神経の処置をすると血液循環がなくなってしまうため、このコラーゲンが古くなってしまい変質します。その後時間が経つにつれて変色し、歯の色が変わっていってしまうのです。そのため、年数が経つにつれ、だんだんと歯の色が変わっていってしまいます。

歯をぶつけて神経が死んだ

神経を抜いた覚えがないのに、周囲の歯に比べて1本だけ歯の色が黒い、という場合、過去に歯を強くぶつけたなどの衝撃で歯の神経が死んでしまっている可能性があります。歯をぶつけた際の内出血、そして、神経が死んで歯の内部の血液循環が行われなくなることにより、周囲の象牙質のコラーゲンが変質してしまい、歯がだんだんと変色していきます。

ステインやタバコのヤニ

ステインというのは飲食物による着色のことです。このような着色は、色の濃い食べ物やお茶やコーヒー、赤ワインなどを好む人ほど多く見られます。タバコのヤニはヘビースモーカーの人ほどつきやすいと言えるでしょう。

うがい薬などの影響

グルコン酸クロルヘキシジン系の洗口剤を使っている場合、長く使用していると、歯の表面に茶色っぽい着色が起こることがあります。

酸蝕症

酸蝕症というのは、酸性の強い飲食物のせいで歯が溶けてしまう現象を言います。私たちは日常生活で多くの酸性食品を口にしています。酢や、柑橘類、清涼飲料水、炭酸飲料などがその例です。特に健康に良いと言われている食品には酸性のものが多く、そのようなものを長年多く摂り続けていると、だんだんと歯の表面が溶かされ、象牙質が露出して歯が黄色く見えるようになってきます。

咬耗

咬耗というのは、歯と歯が擦れ合って磨り減ることです。これは加齢現象でも起こりますが、歯ぎしりや食いしばりがひどい人には特に起こりやすく、咬耗の度合いが酷いと、歯の象牙質が見えてくるため、歯の色が濃く見えるようになってきます。

詰め物の変色

歯の色が変わってきた、と思っていたら実は過去につめたプラスチックの詰め物の変色だった、という場合もあります。プラスチックは表面に傷がつくのと、吸水性があるため、だんだんと月日が経つにつれて黄ばんできます。

歯がだんだん変色してきた場合の対処法

だんだんと変色してきた場合、原因によって対処法が異なります。単なる外部からの着色であれば、歯医者でクリーニングをすれば元の白さをある程度取り戻せます。加齢などが原因で歯の色そのものが変色してしまっている場合にはクリーニングでは白くなりません。そのような場合にはホワイトニングが適しています。神経を抜いた場合の変色は内部から行うホワイトニングやセラミックを被せる治療が通常行われます。歯の色にお悩みの方はまずは歯医者で相談してみましょう。


 

歯周病が全身疾患にも関係しているって本当?

2019年03月28日
歯周病はお口の中の疾患であり、日本人の約8割の人々が歯周病に罹患していると言われている国民病とも認識されています。そのお口の中の疾患として認識されている歯周病ではありますが、近年の研究により歯周病は、全身疾患にも関係していると考えられるようになりました。そこで今回は、歯周病が全身疾患にどのように関係しているのかを、ご紹介してまいりましょう。

歯周病とは?

歯周病とは?
歯周病とは、歯周病菌によって引き起こる炎症性疾患であります。歯と歯肉の溝を歯肉溝と呼び、その溝に歯周病菌であるプロフィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌)や、トレポネーマ・デンティコーラ(T.d菌)、タンネレラ・フォーサイセンシス(T.f菌)などが停滞し、毒素を排出することで周囲の歯肉などの歯を支える歯周組織である、歯槽骨、歯根膜、セメント質に炎症をきたします。

歯周病は突然に発症するわけではありません。お口の中の清掃が上手くおこなわれていなかったり、おろそかになってしまったりした場合に、歯肉溝を住みかにするプロフィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌)を始めとする歯周病菌が増殖していき、細菌の塊であるプラークに姿を変え歯石になり、更なる歯周病菌を呼び寄せ、歯肉を炎症させます。

炎症が歯肉までの場合は歯肉炎とされ、自覚症状は歯磨きの際に少量の出血を伴う程度ではありますが、炎症が歯肉のみに収まらずに、歯槽骨、歯根膜、セメント質にまで炎症が広がってしまった場合には歯周病と診断され、更なる出血や、歯肉の腫れ・膿の症状と共に、歯周組織も徐々に溶かされていき、歯肉溝の深さが4mm以上に達すると歯周ポケットと呼び、歯周ポケットが深ければ深いほどに歯周病の進行度は高くなり、遂には歯を支えきれなくなってしまいます。

歯周病が及ばす影響

歯周病は、歯を失ってしまうだけではありません。お口の中で増殖した歯周病菌は、歯肉から血管を通り全身に行き渡り、さまざまな影響を及ぼします。

糖尿病

歯周病は糖尿病も合併症であり、糖尿病発症のリスクファクターであると、糖尿病学会でも報告されており、全身に回った歯周病菌がインスリンを効きにくくしてしまうため(インスリン抵抗性)、糖尿病を発症または進行させてしまいます。

肺炎

高齢者の死亡原因で最も多い疾患が誤嚥性肺炎です。歯周病は年齢を重ねる毎に罹患率が上昇し、65歳以上、75歳未満の方である前期高齢者の罹患率は53%、75歳以上の後期高齢者にいたっては62%もの方が歯周病に罹患しているとされ、歯周病菌が潜む唾液を誤嚥するなどして、肺に歯周病菌が炎症をきたし、肺炎を誘発してしまう場合があります。

心内膜炎

本来は無菌である血液内に歯周病菌が侵入し(菌血症)、心内膜炎を誘発する場合があります。

心筋梗塞

歯周病に罹患していない方と、歯周病に罹患している方とを比べると、罹患していない方の2.8倍もの確率で歯周病に罹患している方は脳梗塞になりやすいと報告されています。

動脈硬化

動脈硬化には3つの種類が存在し、その中の1つのアテローム性動脈硬化の患部から歯周病菌の遺伝子が検出され、歯周病菌が関係していると考えられています。

エイズ(潜伏感染HIVの活性化)

歯周病菌である嫌気性グラム陰性菌が産みだす酪酸が潜伏感染しているHIVを活性化させ、HIVを発症させてしまう原因となる場合があると考えられています。

脳卒中

歯周病菌が血液内に侵入し、血液を凝固させてしまい血流の流れを遮り、脳梗塞を発症させてしまうリスクを高めます。

バージャー病

難病に指定されているバージャー病は、閉塞性血栓性血管炎の一種とされています。発症原因などは不明ではありますが、病変部位から歯周病菌が検出されることも多く、関連性が高いと考えられています。

早産・低体重児

歯周病菌が全身に回り妊娠中の場合には、早産のリスクが高まるだけではなく、低体重児出産となるリスクも歯周病に罹患していない方と比べると7倍にもなり、その影響力は喫煙や飲酒、高齢出産などよりも高くなる傾向が見受けられ、妊娠・出産と歯周病は関連性があると考えられています。

歯周病を防ぐには?

歯周病を防ぐには?
上記でご紹介したような全身疾患を誘発させないために、また歯を失わないためにも、自宅でおこなうセルフケアと歯科医院でおこなうプロフェッショナルケアを併用しておこない、歯周病予防をおこないましょう。歯周病は静かなる病気という意味の“サイレントディジーズ”とも呼ばれ、気づいた時には歯周病がかなり進行してしまっているケースも少なくありません。そのためにも歯科医院で定期的に検診をおこない、必要に応じて歯のクリーニング、歯ブラシでは落としきれない歯石を除去するスケーリングなどをおこない、更には正しい歯磨き方法を身に付け歯周病予防へ繋げましょう。

歯周病は、私たちの身近にある疾患であり、誰もが罹患する可能性を秘めています。歯を失ってしまう恐れのある疾患であるだけでなく、更には全身疾患にも影響を及ぼす恐れのあるお口の中の疾患でもあります。お口の中と全身の健康を維持するためにも、歯周病を予防しましょう。

 

インプラント治療はなぜメインテナンスが必要なの?

2019年03月21日
1952年に骨とチタンが結合することが発見され、半世紀以上もの月日が経過し、近年では歯を失った際の治療法の選択肢の1つとして、多くの人々がインプラント治療を選択する時代となりました。天然の歯と同じように、食事を楽しめ、生活を送ることができるインプラントではありますが、あくまでも歯を支える歯槽骨に直接埋め込んでいる医療機器であるため、定期的なメインテナンスが必要となります。そこで今回は、なぜインプラントにはメインテナンスが必要なのか、詳しくご紹介してまいりましょう。

インプラント治療の内容・工程

インプラント治療の内容・工程
インプラントは、歯槽骨に埋め込むネジのような形状をしたインプラント体、人工の歯冠、それら2つを繋ぎとめるアバットメントで構成されています。歯を失ったスペースの歯槽骨にインプラント体を埋め込み、歯槽骨とインプラント体が結合するのを待ってから、アバットメントを装着し、人工の歯冠を製作・装着します。

こころ歯科でのインプラント治療の流れは以下の通りになります。

カウンセリング

十分なカウセリング時間を設け、現在患者さんがお困りの症状やご希望をお伺いします。同時にお口の中の状況確認や、レントゲン撮影をおこない、おおまかな治療方針をご案内し、治療期間やインプラント埋入法・工程、費用をご説明致します。

診査・診断

治療をおこなう前に、精密検査をおこないます。お口の中の写真撮影、CT検査でインプラントを埋め込む歯槽骨の状態を詳しく診査し、血液検査もおこないます。

治療計画立案

精密検査の結果をもとに、歯槽骨の量、インプラント埋入の本数、人工歯冠の種類などをご相談しながら、患者さん一人一人に合った綿密な治療計画を立てます。

前処置

インプラント治療をおこなう前に、虫歯や歯周病などを治療し、お口の中の環境を整えます。

コンピュータシュミレーション

コンピュータシュミレーションをおこない、手術前にインプラント体を埋入する位置、埋入後のシュミレーションを確認し、より安全で精密なインプラント埋入手術をおこないます。

インプラント埋入手術

患者さんの心拍数、血圧、血中酸素濃度などを、生体モニターを確認しながら慎重におこないます。手術は細菌感染リスクをともなうために、滅菌された手術器具を使用するのはもちろんのこと、普段とは異なる滅菌済みの手術着を着用しおこないます。

治癒期間

歯槽骨とインプラント体が結合するまでの治癒期間を設けます。個人差はありますが、2ヶ月から6ヶ月で結合します。

人工の歯冠の制作

歯槽骨とインプラント体の結合を待って、アバットメントを装着し、上層構造である人工歯冠の制作をおこないます。

メインテナンス

定期的なメインテナンスをおこない、インプラントと歯槽骨をはじめとする周辺組織の状態の確認をおこない、必要に応じて処置をおこないます。

インプラント治療はなぜメインテナンスが必要なのか?

「インプラントを埋め込んだら、もう歯医者さんに通う必要はないのでは?」と、お考えの患者さんも少なくありません。

しかし、インプラントを埋入し、人工歯冠を装着し終え天然の歯と同等に食事を楽しめるようになったとしても、冒頭でもお伝えしたように、インプラントはあくまでも身体に埋め込んだ医療機器です。温度や感覚を感じる神経が備わっていないために、インプラント周辺に炎症がおきていたとしても、自覚症状がない場合もあり、歯科医による定期健診が必要不可欠であります。

天然歯は、歯槽骨、歯根膜、セメント質、歯肉で支えられています、その中でも歯根膜は咬む力が直接歯槽骨に伝わらないようにするクッション的役割や、歯肉へ血液を供給するためのラインとなっていました。しかし、インプラントを埋入した歯槽骨には歯根膜が存在しないために、細菌感染からの防御力も弱く、歯肉に炎症が起きてしまうと、歯槽骨に埋入したインプラントの状態が不安定になってしまい、インプラント自体がグラついたり、膿がでたりと、インプラントを継続して維持できなくなってしまう恐れもある症状がでてきてしまう場合もあります。より長くインプラントを維持できるように、今まで以上に口の中を清潔に保つために、口腔ケアをおこなう必要があります。

そこで、こころ歯科では3ヶ月から6ヶ月を目安にメインテナンスを推奨しております。お口の中の環境、咬み合わせ、レントゲン撮影をおこない歯槽骨の状態の確認をおこないます。更には必要に応じて、歯面清掃やスケーリングをおこない、お口の中を清潔に保ち、インプラントをより長く維持できるように、サポート致します。

インプラント生活の注意点

インプラント生活の注意点
「インプラントを埋入したあと、お酒やタバコは控えなきゃいけませんか?」とご相談されることがあります。インプラント埋入手術直後は傷口に影響するために、禁煙や禁酒をお願いしております。たばこを吸うと血中酸素濃度が低くなり、細菌感染のリスクが高まる傾向があると考えられているため、現在では喫煙している方には基本的にはインプラント治療はお断りしております。

まとめ

以上、今回はインプラント治療後のメインテナンスについて、詳しくご紹介してまいりました。インプラントは入れ歯のように着脱する必要もなく、自身の歯と同等に生活を送れるようになりますが、より長くインプラントを維持するために、定期的にメインテナンスをおこないましょう。


 

入れ歯のお手入れの仕方それであっていますか?入れ歯のあれこれ

2019年03月14日
入れ歯は失った歯の役割を補い、食べ物を噛み砕き食事をするためには欠かせないものであります。毎日、口の中に入れて使用するものだからこそ、入れ歯のお手入れは、しっかりとおこなわなければなりません。しかし、入れ歯のお手入れを正しくおこなうことができずに、入れ歯が口臭や口内炎の原因になってしまったり、入れ歯自体が壊れてしまったりと、数多くのトラブルが起こるリスクが高まります。そこで今回は、入れ歯の正しい清掃方法や、入れ歯の正しい知識を確認していきましょう。

入れ歯の清掃の仕方

入れ歯の清掃の仕方
入れ歯は人工物であるために虫歯にはなりません。しかし、お口の中に装着して失った歯の代わりに食べ物を噛み砕き食事をする為には欠かせない物であり、取り扱い方法やお手入れをおろそかにすることは望ましくありません。

食べ物の糖分をエネルギーにして増殖し、お口の中にさまざまなトラブルを引き起こしかねない細菌は、歯垢(プラーク)と呼ばれる塊となって入れ歯や、(部分入れ歯の場合)健康な歯に引っ掛けて入れ歯を支えるクラスプと呼ばれる金属などに付着する性質をもっています。誤った入れ歯の清掃方法や清掃自体を怠ると、その不衛生な入れ歯が原因となり、口臭やお口の中に口内炎、更には部分入れ歯の場合には健康な歯までもが、虫歯になりかねません。

そうならないためにも、正しい入れ歯の清掃の仕方を確認し、誤っていた場合には改善していきましょう。

正しい入れ歯の清掃の仕方

① 入れ歯の清掃をおこなう前に、まずは必要な用具や薬剤を用意しましょう。
・洗面器
・入れ歯専用の歯ブラシ
・入れ歯洗浄剤
・コップ

② 入れ歯は必ず外して洗いましょう。
入れ歯を外さないで、口の中で自身の歯を磨くように入れ歯を磨く人も見受けられますが、必ず、どんなに小さな入れ歯でも、総入れ歯であっても、必ず外し目で確認しながら汚れを除去しましょう。

③ 洗面器に水をはり、その上で入れ歯を磨きましょう。
入れ歯を磨くときに、注意しなければいけないのが落下による破損・紛失です。片手に入れ歯を持ち、もう片方の手でブラシを使い入れ歯を磨くために、入れ歯を落とす人も多く見受けられます。入れ歯を落とし破損や排水溝に流れてしまわないためにも、水をはった洗面器の上で入れ歯を磨きましょう。

④ 清潔な流水で洗いましょう。
入れ歯はお口の中に入れる物です。常に清潔に保つためにも、流水で洗いましょう。

⑤ 入れ歯の汚れやすい部分を確認しましょう。
入れ歯の歯と歯の間や、入れ歯の内側(歯肉など粘膜に面する部分)、部分入れ歯の場合はクラスプに歯垢が形成しやすく念入りに磨きましょう。

⑥ ゴシゴシ強く磨かず、適度な力で入れ歯を磨きましょう。
入れ歯を強い力で磨いてしまうと、傷ついたり、破損したりとリスクがあるために、適度な力で優しく磨きましょう。

⑦ しっかりと磨けているサインがヌルっとしているか、していないか
入れ歯に歯垢や汚れが付着している場合には、入れ歯がヌルヌルとしていることが多いため、入れ歯がしっかりと洗えているか、洗えていないのかを判断する1つ目安となります。

⑧ 就寝前には入れ歯洗浄剤を使用しましょう。
就寝前にはコップにぬるま湯を入れ、そこに入れ歯洗浄剤と入れ歯をいれて洗浄しましょう。使用方法は入れ歯洗浄剤に記載している事項を守りましょう。

入れ歯の管理方法

就寝時に入れ歯を装着しないで保管する場合には、清潔な入れ歯専用のケースに水を入れて、その中に入れ歯を入れて保管しましょう。入れ歯はとても乾燥に弱く、乾燥すると変形や破損などする恐れがあります。

入れ歯Q&A

入れ歯Q&A
患者さんよりご相談頂く、入れ歯の悩みや疑問を一部ご紹介致します。

入れ歯専用のブラシは本当に必要ですか?

A.入れ歯に付着した汚れを除去することに特化しているため、おすすめです。

普段使用する歯を磨く歯ブラシでも入れ歯を洗うことはできますが、天然の歯や歯肉を洗うためのブラシであるために、汚れの洗浄力は低下します。それとかわり、入れ歯用の歯ブラシは入れ歯の汚れを落とすために特化した専用歯ブラシなので、洗浄力は高く、的確に汚れを磨き落とすことができるので、なるべく入れ歯専用歯ブラシを用意しましょう。入れ歯専用の歯ブラシは、お近くのドラックストアやネット通販で購入することが可能です。

毎晩、洗浄剤に漬ける必要はあるのでしょうか?

A. 入れ歯にはブラシでは落としきれない細菌が付着しています。

お口の中を清潔に保つためにも、1日1回就寝前の洗浄を推奨いたします。洗浄しないまま使用してしまった場合には細菌が増殖し、口の中にさまざまなトラブルを引き起こしかねません。

汚れが落ちているか気になります。歯磨き粉を使っていいですか?

A.入れ歯を洗うことを目的として、歯磨き粉を使用することはおすすめできません。
歯磨き粉の大半に研磨剤が含まれています。研磨剤は入れ歯の表面を傷つける恐れがあります。傷ついた表面に細菌が付着しやすくなってしまうために、歯磨き粉を使用して、入れ歯を磨くことは避けましょう。

入れ歯を熱湯で煮沸消毒したいのですが、問題ありませんか?

A.入れ歯を熱湯に浸すと、変形してしまう恐れがあります。

入れ歯は熱に弱く、熱湯で消毒することは厳禁です。入れ歯が変形してしまい、装着することができなくなります。入れ歯の消毒は入れ歯洗浄剤を使用しましょう。

まとめ

以上、入れ歯のお手入れ方法、管理方法についてご紹介してまいりました。清潔な入れ歯の状態を保つことは、お口の健康にも繋がるため大変重要であります。正しい方法を身に付け、明るい未来へと繋げましょう。

 

骨が少ないからインプラントができないって本当?

2019年03月7日
インプラントは歯を支える組織である歯槽骨にインプラント体を埋め込み、上から人工歯(補綴物)を被せ、失った歯の役割を補います。しかし、インプラント体を埋め込む歯槽骨の量などが少ない場合には、インプラント治療をおこなえない場合もあり、治療自体を諦めなければならない患者さんも多く見受けられました。そこで、こころ歯科ではそんな患者さんのお悩みを改善すべく、歯槽骨の量がすくなくてもインプラント治療がおこなえるように3つの治療法を取り入れ、インプラント治療に努めています。そこで今回は、歯槽骨の量がすくなくてもおこなえる、インプラント治療法をご紹介いたします。

診断

診断
インプラント治療をおこなう前には必ず十分なカウンセリングに合わせ、口腔内検査、レントゲン、CT撮影などをおこない、綿密な検査をおこないます。この時点で、歯槽骨の量や幅、高さなどが足りないと判断された場合には、通常のインプラント治療をおこなうことは難しく、以下の方法が適応されます。

歯槽骨の量が足りない場合の対処法

こころ歯科では歯槽骨の量や幅、高さなどが適応されない場合には、歯やインプラント体を支える歯槽骨を再建する治療法を、患者さんの状況に合わせて3つの方法から選択し、インプラント体を確実に埋入できるようにします。

骨誘導再生療法(GBR法)

歯を失ってから時間が経過している場合には、歯槽骨が吸収されていることも多く見受けられます。このような場合には、インプラント体を埋入してもインプラント体がしっかりと歯槽骨と結合されず、見た目もインプラント体が露出している状態です。

歯槽骨が不足している部位に、自家骨といわれる自身の骨(一般的には下顎の骨でありますが、腰骨などから採取する場合もある)や、人工の骨補填材を設置し、その上から更にメンブレンという人工膜を設置し、歯槽骨が形成されるスペースを確保し、歯肉などの軟組織の侵入を防ぎ、歯槽骨の再建を促します。

個人差はありますが、およそ4~6ヶ月で歯槽骨は再建され、インプラント体を埋入することが可能となります。

比較的歯槽骨の吸収が軽度の場合には、インプラント体埋入と同時に歯槽骨の再建をうながす骨誘導再生療法(GBR法)をおこない、患者さんの負担も軽減されます。

ソケットリフト法

上顎の歯槽骨の量が足りない場合におこなわれる、治療法です。上顎の歯槽骨の量が足りない場合にインプラント体を埋入しても、上顎の鼻の奥に広がる空間である上顎洞まで、インプラント体が突き抜けてしまう恐れがあります。そこで、専用の機器を使用し上顎洞を押し上げ人工の骨補填材を患部に注入し、インプラント体が問題なく埋入できるまで再建を促します。

サイナスリフト法

歯槽骨の幅が5mm以下の場合におこなわれる治療方法です。上顎洞の外膜であるシュナイダー粘膜を歯槽骨から剥がしてスペースを確保し、そこに自身の骨である自家骨や人工の骨補填材を充填し歯槽骨の形成を促します。治療期間は長期となりますが、歯槽骨の再建、インプラント体埋入の成功確率も高い治療法として知られています。

以前、歯槽骨が少ないといわれた場合

以前、歯槽骨が少ないといわれた場合
みなさまの中に以前、歯槽骨の量が少ないからという理由で、インプラント治療が困難だと言われた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯槽骨の再建を促す骨誘導再生療法(GBR法)、ソケットリフト法、サイナスリフト法は比較的新しい治療法であり、歯科医療に限らず、数十年前には困難であった治療も一般的に普及し、治療がおこなわれるようになることは少なくありません。

以前、歯槽骨の量が少なくインプラント治療をおこなうことが困難と診断されたこともある方も、インプラント治療をご希望の場合には、今一度カウンセリングを受けてみることもご検討してみてください。

歯槽骨の量が足りていても治療できない場合

歯槽骨の量が足りている場合でも以下の場合は、インプラント治療をおこなうことが困難な場合もあります。

・心筋梗塞
・高血圧
・糖尿病
・血小板減少症
・肝臓疾患
・腎臓疾患
・免疫疾患
・放射線治療中
・チタンアレルギー(インプラント体の主な材料がチタン)
・骨粗しょう症
・子ども

上記以外の疾患をお持ちの方も、インプラント治療をおこなう前には必ず、各疾患の主治医の先生に、インプラント治療をおこなっても問題ないか確認しましょう。

今回は、歯槽骨の量が少ないとインプラント治療はおこなえないのか、歯槽骨の量が少ない場合の治療法などをご紹介してまいりました。インプラント治療は外科手術を伴う治療のために、いま一歩踏み出せない患者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、正しい知識を身に付け、治療に繋げることが大切であり、こころ歯科では、患者さんがご納得いくまでカウンセリングをおこない治療をおこないます。インプラント治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。

 

矯正治療中の歯の磨き方と生活をおさらいしましょう!

2019年02月28日
矯正治療は歯並びを綺麗に整えるために、歯の表面に矯正装置を装着します。そのために「歯磨きがなかなかうまく出来ない」と、ご相談くださる患者さまも少なくありません。そこで今回は、矯正治療中の歯の磨き方や、矯正治療中の生活の中でどのようなことに注意すべきか、詳しくご紹介していきましょう。

矯正治療の種類

矯正治療の種類
現在の矯正治療の種類は多岐に渡り、主な矯正治療は下記の通りです。合わせて、歯磨きの仕方も一緒にご紹介していきます。

矯正治療中のおすすめ歯磨きアイテム

まずは、矯正治療中に歯磨きをしっかりとおこなえるために、あると便利な口腔ケア・アイテムをご紹介いたします。

① 矯正専用歯ブラシ
矯正専用の歯ブラシの特徴は、歯ブラシの毛束が1列のみでできていることです。
毛束を1列にすることで、矯正装置と歯の間に毛先を行き届きやすく工夫されています。
② 歯ブラシ
毛束が山型になっているものを選びましょう。矯正装置と歯の間に毛先が入りやすく、矯正治療をおこなっている場合には、大変おすすめです。
③ タフトブラシ
毛先が筆のようになっています。ピンポイントに磨くことができるので、矯正装置と歯の間や、歯と歯肉の間、歯と歯の間など細かく磨くことが可能です。

④ 歯間ブラシ
歯と歯の間に挿入し、汚れを掻きだします。歯間ブラシにはサイズがあるので、自分のサイズを見極めましょう。(初めて使用する人は一番コンパクトなSSSから使い始めましょう。

⑤ 鏡
必ず鏡を見ながら、歯磨きをおこないましょう。歯ブラシの毛先がどこに当たっているかを確認しながら歯磨きをすることは、とても重要です。

ではつぎに、矯正の種類と磨き方についてご紹介しましょう。

メタルブラケット・ワイヤー矯正

みなさまにもなじみのある、昔からおこなわれている矯正治療法です。歯の表面にブラケットと呼ばれる金属の矯正装置を装着し、ワイヤーで引っ張る力を利用して、歯を移動させます。そのために歯ブラシの毛先が行き届かずに、清掃不良となりやすい傾向にあります。

クリアブラケット・ワイヤー矯正

矯正治療のデメリットは見た目の審美性でした。それを少しでも改善しようと開発されたのが、クリアブラケット・ワイヤー矯正です。メタルブラケット・ワイヤー矯正とほぼ同じ要領で歯を移動させますが、歯の表面に装着するブラケットは透明です。金属のブラケットに比べると比較的大きくなるために、歯磨きもより細かくおこなう必要があります。

裏側矯正(リンガル矯正)

歯の裏側に矯正装置を装着する矯正方法です。歯の表側にブラケットを装着しておこなう、メタル・クリアブラケット・ワイヤー矯正は、審美性には劣ってしまい、口元を見るだけで矯正治療をおこなっていることが一目で解ることが、デメリットでもありました。しかし、裏側矯正は、舌側の歯面に矯正装置を装着し、他人に矯正治療中であることがわかりにくく、審美性に優れています。しかし、歯の裏側に設置した矯正装置を直接目でみながらの歯磨き等はおこなえないために、清掃不良となりやすく、念入りな口腔ケアが必要となります。

マウスピース矯正

取り外し可能な、透明なマウスピース矯正です。マウスピースを数ミリ単位ずらしながら、その都度新たにマウスピースを製作しながら、歯を移動させます。食事をするときはマウスピースを外して食事をしますが、食事を終えた後には再びマウスピースを装着しなければならず、装着前の歯磨きは欠かせません。歯を磨くことなくマウスピースを装着したままでいると、細菌が繁殖しやすく虫歯の原因となりえます。

矯正中の歯磨きの仕方

矯正治療中の生活
矯正中の歯磨きは、矯正装置が妨げになり、歯を綺麗に磨けない場合が多いと報告されています。せっかく歯並びを綺麗にするための治療をおこなっているにもかかわらず、虫歯や歯周病になってしまったら元も子もありません。正しく歯を磨けているのかを確認するためにも、正しい歯の磨き方をもう一度確認しましょう。

メタル・クリアブラケット・ワイヤー

歯ブラシの毛先を矯正装置と歯の隙間に斜め45度に当て、小刻みに動かしながら歯を1本1本磨くイメージでおこないましょう。矯正装置と歯の隙間は汚れが溜まりやすく、歯ブラシ(山型)、矯正専用歯ブラシ、タフトブラシを併用しましょう。

裏側矯正(リンガル矯正)

歯の裏側を磨く時には、矯正装置の位置を意識して、歯ブラシの向きを横や縦に替え、細かく毛先を動かし汚れを掻きだしましょう。歯ブラシ(山型)、タフトブラシ、歯間ブラシを併用しましょう。

マウスピース矯正

食事後には、必ず歯を磨いてからマウスピースを装着しましょう。歯ブラシ(山型)、タフトブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスを併用しましょう。

矯正治療中の生活

矯正治療中は、矯正装置が外れてしまわないように、ガムやキャラメルなどの粘着性の高い食べ物は、なるべく避けましょう。矯正治療を始めたばかりの場合には、食事や会話がし辛い場合もありますが、はやくて1週間~2週間、おおむね1カ月ほどで慣れる人が多く見受けられます。また、万が一外れてしまった、どうしても食事に支障がでる場合には、必ず歯科医院へご連絡ください。

以上、今回は矯正中の歯磨きの仕方、生活についてご紹介してまいりました。矯正治療中もしっかりと歯磨きをおこない、お口の中の健康を保ちましょう。


 

タバコを吸う方要注意!喫煙していると歯周病サインに気づきにくい!

2019年02月21日
タバコを吸っている人のお口のお悩みとしてよくあるのは、歯にこびりつくヤニや口臭などですが、実はタバコは見えないところでも歯に影響を及ぼしています。タバコが肺がんの原因になることは昔から言われていますが、最近になってタバコと肺がんは関係ないのではないか、などというような話も出てきています。

ですが、タバコがお口に与える害というのはやはり確かにあるのです。しかもタバコを吸っていると、ただでさえ気づきにくい歯周病サインがさらにわかりにくくなってしまうのです。

喫煙は歯周病の最大の危険因子?

喫煙は歯周病の最大の危険因子?
歯周病を直接引き起こすのは、お口の中の歯周病菌で、それが歯の周囲にプラークという形になって増殖した場合に初めて発症します。ですが、歯周病にはその発症や病状を進行させる「危険因子」というものが色々とあり、タバコはその中でも最大の危険因子だということが知られています。

統計によると、タバコを1日に10本以上吸う人は歯周病にかかるリスクが5.4倍、そして10年以上喫煙している人に関していえば、4.3倍にも高まるという結果が出ています。また、いずれの場合も歯周病が悪化して重症化しやすいことがわかっています。

喫煙がお口に与える悪影響

タバコから出る煙には4000種類の化学物質、200種類以上もの有害物質、70種類もの発がん物質が含まれると言われています。そのようなものが最初に通過する口の中というのは、やはり影響があって当たり前だともいえるでしょう。喫煙をすると、よくお口に次のような悪影響が出てきます。

ヤニがこびりつく

歯の表面にヤニ(タール)がこびりつきます。ヤニは一度つくと、なかなか取り除くことが困難で、そのベタベタした表面にプラークや歯石が溜まりやすくなります。また、ヤニは持続的に有害物質を周囲に放出し続けます。

歯周病が発症・進行する

タバコの煙に含まれる一酸化炭素は、歯茎や歯の周囲組織への酸素の供給を妨げます。また、ニコチンは血管を収縮させ、体が酸素不足、栄養不足の状態になります。

ニコチンは免疫機能も狂わせてしまうため、病気に対する免疫力が低下したり、アレルギーなども起こしやすくなります。また、タバコを吸うことによって、唾液の分泌も落ちてしまうため、口の中の唾液による自浄作用や免疫作用なども落ち、それによっても歯周病リスクが高まります。

口臭がひどくなる

タバコを吸うと、タバコそのものの匂いがお口にこびりつくのはもちろんのこと、タバコによって悪化した歯周病の匂いが混ざり、ひどい口臭となって外に出てしまうことが珍しくありません。

歯茎や唇の色が悪くなる

タバコを吸うと、歯茎の血流が悪くなったり、ニコチンがビタミンCを破壊することによってビタミンCのメラニン細胞増殖抑制効果が働かなくなるので、歯茎や唇のメラニン色素が増え、どす黒く変色して不健康な見た目になってしまいます。

喫煙していると歯周病のサインがわかりづらく、治りにくい

喫煙していると歯周病のサインがわかりづらく、治りにくい
喫煙していると、歯周病の様々なサインがわかりにくくなります。

歯茎の出血や腫れが起こらなくなる

タバコを吸うと、歯茎の血流量が減りますので、歯茎が歯周病で炎症を起こしているとしても、出血が少なくなります。また、喫煙のせいで歯茎は硬くなり、炎症を起こした時のようなブヨブヨ腫れた状態にはならないので、そのことも歯周病の発見を遅らせてしまいます。

歯茎の色が黒くなって炎症状態がわかりづらくなる

タバコの影響で歯茎の色が黒くなり、本来炎症が起こっている時のような赤くなるというサインが見えません。そのため、はたから見ると炎症が起こっていることがわかりません。

歯周病の治療を行っても治療効果が出にくい

タバコを吸うと血流が悪くなることに加え、タバコに含まれるニコチンが、傷を治す細胞の働きを抑えてしまうため、傷の治りが悪くなります。そのため、喫煙者は歯周病治療をしても非常に治りが悪く、治療をしてもなかなか治らず悪化してしまうことが多いと言えます。

禁煙したら歯周病も改善する?

禁煙したら数週間で歯周病のリスクが下がることがわかっています。歯周病へのかかりやすさは約4割も減ると言われ、治療をした後の治りの早さも非喫煙者と変わらないくらいにまでなると言われています。

歯茎の色も、禁煙するとだんだん元のピンク色に戻ってきます。ただ、ある調査では、非喫煙者と同じくらいの歯の喪失リスクになるのは、禁煙をしてから約13〜15年も必要だという結果が出ていますし、また他の調査においては、禁煙してから10年以上経っても20%は歯を失うリスクが残るという結果となっています。

つまり喫煙者は、タバコをやめてからも10年くらいはタバコによる歯の喪失リスクを背負い続けることになります。また、タバコを吸う本数が少ないからといってリスクがゼロになるわけではありません。タバコによる歯周病のリスクをなくすには、やはり禁煙が一番だということが言えるでしょう。

 

メインテナンスは必ず受けなきゃダメ?定期健診の重要性

2019年02月14日
みなさんは定期的に歯のメインテナンス(検診)をおこなっていますか?日本では長い間「歯医者さんには、虫歯になったら行く場所」という考えが定着し、虫歯や歯周病を予防するために定期的に歯科医院を訪れ、メインテナンスをおこなう概念はありませんでした。実際に、日本では定期健診を目的に歯科医院を訪れる人は、国民のわずか2%であり、虫歯を予防することが大切だということを国で推奨しているスウェーデンでは国民90%以上がメインテナンスに訪れ、アメリカでも80%もの人がメインテナンスを行っていることからも、いかに日本が予防歯科の面で世界から遅れをとっているのかが見受けられます。そこで今回はメインテナンスについて詳しくご紹介してまいります。

こころ歯科だからできるメインテナンスの内容

こころ歯科だからできるメインテナンスの内容
まずメインテナンスとはどのようなことをするのでしょうか。こころ歯科では、患者さんひとりひとりのお口の中の状況に合わせ予防処置をおこないます。予防処置は歯科分野において「予防歯科」に分類され、虫歯や歯周病にならない環境作りのために、処置をおこないます。

予防歯科の主な処置は以下の通りです。

口腔内診査

歯、歯肉、粘膜などの状況を確認し、必要に応じて治療、処置をおこないます。

歯周ポケット精密検査

歯と歯肉の間の溝の深さを測定します。正常値は2~3mmです。定期的に測定し、予防処置の効果を評価する1つの目安です。

歯磨き指導

患者さん自身による口腔ケアがカギとなり、正しい歯磨きの仕方を身に付け、予防に繋げます。

スケーリング

歯磨きでは除去することのできない歯石を除去します。その際に、こころ歯科では歯科業界では導入率はわずか3%とも言われるマイクロスコープを使用して肉眼では見えないレベルの小さな歯石まで取り除きます。

クリーニング(PMTC)

歯磨きでは除去することのできないペリクルやバイオフィルム、色素沈着を除去

フッ素塗布

歯の表面を強化し虫歯を予防します。

定期的にメインテナンスをすすめる理由

メインテナンスは3カ月に1度を目安に受診をすすめる歯科医院も多く、「メインテナンスは本当に必要なの?」と疑問に感じる、または面倒に感じる患者さんも中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

ではなぜメインテナンスは定期的に受ける必要があるのでしょうか。その理由は、プラーク(歯垢)の形成に大きく関係しています。

口の中には500種類以上の細菌が存在し、名前さえついていない細菌を含めると700種類以上も口の中に存在していると言われています。口の中に存在する細菌は肉眼で見えることはありませんが、唾液由来のペルクルと呼ばれる歯面を覆う粘着性の薄い膜に細菌が吸着し、細菌の塊が形成されます。

その細菌の塊が、肉眼で見える物質として歯面に付着しているのがプラーク(歯垢)なのです。プラーク1mg中には、1億から2億ほどの細菌が存在し、食べ物に含まれる糖分を栄養に定着・増殖を繰り返しプラークは成長していきます。

プラークは「バイオフィルム」とも呼ばれ、酸を生みだし歯の表面のエナメル質を溶かし始めます。歯磨きが適切にできていない場合や、歯磨きなどを怠った場合は、プラークが除去されず、歯面に残された状況になり、プラークが形成されてから約2日で、歯石となり、更なる歯垢が形成されていき、虫歯菌が歯を破壊し虫歯にし、歯周病菌が歯を支える歯周組織である歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質を破壊していきます。

予防処置として、歯のクリーニング(PMTC)でペリクルやバイオフィルムを除去しても、個人差はありますが平均して3カ月でメインテナンス前の環境下にもどってしまうために、定期的なメインテナンスが必要となります。

GSAFって何?

GSAFって何?
こころ歯科では先程ご紹介したように、マイクロスコープを使用して歯肉縁下の歯石を除去していきます。マイクロスコープとは、心臓、脳、眼科手術などで使用する手術用顕微鏡であり、肉眼では見えない歯肉縁下歯石(歯肉に隠れている部分にある歯石)を除去していきます。

従来の縁下歯石の除去はスケーラーの刃にひっかかる歯石の感覚を頼りに、直接目視することができないまま、縁下歯石除去をおこなっていました。当然ながら、手に伝わる感覚だけでは、すべての縁下歯石の除去をおこなうことは難しく、取り残した歯石が歯周病改善を妨げる要因になりかねません。

マイクロスコープを使用することで、治療部位を明るく照射し拡大し目視しながら、歯肉縁下の歯石を取り残すことなく、除去することが可能となり、虫歯や歯周病の予防へとつなげます。

まとめ

長い人生の中で、メインテナンスの有無により一生涯ご自身の歯で生活できるかどうかが左右されてくると言っても過言ではないと思っています。冒頭でご紹介したスウェーデンでは国をあげてメインテナンスを推奨し、80歳での残存歯数は20本、アメリカでは13本、メインテナンスが定着していない日本では9.8本と厳しい調査結果が報告されています。人生100年時代に突入する日本でも、メインテナンスの重要性を認識し、取り組むことが大切です。現在治療中の方も、治療終了とともに受診をやめるのではなく、定期的にメインテナンスをおこないましょう。また、虫歯や歯周病の症状がなくても1度検診を受診し、メインテナンスをおこなうことをおすすめします。


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※土曜日の診療時間は9:00-14:00(最終受付13:30)です
※初診の方の受付は平日18:00、土曜日13:00までとなります
※当院は完全予約制のためお越しの際は必ずお電話下さい

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