徳島大学歯学部卒業後、愛知県大府市にてこころ歯科クリニックを開院。マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を歯科治療に利用し、またそれに関する講演も行っている。
歯の痛みを感じる原因として最も多いのはやはり虫歯です。ですが、虫歯の痛みというのは、ある程度進行してから感じ始めます。通常、まずは甘いものや冷たいものでしみる、その後温かいものでしみる、というようなパターンで起こってきます。
虫歯が進行して中の神経が炎症を起こすと、普通にしていても激しい痛みを起こすようになり、痛み止めも効かない、というような状態になります。
虫歯は穴が空いている場合、自分でも虫歯があることがわかりますが、パッと見てわかりにくい場合もあります。例えば、歯と歯の間の虫歯、詰め物や被せ物の内部にできた虫歯といったものです。このような場合にはご自分で虫歯があることになかなか気づかないので、痛みが出るまで放置されてしまうことも少なくありません。
知覚過敏というのは、虫歯ではないのに温度刺激(特に冷たいもの)を受けると歯が痛みを感じてしまう状態をいいます。しみる症状は虫歯と似ていますが、痛む時間が虫歯よりも短めで、ずっと同じような症状を繰り返すのが特徴です。
神経の入っている歯に亀裂が入ったり、歯が破折すると、冷たいものや熱いものでしみたり、噛むと痛い、というような症状が起こる場合があります。亀裂が神経にまで達してしまうと神経が炎症を起こしてズキズキという痛みを引き起こします。
神経が入っていない歯の場合、温度を感じる神経はないので、一般的にはしみるというような症状ではなく、噛んだ時の痛みや、歯茎が炎症を起こして腫れるというような症状を起こしてきます。
神経を取ったことのある歯が痛む場合に多いのが、歯根の先端に炎症を起こして膿溜まりを作っているケースです。神経を処置した後、根の中の細菌が根の先端に病巣を作ってしまうのです。慢性化しているケースでは全く症状がないことが多いですが、急性化すると噛むと痛みが出たり、ひどくなるとズキズキと強い痛みを引き起こします。
歯ぎしりや食いしばり、上下の歯を合わせる癖などで歯に噛み合わせの力が過剰にかかった場合、歯の周囲にある歯根膜がダメージを受け、噛むと痛いという症状を出すことがあります。
歯茎が炎症を起こしても歯が痛く感じることがあります。特に歯茎の炎症がひどくて、膿を溜めてしまったりすると、とても強い痛みが起こることもあります。
歯と歯の間にものが強くはさまってしまった場合にも歯の痛みを感じることがあります。
口内炎などのような粘膜の強い炎症も、時に歯の痛みのように感じられることがあります。
親知らずが生える際など、歯が押してくる圧や歯茎の炎症により、歯が痛く感じることがあります。
噛む筋肉が緊張状態にあると、その筋肉のコリが歯の鈍痛に感じられることがあります。よくあるのは奥歯の鈍痛です。歯に異常が認められないのに、うずくような重苦しい痛みが続く場合、これが原因のことも珍しくありません。
風邪や花粉症などで副鼻腔炎を起こすと、上の奥歯に違和感や痛みを感じることがあります。
顔の内部を走る三叉神経(さんさしんけい)に痛みが起こると、激烈な強い痛みを感じ、その痛みが歯に広がって歯が原因と思われることがあります。
また、顔に発生する帯状疱疹が、歯の神経の痛みのような強い痛みを起こすことがあります。
偏頭痛などの頭の痛みが強いと、歯の痛みに感じてしまうことがあります。
心筋梗塞や狭心症などが原因で歯に痛みを感じることがあります。手や腕、肩などに痛みが表れるケースが多いですが、稀に歯にも現われます。
普段は歯が痛まないのに、運動をし始めた時、興奮をした時、寒い時などに歯に痛みを感じる場合には要注意です。
精神疾患(うつ病、統合失調症など)が歯の痛みの症状を引き起こすことがあるケースも報告されています。
原因が全く不明な場合もあります。歯でも、歯以外にも異常が見当たらないのに歯が痛むケースというのもあります。このような場合、時間がたつにつれ症状が変化したりすることも多いです。
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