Case

抜歯の必要があるかもと思われた根管治療case

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  • 症例情報

    主訴 右下奥を5年以上前に虫歯で治療した。膿が溜まって痛くて歯科を受診するも,歯根の奥に膿が溜まってしまっているため,抜歯が必要とそこの歯医者に言われた。本当に治療できないか相談したい。自分の歯を残したい。
    治療方法 マイクロスコープ視野下での根管治療。臼歯部への負担を軽減するため矯正治療を説明するもそこまではしたくないとのこと。
    年代 初診時37歳
    性別 女性
    費用 感染根管処置 ¥143.000
    治療期間 約2ヶ月
    来院回数 6回
    メリット 肉眼では認識できない根管内もマイクロスコープの拡大明視野下では汚れを除去できる。
    リスク 臼歯部への負担が強い噛み合わせのため歯のクラックが起きやすいことを説明。
  • 治療詳細

    2013年初診時 頬側にフィステル(瘻孔)が形成されている。噛み合わせが交差咬合であるため臼歯部の負担は強く,残念ながら歯根破折の条件が揃ってしまっていた。

    2013年初診時 歯根を囲むように骨透過像が確認できる。教科書的には歯根破折を疑う所見であり,抜歯が必要と診断されてもなんらおかしくはない。

    2021年メインテナンス時 骨透過像は消失している。2013年マイクロスコープの拡大視野下が根管内を観察してみると明らかな破折線は確認できなかったため,しっかりと根管内を拡大して見ながら汚れを取り,消毒をして根管治療を終えた。あれから8年,矯正治療は行わなかったが,メインテナンスに定期的に通っていただき,今のところは順調に経過している。

  • 当院からのコメント

    タバコを吸っていたけど長生きしたとしてタバコは健康には関係ないと言うのと同じでその影には多くの方がタバコの影響で寿命を短くしていると思う。矯正治療をしなくても歯を長く持たせることができると考えるのはちょっと違っていて,やはり噛み合わせが原因で歯を早くに無くしてしまう方は多いと考えています。根管内が綺麗になり患者さんの免疫力のおかげで炎症で消失していた歯槽骨が修復された結果であり,噛み合わせによる歯根破折のリスクは変わりがない。今後ともメインテナンスで噛み合わせの調整やクリーニングを続けていきます。

    根管治療に関するページはこちらhttps://www.kokoro-dc.jp/rootcanaltherapy/

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