審美治療とは
審美治療とは歯の白さや歯並びといった美しさに焦点を当てた総合的な歯科医療のことです。本来、歯は「噛む」「砕く」といった機能以外にも「発音」「顔貌」といった付随する効果もあります。そのなかで、白く美しい歯は表情を豊かにし、笑顔に自信を与えてくれます。健康的で素敵な笑顔を手に入れる、それが審美治療です。高精度を要求される本当の「審美治療」において、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)は必須の道具です。キレイ(高精度)に歯が削られていないとピッタリ合った被せ物を作ることが困難になってしまいます。被せ物がピッタリ合っていないと、長持ちしなくなってしまいます。また、被せ物がピッタリ合っていないと変色の原因にもなり、せっかく審美歯科治療をしたはずが台無しになってしまうこともあるのです。つまり、ほんのわずかの隙間も作らないほどの高精度な治療が本当の「審美治療」には求められているのです。それだけでなく、最近では審美治療に使われるセメントが歯の色に非常に近くなっており、肉眼では見分けるのが困難な場合が多くあります。セメントの取り残しは被せ物を装着した後に、歯肉炎を引き起こす原因となる可能性があります。歯肉炎を引き起こすと、歯茎が下がってしまい、審美性を損なう原因となります。しかしマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使うことで肉眼よりも遥かに拡大した映像を見ることが可能になり、今まで肉眼では見えなかったものが見えるようになります。とくにラミネートベニアの治療をする場合は歯の表面を薄く削る必要があります。更にラミネートベニアは隣の歯を削らずに、治療する歯の表面をわずかに削らなければいけない場合も多くあります。このように、「治療する歯を最低限しか削らず、かつ隣の歯を傷つけない」という高精度が要求される場合には、肉眼では限界が生じます。また、ラミネートベニアの場合、セラミックと歯の境目が歯の表面に来る関係上、その境目にほんのわずかでも段差があれば、その段差にプラーク(歯垢)が沈着し、堺目が変色するリスクが高くなってしまいます。
上記のようなことを考えると本当の審美治療をする上で、マイクロスコープ(手術用顕微鏡)は正に必須の道具といえます。
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オールセラミッククラウン
全てセラミックでできた被せ物です。内部に金属を一切使用していないため、
- 透明感があり、自然な色合いと形の再現が可能
- 永年の使用にも変色せず、健康的な白い歯の輝きを保ちます
- 歯周病などで歯ぐきが下がっても、歯と歯ぐきの境目に黒いすじが見えません
といった特徴があり、特に前歯だけでなく奥歯の治療にも有効といえます。
また、金属アレルギーの心配がなく、どなたにでも安心して治療を受けていただけます。オールセラミッククラウン ¥165,000(税込) -
オールセラミッククラウンcase
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case1
主訴 歯磨きすると前歯から常に出血する。被せ物の境目が気になる。 診断 冠の不適。歯周病 治療方法 前歯6本の古い冠を一本ずつ外し、仮歯に置き換える。その際マイクロスコープの拡大視野下で歯周ポケット内の歯石をしっかりと見て除去する。
歯肉からの出血、排膿が止まったことを確認した後、セラミック冠にて修復。なお歯茎ラインの不調和があり、矯正治療および歯肉移植による根面被覆の必要性を説明したが、費用と手術が必要であることを理由に矯正治療および歯肉移植までは望まれなかった。期間 4ヶ月 来院回数 8回 費用 セラミック冠 ¥165,000×5本=¥825,000(税込)
右上のみラミネートベニア ¥143,000(税込)リスク 夜間のプラキシズムによるセラミック冠の破折の可能性が高いため、ナイトガードは必須。 Metal Tatoo 除去とセラミック冠による修復
費用 メタル除去及び歯肉移植 ¥88,000
セラミック冠 ¥165,000×4本(税込)リスク 元に戻したわけではなくあくまで修復であり、磨き残しや噛み合わせのチェックなど定期的なクリーニングやメインテナンスは必須であることを説明。 -
ラミネートベニア
歯の表面を薄く削り、セラミックを貼り付けて、歯の色を白くしたり、すき間を無くす審美治療です。
利点として以下が挙げられます。- 歯を削る量が少なく、治療回数を減らすことが可能
- ホワイトニングに比べ後戻りがない
- すきっ歯などの小さな乱れを、矯正治療を行わずに短期に治すことができる
ラミネートベニア ¥165,000(税込) -
ラミネートベニアcase
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case2
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before
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after
主訴 前歯のむし歯を樹脂で詰めてあるところが変色していて気になる。また歯の先端の色が薄いところも治したい。 診断 コンポジットレジンの劣化および咬耗。 治療方法 前歯4本の古いコンポジットレジンを除去しながらその下にあるむし歯を除去。その後ラミネートベニアによる修復を行うため形成し仮に置き換える。
その際マイクロスコープの拡大視野下でむし歯の取り残しがないように、肉を傷付けないように、最小限の形成で済むように注意していく。
仮歯セット後しばらくその状態で生活していただき、取れたりしないか、長さや幅などの見た目の好みなどをすり合わせていく。
さらに色や形の要望をお聞きした後、セラミックよるラミネートベニアにて修復。期間 2ヶ月 来院回数 6回 費用 ラミネートベニア ¥165,000×4本=¥660,000(税込) リスク 夜間のプラキシズムによるセラミック冠の破折の可能性が高いため、ナイトガードは必須。 -
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セラミックインレー
セラミックインレーとは詰め物の材質がセラミックスでできているものを指しています。
色が綺麗で自然というだけでなく、歯と硬さが近似しているため、詰めることにより歯と一体化し、元の歯に負荷がかかりにくいという特徴があります。
保険適用の場合ですと銀色の金属(=歯に負荷がかかった場合、硬さがあるため金属自体は壊れないが、詰めた歯の壁を割ってしまうような応力がかかり、歯を壊してしまう可能性がある)かプラスティック製の詰め物(=重合収縮を起こし経年的にサイズが変わってしまうため、歯との隙間を作りやすい。変色しやすい。)を使います。
それぞれに特徴はありますが、当院では以上の理由から歯に詰める材料として、”セラミックス”を第一選択に考えております。セラミックインレー ¥104,500(税込) -
case3
34歳 女性
主訴 金属を失くして、歯を白くしたい 費用 セラミックインレー ¥93,500×12本(税込) リスク 矯正治療は希望されなかったため、夜間のブラキシズムによるセラミックあるいは歯の破折の可能性があることを説明。ナイトガードをお勧めしている。 -
ジルコニア
一般的なジルコニアは、人工ダイヤモンドとも言われ、硬く、透明感のある材料です。
歯科で使用されるジルコニアは、同じような成分で、白く、硬く、歯と馴染むように柔軟性のある材料に改良されたものです。
従来のセラミック治療では、奥歯など強い力がかかる部分へセラミックの修復物を使用しづらかったのですが、近年、ジルコニアというより強度の高いセラミック材料を歯科材料として応用することが可能となりました。
ジルコニアはセラミックの中で最も硬い材料として信頼が高く、歯科治療での使用頻度も多くなってきています。
従来のセラミック材料では、強度が弱く、奥歯などの負担がかかる部分は主に金属材料が使われていましたが、ジルコニアを使用することによって、現在では、ほぼすべての部位の治療が金属を使用せずに行うことができるようになりました。
セラミックには劣りますが見た目も良いのが特徴です。ジルコニア ¥165,000(税込) 審美治療の注意点
- 自費治療になるため、保険診療に比べ費用が掛かります。
- 審美治療を行う前に歯を削ったり、別の治療を必要としたりする可能性があります。
- 補綴物は材質や種類により、見た目や強度に差が出ることがあります。
- 補綴物は患者様によっては使用できない素材があります。
- 補綴物が硬過ぎると、噛み合わせたときに歯肉や天然歯を傷つける場合があります。
- 審美治療で使用する薬剤が患者様によっては痛みを感じたり、しみたりする場合があります。
ホームホワイトニング
歯を漂白し、白く美しくします。歯を削る必要がないため、健康な歯を痛めることなく治療が行えます。ホームホワイトニングはご自身で都合の良い時間にご自宅で行うことができ、また職種によっては仕事中でも行うことができます。ご自身で実行することに不安を感じるかもしれませんが、使用するのは「ホワイトニング剤」と「ホワイトニングトレー」だけでとても簡単です。歯の黄ばみをなくして歯を白くしたい、思いっきり笑いたい、という気持ちが何よりも大事です。ただし妊娠中あるいは授乳中の女性に対する安全性は保証されておりません。また15歳未満の場合、歯が未成熟であるためホワイトニングの薬剤によって何らかの影響を受けやすいと考えられます。該当する場合には、ホワイト二ングは緊急を要する治療行為ではありませんので、安心して受診できる時期までお待ちになるようお勧めします。
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どの程度「白く」なるの?
歯科医の指示に従って確実に実行していただければ、ホワイトニングの効果を実感していただけます。ただし現在の状態をご希望の「白さ」まで改善できる保証はありません。なぜかというと生体にダメージを与えないよう、安全にホワイトニングするには限界があるからです。また通常は良好な結果が得られますが、どの程度の改善が見込まれるかを確実に予測することは困難です。変色の原因や程度、歯の質、ホワイトニングを実行する度合いなどの要素により、個人差が大きいからです。
ホームホワイトニング初診料
(診断用写真/上下のトレー/ブリーチ剤4本を含む)¥66,000(税込) 追加でのブリーチ剤 ¥4,400(税込) -
ホワイトニングcase1
34歳 男性
主訴 歯を白くしたい 治療方法 ホームホワイトニング 期間 上下顎それぞれ2週間ずつ 来院回数 2回 費用 ¥66,000(税込) リスク 歯茎部の歯肉退縮が見られるため知覚過敏症状が出るリスクを説明 -
ホワイトニングcase2
31歳 男性
主訴 歯を白くしたい 治療方法 ホームホワイトニング 期間 上下顎それぞれ2週間ずつ 来院回数 2回 費用 ¥66,000(税込) リスク 歯茎部の歯肉退縮が見られるため知覚過敏症状が出るリスクを説明 -
ホワイトニングcase3
18歳 女性
主訴 就職の面接の前に歯を白くしたい 治療方法 ホームホワイトニング 期間 上下顎それぞれ2週間ずつ 来院回数 2回 費用 ¥66,000(税込) リスク ホワイトニングの白さは決して一生モノではなく、多少後戻りすることを説明。
ただしその時でもホワイトニングトレーを保管しておけば、ホワイトニング液のみを購入して定期的にホワイトニングすることができることを説明。 -
ホワイトニングの効果について
ホワイトニングは残念ながら永久的なものではありません。数ヶ月で少しずつ戻ってしまいます(再着色)。ホワイトニングの効果の持続には、その方の食生活・習慣によってかなり変わります。
「喫煙をされる方」「カレーライスや赤ワイン・コーヒーなど着色しやすい食べ物を好む方」「レモンなどの酸性の食べ物を好む方」は、効果の持続時間が短くなります。ホワイトニング終了後は、これらの飲食物・嗜好物に注意してください。
定期的な歯の検診で歯石除去やクリーニング(保険診療)を行い、再度ホワイトニングを行うことで白さを維持することができます。ホームホワイトニングの注意点
- オフィスホワイトニングに比べ、薬剤の濃度を抑えているため、効果が見られるまで時間がかかります。
- オフィスホワイトニングに比べ、一回の使用時間が長くなります。
- ホワイトニング期間中、歯に色移りしやすい飲食物に気を付けなくてははなりません。