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虫歯は自然治癒するって本当?歯の再石灰化...
虫歯は軽いうちに治療したほうがいい、と言われますが、最近ではごく初期の虫歯の場合、積極的に虫歯治療をせず、様子を見るというのが歯科界の常識になってきています。
まだ穴のあいていないごく初期の虫歯の場合、歯の再石灰化という働きにより虫歯が治るということがわかってきたからというのがその理由です。ただし歯の再石灰化がうまくいかないと、虫歯ができてしまいます。今回は歯の再石灰化を起こしやすくする方法についてご紹介していきます。
歯は溶けたり修復したり、というのを絶えず繰り返している
実は、歯というのは、飲んだり食べたりするたびに、溶かされたり修復されたり、ということを繰り返しています。口の中に飲食物が入ると、口の中が酸性に傾いてミネラル成分が溶け出してしまい、その後、唾液の持つ働きにより、唾液中のミネラル成分が歯に沈着する、というのがそのメカニズムです。歯が溶かされる現象を「脱灰(だっかい)」、歯にミネラル成分が沈着することを「再石灰化」と呼んでいますが、この両者のバランスは、食生活や生活習慣によって大きく変わってきます。
脱灰と再石灰化が良いバランスで行われれば、虫歯へと発展することはありませんが、脱灰のスピードが再石灰化よりも速ければだんだんと歯が溶かされ、いずれ歯に穴があいて本格的な虫歯へと進展してしまいます。穴のあいた本格的な虫歯になってしまうと、もはや様子を見ておくわけにはいきません。そうなってしまった場合には、できるだけ早い段階で、虫歯を削って詰めるという治療が必要になります。
歯の再石灰化を起こしやすくして、虫歯を防ぐ方法
歯の再石灰化を起こしやすくして、虫歯を防ぐためには次のようなことに気をつけると良いでしょう。
間食に気をつける
食事以外にものを食べることが多く、口の中に食べ物や飲み物が入っている時間が長いほど、その分お口の中が酸性に傾く時間が多くなり、歯が溶かされやすくなります。間食はしたとしても、だらだらと食べ続けることを避け、短時間に済ませればそれほど問題はありません。
1日に2回は歯磨きをする
できれば、朝、昼、晩の3回、食後に歯磨きをするのが理想的ではありますが、最低でも朝と夜の1日2回は歯磨きをするようにしましょう。特に、夜眠っている間には唾液の分泌が落ちて虫歯のリスクが大幅に高まりますので、寝る前の歯磨きは欠かさず、丁寧に行うことが大事です。
唾液を出すことを心がける
歯の再石灰化を起こす唾液を出すことは必要不可欠です。唾液が少ないと、歯を修復することができません。唾液を出すためには、食べる際にしっかりと噛んで唾液線を刺激することが大切です。最近では、よく噛まなくても食べられるようなやわらかい食べ物が溢れているため、唾液の分泌がうまく行われずに、ドライマウスの症状を訴える人が多くなっていると言われています。
フッ素を積極的に活用する
フッ素は歯の再石灰化を助け、歯を強くしてくれる効果があります。家庭での歯磨きの際にはフッ素配合の歯磨き粉を使用し、歯の再石灰化を積極的に起こすように心がけましょう。またお子さんや、初期虫歯があるというような虫歯リスクが高い人は、定期的に歯科医院で高濃度のフッ素を塗布することで石灰化が促され、歯を虫歯から守ることができます。
歯科で初期虫歯と診断された場合、削らずに経過観察となるのが一般的ですが、油断は禁物です。しっかりとケアを行わなければ、虫歯が進行して本格的な虫歯になってしまう危険性があるため、以上のようなことに気をつけ、定期的に歯科での検診やケアを受けるようにしましょう
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