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唯一無二
ダンディーでどこかお茶目。10年来お世話になっているイタルスタイル名古屋の店長の市東さん。服は好きでお金など全くなかった学生時代もバイト代のほとんどは古着に費やし、実家に帰ってくるたび「そんなボロボロの服どこで拾ってきた!」と家族にも揶揄されながらも、欲しいと思ったら最後、手に入るまでは頭の中はそのことでいっぱいになってしまう。44歳になった今でもそれは変わらないようで。歯科の技術でもできるようになりたいと思ったら最後、ものにするまでは絶対にあきらめない。誰に似たのか、我が子を見ていても言い出したら泣こうが、拗ねようが、周りの人が諦めるまで、自分の意思を頑なに曲げない。頑固というか、しつこいというか。
出会いは偶然入った栄にあった服屋さん。どこか怪しくもでも控えめでおしゃれな人だな〜と思った。センスがあって、独特で、深みがある。”唯一無二の存在感”
顔や服やその人の雰囲気はその人が今まで経験して、期待して、あきらめて、でもまた前に進んできた結果だと思う。こんな人になりたいと思った。いつの間にかクローゼットの中はほとんどが市東さんが教えてくれたものに。時代の流れをそのセンスでうまく取り入れながら、それでも長く、丁寧に着ていけるもの。お客さんの想いや好みを先回りして、数式では表せない幾通りもある組み合わせを独特のセンスではじき出していく。こんな服自分では絶対選ばないという服でも最初は少し気恥ずかしくてコスプレみたいに感じていても、いつの間にか着心地の良いものに変わってしまう。自分に似合うものはこのタイプと貧素な発想でつまらなくしてしまっていた自分の背中を押してくれる。もっと自由で良いと、もっと楽しんでも良いんじゃないかと。唯一無二な人に私もなりたい。