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二次虫歯を防ぐ?!マイクロスコープとは?

みなさんは「二次虫歯」「二次疾患」などの言葉をご存知でしょうか。あまり聞きなれない言葉だと思いますが、虫歯になって治療をした歯が再び虫歯や疾患となってしまうことを意味し、歯科治療の中でも二次虫歯の治療は多くの割合を占め、大きな課題となっています。
二次虫歯を防ぐにはどうすれば良いのか、二次虫歯となってしまった場合はどうなってしまうのか、あまり知られていないのが現状であります。そこで今回は、二次虫歯や疾患を防ぐ方法などについてご紹介してまいります。

二次虫歯とは?

二次虫歯とは?
冒頭でもご紹介したように、二次虫歯とは虫歯になり治療した歯が再び虫歯となってしまうことを意味します。では、どうして治療した歯が再び虫歯になってしまうのでしょうか。長年日本では虫歯治療で失った歯を補う為にパラジウム合金とよばれるいわゆる“銀歯”を装着していました。しかし、銀歯はパラジウム合金の性質上、どんなに精巧に銀歯を制作しても歯と銀歯の間にはわずかな隙間が出来てしまい、その隙間から虫歯菌が侵入し二次虫歯となってしまいます。

銀歯と歯の隙間に侵入した虫歯菌は銀歯の下で歯をむしばんでいき、気が付きにくく気が付いた時には、歯髄(神経)を除去しなければならないケースも多く、定期的な検診をおこなっていても、目視だけでは判明しない場合もあります。

また、根管治療でも二次疾患となってしまう場合があります。根管内はとても細く迷路のように枝わかれし、ミクロ単位の治療をおこなう必要があり高度な技術が求められます。目視だけでは根管内の状況を細部まで確認することは難しく、根管内に虫歯菌によって腐敗した歯髄(神経)や軟組織が除去されることなく、根管治療を終えてしまうケースもあります。そのまま根管治療を終え、土台(コア)や被せ物(補綴物)をし、歯科治療は終了となりますが、取り残された根管内で細菌が増殖し、近い将来歯の先端に病変(膿)ができてしまう、二次疾患である根尖性歯周炎なってしまう可能性があります。根尖性歯周炎に罹患した場合、抜歯を余儀なくされる場合もあり見過ごせない症状となります。

二次虫歯を予防するには?

では、どのように二次虫歯、二次疾患を予防すればいいのでしょうか。二次虫歯や二次疾患は毎日の歯磨きや口腔ケアはもちろんですが、歯科医療の技術的な問題でもあります。“銀歯”は保険診療として、多くの人々が装着している補綴物でありますが、近年では銀歯の安全性(金属アレルギーを発症するリスクが高まる等)も問われるようになり、審美的な美しさを求めるだけでなく、二次虫歯を避けるためにもセラミック製の補綴物を選択する患者さまも多くいらっしゃいます。また、近年では歯科医療技術も向上し虫歯治療、根管治療、補綴治療においては、脳外科手術などでも使用される医療機器であるマイクロスコープをしようすることで、二次虫歯や二次疾患のリスクを限りなく抑えることが可能となり、歯科治療のなかでマイクロスコープは革命的な存在となりました。

二次虫歯を防ぐマイクロスコープ(手術用顕微鏡)

二次虫歯を防ぐマイクロスコープ(手術用顕微鏡)
マイクロスコープは、肉眼では不可能であったミクロ単位の治療を可能とし、治療部位を2倍から24倍に拡大し、モニターに映し治療をおこないます。ミクロ単位の治療が可能となったことで、以前は虫歯の取り残しがないように、大きく歯を削っていましたが、マイクロスコープを使用することで虫歯になった部分だけを削ることができ、根管治療医においては、細く迷路のように枝わかれした根管内をマイクロスコープで拡大しながら治療をおこなえるため、腐敗した歯髄(神経)や軟組織を除去することができ、二次病巣である根尖性歯周炎などを引き起こすリスクを軽減することが可能です。また、補綴物治療においてもマイクロスコープは活躍します。前述でもお伝えしたように、補綴物と歯の隙間から虫歯菌が侵入し、補綴物の下の歯が虫歯となってしまうケースが多く課題となっていましたが、マイクロスコープを使用することでミクロ単位の作業が可能となり、補綴物と歯の隙間を最小限に縮めることが可能となり、虫歯菌の侵入を防ぎます。

しかし、歯科医療業界において、革命的な医療機器であるマイクロスコープを完備している歯科医院は、全国に5%しか存在しないと言われています。マイクロスコープは1990年代後半より歯科医療において導入されてから現在までおよそ20年経過をしましたが、マイクロスコープ自体の価格が高額であり、マイクロスコープを使用し治療できるようになるまでには多くの時間を要するために、なかなか普及されないのが現状であります。

以上、二次虫歯や二次疾患とはなにか、それらを防ぐための革命的な医療機器であるマイクロスコープについてご紹介してまいりました。人生100年時代に突入したとされる昨今、自身の歯を生涯に渡り維持するには、毎日の歯ブラシや口腔ケアはもちろんのこと、治療内容により歯の寿命は左右されることがあることを理解し、治療内容を歯科医師と相談しながら選択しましょう。

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