歯周病とは?
炎症が歯肉までの場合は歯肉炎とされ、自覚症状は歯磨きの際に少量の出血を伴う程度ではありますが、炎症が歯肉のみに収まらずに、歯槽骨、歯根膜、セメント質にまで炎症が広がってしまった場合には歯周病と診断され、更なる出血や、歯肉の腫れ・膿の症状と共に、歯周組織も徐々に溶かされていき、歯肉溝の深さが4mm以上に達すると歯周ポケットと呼び、歯周ポケットが深ければ深いほどに歯周病の進行度は高くなり、遂には歯を支えきれなくなってしまいます。
歯周病が及ばす影響
糖尿病
歯周病は糖尿病も合併症であり、糖尿病発症のリスクファクターであると、糖尿病学会でも報告されており、全身に回った歯周病菌がインスリンを効きにくくしてしまうため(インスリン抵抗性)、糖尿病を発症または進行させてしまいます。
肺炎
高齢者の死亡原因で最も多い疾患が誤嚥性肺炎です。歯周病は年齢を重ねる毎に罹患率が上昇し、65歳以上、75歳未満の方である前期高齢者の罹患率は53%、75歳以上の後期高齢者にいたっては62%もの方が歯周病に罹患しているとされ、歯周病菌が潜む唾液を誤嚥するなどして、肺に歯周病菌が炎症をきたし、肺炎を誘発してしまう場合があります。
心内膜炎
本来は無菌である血液内に歯周病菌が侵入し(菌血症)、心内膜炎を誘発する場合があります。
心筋梗塞
歯周病に罹患していない方と、歯周病に罹患している方とを比べると、罹患していない方の2.8倍もの確率で歯周病に罹患している方は脳梗塞になりやすいと報告されています。
動脈硬化
動脈硬化には3つの種類が存在し、その中の1つのアテローム性動脈硬化の患部から歯周病菌の遺伝子が検出され、歯周病菌が関係していると考えられています。
エイズ(潜伏感染HIVの活性化)
歯周病菌である嫌気性グラム陰性菌が産みだす酪酸が潜伏感染しているHIVを活性化させ、HIVを発症させてしまう原因となる場合があると考えられています。
脳卒中
歯周病菌が血液内に侵入し、血液を凝固させてしまい血流の流れを遮り、脳梗塞を発症させてしまうリスクを高めます。
バージャー病
難病に指定されているバージャー病は、閉塞性血栓性血管炎の一種とされています。発症原因などは不明ではありますが、病変部位から歯周病菌が検出されることも多く、関連性が高いと考えられています。
早産・低体重児
歯周病菌が全身に回り妊娠中の場合には、早産のリスクが高まるだけではなく、低体重児出産となるリスクも歯周病に罹患していない方と比べると7倍にもなり、その影響力は喫煙や飲酒、高齢出産などよりも高くなる傾向が見受けられ、妊娠・出産と歯周病は関連性があると考えられています。
歯周病を防ぐには?
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