歯科金属はどんなものに使われているか

歯科金属アレルギーの特徴
歯科金属がアレルギーの原因だとわかりにくい
歯科金属アレルギーの大きな特徴として、口の中というよりはむしろ、全く関係のない部分の皮膚にも症状を出すということが挙げられます。それゆえ、まさか口の中が原因になっていると分からず、皮膚科の治療を受けても改善せずに苦しみ続けている人も少なくありません。
金属が唾液に溶け出しやすい環境にある
特に保険の金属は、常に湿った口の中では唾液に溶け出してしまいやすいという欠点があります。溶け出した金属イオンは体のタンパク質と結びついてアレルゲンとなります。
だんだんと体内に蓄積される
金属アレルギーは金属を入れてすぐに起こるというよりは、何年、何十年と経ってから起こるパターンが多いです。それは、だんだんと金属が唾液に溶け出して、それが体内に蓄積されていき、やがて過剰となった時にアレルギー反応がおこるためです。
いくつかの金属の合金であるため、アレルギーが起こりやすい
歯科金属は、一般的に様々な種類の金属の合金の形で用いられます。口の中の異種金属は、微弱な電流である「ガルバニー電流」というものを発生し、それによってアレルギーが起こりやすくなります。
口内に炎症があると金属アレルギーを起こしやすい
例えば歯周病の炎症状態が続いているお口の中では特に金属がイオン化しやすくなることがわかっており、アレルギー反応が起きやすくなります。
歯科金属アレルギーの症状

口周辺の症状
1.口内炎・口角炎
口内炎が頻繁にできたり、口の両端が炎症を起こす「口角炎」を起こすことがあります。
2.口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)
口の中の粘膜に白い線状やレース状、網目状の模様が現れ、その周りが赤くただれます。触れるとピリピリ痛むケース、無症状のケースがあります。
3.味覚異常
舌の表面にある味の受容体にアレルギー反応起こると、味覚に異常が出る場合があります。
全身の症状
唾液に溶け出して体に取り込まれた金属イオンが体内のタンパク質とくっつき、アレルゲンとなります。そしてそれが汗として皮膚から出る際にアレルギー反応を起こすことがあります。
1.掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手の平、足の裏、またその周囲に痒みを伴う小さな水疱や膿疱ができ、悪化したり軽快したりを繰り返します。
2.アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎
体のいたるところにアトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎を起こすこともあります。
3.脱毛症
蓄積された金属イオンにより、一気に髪の毛が抜けてしまうことがあるという報告があります。
歯科金属アレルギーがあるとわかった時の対処法
一般的にアレルギー体質の人は金属アレルギーになりやすい傾向があります。長く続いている原因不明の皮膚トラブルで悩んでいる人はひょっとすると歯科金属アレルギーが原因かもしれません。心当たりのある人は一度ご相談ください。
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