難しい根の治療…でもマイクロスコープで成功率を大幅アップ!
根の治療は実は最も難しい治療の一つ

根の治療は「根管治療(こんかんちりょう)」と呼ばれ、虫歯が神経に達してしまった場合や、根の奥に膿が溜まった場合に行われるもので、歯根の内部という非常に見えにくい部分を取り扱います。根の治療は数多くある歯科治療の中でも一番難しい治療とも言われます。その理由の一つとして
「治療を行う部分を肉眼で見ることができない」
ということが挙げられます。歯根の内部というのはどんなに頑張ってみたとしても、肉眼では入り口と、せいぜいその少し奥しか見ることができません。つまり、歯科医師は悪くなっている部分に器具を入れて治療を行いますが、その実態はレントゲンのイメージを元に歯根の形態を想像し、手探りや勘で治療を行なっている状態なのです。
そして二つ目の理由として、
「歯根の管の形が複雑である」
ということが挙げられます。歯根の内部は1本の管状になっているのではなく、木の枝のように複雑に枝分かれしていたり、網目状になっていたりすることが多く、隅々まで器具を到達させることはほぼ不可能なのです。
根管治療の成功率はどれくらい?
根管治療の成功率というのはそれほど高くはありません。実際、保険診療で治療を行なった場合、根管治療の成功率は50%に満たない程度だと言われており、多くのケースで再治療が必要になるという、残念な結果に終わっています。ですが、この再治療も初回の治療と同様に成功率は高くないため、結果的には歯を長持ちさせられないことも珍しくありません。
マイクロスコープを使った根管治療で成功率アップが可能に

根管治療の最大のネックとも言える「見えない」という問題を解決する方法として、マイクロスコープを使った根管治療が挙げられます。マイクロスコープとは医療用の顕微鏡のことで、肉眼と比較して視野を20倍にも拡大して見ることができます。マイクロスコープを使うことで、具体的に次のようなことが可能になりました。
実際に見えるので、汚染部分をより多く取りのぞくことができるマイクロスコープを使用することで、根の深い部分まで確認することができるようになります。それゆえ、従来の「勘にたよる治療」とは異なり、複雑な根管の細部まで実際に肉眼で見ながら、汚染物質をより多く取りのぞくことが可能になりました。
歯質をなるべく多く残すことができる従来の治療法だと、歯根内部、汚染部分が見えないため、汚染部分をなるべく多く取り除けるよう、内部を多めに削り取ることで、汚染部分の取り残しを防ぐ、という方法がなされていました。
ですが、この方法だと、健全な部分まで無駄に削られてしまうというデメリットがありました。歯が多く削られると、歯が薄くなり、結局は歯の噛む力がかかり続けて歯が割れてしまうため、歯の寿命が短くなってしまいます。それゆえ、この方法はあまり良いとは言えませんでした。
でも、マイクロスコープを使うことで、健康な部分を削るのを避けることができ、なるべく歯をしっかりと残すことが可能になりました。

