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待合室の改修
待合室にあった大きなテレビが壊れてしまいどうしたものかと悩んでいました。それまでは患者さんにお待ちいただく間には世界遺産や季節に関するDVDを流したり、院内の勉強会ではテレビとパソコンを繋いでプレゼンをしていました。一日ずっとつけっぱなしのためか今までも何台も壊れてはその度に購入してと、テレビにある時期が来たら自然に壊れるようにプログラミングされているのではないかと本気で疑うくらいよく壊れました。そこで待合室に合う写真や絵画はないかとずっと探していましたが、なかなかいいものはありませんでした。そんなこんなで時間だけが過ぎ、テレビの画面が真っ暗なまま忙しさにかまけてしばらくきてしまいました。そんな時に私の絵の先生である大矢亮先生の個展があるとのことでふらっと見に行ってきました。大矢先生のどこにもないまた日本画らしくない自由な作風に惚れ込み、半年前日本画など全くやったこともなかった私は、意を決して思い切って絵画教室に電話をしました。大矢先生の作品は携帯やパソコンの画面上では知っていたものの実物を個展で見て一目惚れでした。月と群青とどこか銀河鉄道の夜を想像させるその絵に、私の好きな要素が完璧に詰まっていてしばらくその絵から目が離せませんでした。また左の写真の絵の題名が『王子の憂鬱』とあり、その題名の遊び心とカエルの表情と雨がなんとも言えず可愛くてこれまた見入ってしまいました。こんな絵が描けたらいいなと純粋で自由な気持ちになれることが、日々の難しい歯の治療や、なかなか治せない症例のことを思うと毎日の『院長の憂鬱』を軽くしてくれます。ちなみに右の写真は大矢先生に教えてもらいながら私が初めて書いた日本画で、突然の雨に少しでも濡れないように愛犬を庇う小さい頃の長女を描いてみました。本当に烏滸がましいのですが大矢先生の作品の横に並べちゃいました。先生すみません。難しいと思うのですが、患者さんが歯の治療を待つ間、少しでも気持ちが楽になってくれれば幸いです。
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