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先月開業以来初めて長期の休みをとって初のヨーロッパ旅行に行ってきました。留学中の娘とロンドンで待ち合わせをして、ビッグベンのふもとで久しぶりの再会に嬉しくて膝から砕けそうになりながら、娘を守らなきゃという意気込みで渡英したはずが、いつの間にか娘に守られている感じで、英会話やスリ対策や地下鉄の乗り換えやら、成長した娘にびっくりしたのと同時に自らの老いを感じた旅行となりました。ロンドンからパリそしてローマへと本当に色々な話をしながら娘と夢のような２人旅だった。

途中、歯科医師であることを思い出し、ヨーロッパの歯科医院はどんな感じかなと探したのだけれど、どこにもそれらしい看板がなく、歯科に限らず医療、美容関係の看板やサインは一切なかった。景観を損なうからだとは思うのだけれど、市内から離れた街でも一緒だった。娘が言った。「ホント日本の看板やネオンが恥ずかしい。」と。同感である。当院は景観を損なう理由ではないのだけれど最初から看板は一切出していない。今でこそナビで患者さんもみながら来院されるので問い合わせはないが、開業して２、３年はわかりずらい、どこ？と電話での問い合わせは結構あった。

プロゴルファーを目指して青春を過ごしてきたせいか、たとえばどんなヘンテコなスイングでもどんなに性格が悪いプレーヤーでも、相手が良いスコアであれば言い訳なしに自分の負けで、逆にどんなに良いこと言って、うまそうなことを言って偉そうに見せてもスコアが悪ければ負け犬の遠吠えで、明確な世界で育ってきたからか、歯科医師になって歯科医師の価値を決めるものは、医院の規模でも、設備でも、ホームページのうまそうな言葉でもなく、もっとシンプルに困っている患者さんをどう考え、どう治療したか、つまり治療してきた症例が全てと思っている。当院では矯正治療から虫歯治療まで院長である私が行った症例を患者さんに承諾をいただいた場合のみであるが、隠すことなく、編集することなく、そのままを載せている。まだまだ迷いの中にいる51歳、娘の世話になるべくならないように頑張ります。