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根管治療は高度な技術が必要?!根管治療の...

虫歯になってしまった場合、虫歯になった部分を削り、削った部分を充填物や補綴物で補い虫歯治療が完了する場合と、歯の神経まで虫歯に蝕まれてしまった場合には、歯の神経を除去し、歯の根っこの部分である根管の治療をおこなわなければならず、虫歯治療には2つの治療法が存在することはご存知でしょうか。根管の内部はとても細く狭窄しているため、治療の成功率も保険治療や自費診療で差がでると言われています。そこで、今回は歯科治療の中でも高度な技術が必要だと言われている根管治療についてご紹介していきます。

根管治療とは?

根管治療とは?
冒頭でもご紹介したように、根管治療は虫歯が歯の神経までを蝕み、神経を温存することができない場合におこなう治療法です。歯はエナメル質、象牙質、セメント質の3つの硬い組織で形成され、それらに守られるように歯髄腔と呼ばれる空洞が形成され、その内部に歯の神経である歯髄が存在します。根管治療を必要とする症状は、以下の通り2通りあります。

1つ目は、歯の組織の中で唯一の軟組織であり、歯髄の他にも毛細血管や結合組織が歯髄腔を満たしています。それら軟組織が虫歯菌に蝕まれ腐敗した症状の場合です。専用の器具で歯髄や軟組織を除去し、根管内の清掃や消毒をおこない、ゴム状の薬剤を根管の先までまんべんなく充填し、失った歯の機能を取り戻すための土台(コア)制作、補綴物(被せ物)制作へと繋げるための治療です。

2つ目は、歯の根っこの先に膿が溜まっている状況や、一度根管治療をし、ゴム状の薬剤が根管内にまんべんなく充填しきれていなかった場合などに空間ができてしまっている場合に、たんぱく質や血液が根管内に侵入、感染し根尖(根管の先端)に病巣が出来ている場合です。上記と同様に腐敗した歯髄や毛細血管、結合組織を専用の器具を使用して除去し、根管内を清掃や消毒をし、ゴム状の薬剤を根管の先までまんべんなく充填し、失った歯の機能を取り戻すための土台(コア)制作、補綴物(被せ物)制作へと繋げるための治療です。

根管治療の歴史は古く、麻酔が使用されていない1800年代、歯の治療は大変苦痛なものでありました。虫歯となった部分をとがった器具でえぐり、虫歯に蝕まれ腐敗した歯髄を焼くために、根管内に火で熱した細い金属を押し当てて、腐敗した歯髄を焼き付け、金属を熱く熱し溶かしたものをえぐりとってできた空洞に叩きながらつめこむなどの工程を踏み、歯科治療はおこなわれていました。

現在と比べれば歯科医療技術には雲泥の差がありますが、ほぼ同じような治療内容を麻酔が発見されていない時代からおこなっていました。歯科医療技術が向上した現在の根管治療では、保険診療と自費診療と2つの治療法があり、各治療方法のメリット、デメリットを見極め、治療を受けることが重要となります。

保険診療の根管治療

保険診療の根管治療は、限られた器材、器具、薬剤を使用して治療をおこないます。なかでも根管内に充填する薬剤はホルムアルデヒド系の薬剤を使用することが多く、このホルムアルデヒド系は環境ホルモンであり、体内のバランスに影響を与え、シックハウス症候群などを引き起こしかねない恐れもあり、アメリカやヨーロッパでは使用禁止とされています。歯科医院独特の薬品の臭いは、このホルムアルデヒド系の薬剤の影響です。また、治療方法も限られているために、細かく狭窄した歯根内で治療するには高度な技術が必要となり、成功率は30%~50%といわれ、歯を維持することが難しくなってしまう場合があります。

自費診療の根管治療

いっぽう自費診療では、使用する器材、器具、薬剤に制限がなく、根管治療を成功におさめるために、保険診療ではおこなえない更に高度な治療をおこない、治療成功率は80%~90%にまでのぼり、保険診療に比べてはるかに高い確率で治療を成功させることが可能となります。

では、自費診療ではどのように治療をおこなっているかをご紹介してまいります。

ラバーダム防湿法

ラバーダム防湿法とは、1800年代からおこなわれている方法であり、根管治療中にお口の中に存在する細菌が、唾液や血液を介して根管内に混入しないように、おこなうための重要な器具となります。ゴム製のラバーダムと呼ばれる膜を治療する歯のみを露出させた状態で被せ、クランプと呼ばれる金属で治療する歯とラバーダムを固定し、唾液や血液などの混入を防ぎ、また根管治療では細かな器具、器材、薬剤をしようするために、口腔内に落下してしまう恐れもありますが、ラバーダムは治療する歯を露出し、お口の中や口元はラバーダムに覆われるために落下や誤飲を防ぐことも可能となります。

しかし、ラバーダム防湿法はラバーダム設置までの工程に手間がかかるために、実施している歯科医院は数少なく、根管治療をおこなう場合はラバーダム防湿法をおこなっているかがキーポイントとなります。

根管治療には必須?マイクロスコープ(手術用顕微鏡)とは

根管治療には必須?マイクロスコープ(手術用顕微鏡)とは
根管治療の自費診療で必須な機材となるのは、マイクロスコープです
手術用顕微鏡ともよばれ、心臓手術や眼の手術などでも使用されている機材であり、脳や心臓の血管どうように歯の神経や根管内は繊細であり、マイクロスコープを使用することで管治療する患部を肉眼の約20倍まで拡大することができます。細く狭窄している根管内での治療は1ミリ単位以下でおこなうために、マイクロスコープで患部を拡大しながら治療をおこなえ、従来では困難であった精度の高い治療が可能となります。また精度な治療が可能となり、保険診療よりも時間をかけずに治療をおこなうこともできるようになります。

マイクロスコープを使用する自費診療をおこなう歯科医院は限られているため、ラバーダム防湿法とならび、根管治療をおこなう際のキーポイントとなります。

根管治療から補綴治療へ

根管治療をしっかりと確実におこなうことができて、はじめて補綴物(被せ物)の土台となるコアの制作や、補綴物治療へと移行することが可能となります。根管治療は何度も通院して治療をおこなうイメージではありますが、根管内の洗浄、消毒、充填をしっかりとおこなうことがもっとも重要であり、末永く歯を維持するためには必要不可欠となります。

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