ストレスで口の中にも変化が起こります
それでは、ストレスがお口の中に与えるメカニズムについて見ていきましょう。
ストレスが虫歯や歯周病を悪化させるメカニズム
ストレスで唾液の分泌が減る
強いストレスを感じると、自律神経のうちの交感神経が優位な状態となります。そうすると、体が興奮した状態となり、唾液の分泌が減ってお口の中が乾いた状態となります。
口の中は唾液で満たされているのが健康的な状態であり、唾液が少なくなると、様々な弊害が起きてきます。
唾液には様々な作用があり、お口の中の細菌を洗い流す「自浄作用」、雑菌の繁殖や発育を抑える「抗菌作用」、免疫力に関わる「免疫作用」、食後に酸性に傾いた唾液を中和する「緩衝作用」、虫歯菌が出す酸に溶かされ始めた歯の表面を修復する「再石灰化作用」、歯にペリクルと呼ばれる保護膜を形成する「保護作用」というものがあります。
唾液が少なくなると、このような唾液の大事な機能が働かなくなるということにつながります。私たちの歯は、実は常に唾液に守られているのであり、その唾液がなくなってしまうと、たちまちのうちに虫歯菌や歯周病菌にやられてしまう恐れがあるのです。
ストレスで歯ぎしりをしてしまう
歯ぎしりはストレスによって引き起こされることがわかっています。歯ぎしりはただギリギリ歯をこすり合せる動作なのではなく、実は普段食事で噛む際の数倍もの力が歯に持続的にかかります。
それゆえ、歯に与えるダメージというのは非常に大きく、放置すると歯に亀裂が入ってその部分から細菌が内部に入り込んで虫歯ができたり、ひどい場合には歯が真っ二つに破折することもあります。
また、歯に強い力がかかり続けると、歯の周囲組織にもダメージが加わることになります。そうすると、歯を支える骨がダメージによって吸収してしまい、下がってしまうことにつながります。もしその歯が歯周病にかかっている場合、歯周病による骨の吸収を一気に進めてしまう恐れがあります。
ストレスで免疫力が低下する
ストレスは体の血管を収縮させ、血行を悪くさせてしまいます。血管の中には白血球やリンパ球というような免疫に関わる成分が含まれており、血行が悪くなることで免疫力が落ちてしまいます。
虫歯や歯周病というのも細菌による感染症であり、免疫力が落ちるとかかる危険性が高まります。
ストレスのコントロールが大事
そうならないようにするためには、1日に少しでもリラックスできる時間を作って自律神経のバランスを整えることが大事です。
歯ぎしりは、ストレスが減ることで改善する可能性がありますが、歯ぎしり自体もストレスを解消する体の反応だと言われています。そのため、そういう観点から言えば、歯ぎしりは悪いこととも言えないのですが、でもやはり強い力がかかり続けることによって歯にとっては相当なダメージとなることは否定できません。
そのため、歯ぎしりがひどい場合には歯や歯の周囲組織を守るように、夜間に装着するマウスピースを入れることをおすすめします。こちらは保険適用で作れますので、歯ぎしりが気になる方はご相談ください。
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