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Taro Okamoto

     

 岡本太郎記念館に行ってきました。生前実際に太郎さんが住んでいて、アトリエとしても使っていた青山にある住宅にふと思いつきでなんとなく。 入った瞬間少しカビ臭くて、塗料も飛び散ったままだったから、作品の中にあった太郎さんの実物大と思われるフィギュアが目の前に現れた時は思わず本人かと思ってワッって声を出してこんにちはって挨拶してしまいました。

 20代の頃貪るように読んでいた太郎さんの本。太郎さんの言葉に励まされ、いつか会えると思っていた。あれからもう20年が過ぎて、なんでいま太郎さんなんだろうと自問自答しながら何枚も何枚も写真を撮った。

確かに自分の中には太郎さんの言葉があって、熱く生きると誓った自分がいた。多様性が受け入れられるほど成熟していなかった20年前、自分は人とはうまくやっていけない社会不適任者だと悩んだ時期があった。そんな時太郎さんの言葉は優しかった。”人間は誰でもが障害者なのだ。たとえ気取った格好をしてみても、八頭身であろうが、それをもし見えない鏡に映してみたら、それぞれの絶望的な形でひん曲がっている。しかし人間は、切実な人間こそは、自分の歪みに残酷な対決をしながら、また撫でいたわりながら、人生の局面を貫いて生き、進んでいくのだ。

 

 

こんな自分でも生きていていいのかもと思えた。今改めて20年ぶりに太郎さんの本を読んで、変わらず震えた。太郎さんのTシャツ着て今日は寝よう。

 

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